トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

二点位置流れ・昆虫スコイぜ!「食料不足でお引越し」

2023-10-20 | 小父のお隣さん

 カラスザンショウを食草としている何アゲハだったか体表面は細かい模様で覆われてそれはそれで美しい姿だ。カラスアゲハだったかモンキアゲハだったか聴いた先から忘れるのでメモをしたのだがその紙切れが見当たらない。結局は「名無しの権兵衛さん…」になったのである。

 成木となったカラスザンショウでは葉は遥か高みにあるから幼虫の存在などは知り得ないのだがまだ幼木の内は存在が知れる。とは言え親蝶は子の食料が十分にあるかどうかまでは関知しないし、軟らかく食べやすい未熟樹に産卵していくのでどうしても幼木の大きさによっては葉は食べ尽くされてしまいやすい。この個体も食べ尽くす寸前だったから葉を外してそのまま移動させた。触れるのは禁忌、つまり禁忌キッズであるからホチキスで留めて自ら移るように整えてやる。

 ホチキスで新しい葉に止めればすぐに移動を始めた。カメラを構えた方向に移動しながら口を伸ばして探索している様子が見える。普段は引っ込んでいる口と言うか唇と言うべきか口唇部と言うべきなのかは知らないけれどこの時ばかりは「モスラ」に見えて来る。とは言えスムースに乗り換えてくれて祝着至極であった。

    

 カラスザンショウは自然実生で繁殖するが「生物多様性」など頓着しない作業だと丸坊主にされて食草どころか昆虫の棲み処さえ根絶されてしまうのが当たり前の里山保全の姿になってしまった。とにかく個体数も種類も増やそうと植生を整えてきた中にキハダの植樹もしたのだが成木となってきた過程で利用している確認はとれなかった。しかし先日、たまたまキハダの下がり枝を見ていたらミヤマカラスアゲハの幼虫だったかをS先生が発見した。結構、珍しい種類なのだそうで喜んでいらっしゃったのだが小生は「やっと食ってくれたか…」が正直なところである。まあ、幼虫を見たところで、何度も教えて頂いても記憶に定着しないのである。「利用してくれた!」の方が心に入り易い。その写真なのだがデジカメを忘れスマホ撮影となった結果、ピンボケが多くて使い物にならなかった。一番安いスマホなので致し方無いけれど近接撮影にはホントに弱くてもっと泣ける。

 シクシクは鳩尾の泣き方、エンエンは下痢時の肛門の泣き方、ワーワーはオオスズメバチに襲われた時の泣き方、ギャーはン十肩の痛みに耐えかねた時の泣き方、クククは通夜の席で屁の音を聞いた時の泣き方等々、まあ、いろいろあるけれどスマホの不手際は呆れて声も出ん・・・。


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