おかんのネタ帳

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ラインの監視 事前勉強会

2017-09-10 10:52:38 | 演劇・舞台
過ごしやすくなりましたね。
赤い軍団との3連戦が2度のサヨナラ、ベテランの拙守・・など、
散連敗になってしまって、ガッカリでしたが、
娘と同じ年の鳥谷くんが救ってくれて・・・

多忙な毎日なんで、試合は見られてないけど、
わが家のサンスポで確認しております~
それに、昨日は、桐生くんの10秒切り!
滋賀県出身だけに、応援したいですよね!
・・・それにしても、9秒台を出してる人って、
120人もいてるんやね~~ すごいね。

さて、書くことも溜まってるのですが、
先週、こんなこともありました。

ひこね演劇鑑賞会、次回作品の事前勉強会です。
劇団昴、「ラインの監視」という作品。



タイトルも堅そうやし、ポスターも地味。
第二次世界大戦時の物語・・というだけでも、
イマイチ乗れないような雰囲気ですが、
今回、ゲストに来てくださった、
劇団昴の女優、服部幸子(ゆきこ)さんの話を聞いて、
すっごく楽しみになりました~~



今回、平日の昼間で、30人ほどが集まったのですが、
もっとたくさんの人に聞いてもらいたかったですね。



服部幸子さん、三重県出身のアラフィフ女優。
ハキハキしたおしゃべり、さっぱりとした感じの方でした。

リリアン・ヘルマン原作の作品。

1940年早春のアメリカ。
ワシントン郊外にある大邸宅ファレリー家。
女主人ファニーとその息子、黒人の執事と家政婦のフランス女、
そしてルーマニアの亡命貴族夫妻。
そこへドイツ人に嫁いだファニーの娘サラが、
3人の子供と夫を連れ20年振りに帰ってくる。
しかし、ナチスドイツ大使館とも通じる亡命貴族テックは
サラの夫クルトの素性を怪しみ
彼が手配中の反ナチ地下運動家であることを突き止める。
そこに届いた長距離電話はクルトの同士であり、
地下運動家リーダーが逮捕されたという知らせで…
(劇団HPより)

服部さんは20年振りに実家に帰っていたサラを演じます。

以下、服部さんのお話より

「ラインの監視」というタイトルは、堅いですね~
これは、舞台中に夫のクルトが歌う「ラインの護り」から来てます。
フランスとライン川を挟んで戦ったドイツ軍が勝利した、
あの戦いで歌われた軍歌ですね。
「キャバレー」では、「ラ・マルセイエーズ」に
「ラインの護り」が負けてしまうというのもありましたけど、
これを、ピアノを弾きながら、子どもたちと一緒に歌います。

夫は反ナチスだし、暗い話だと思われてると思いますが、
前半は、親の反対を押し切って駆け落ちした娘が、
20年ぶりに帰ってくるというので、ちょうど、
「渡る世間は鬼ばかり」、あのドラマのような、
ちょっと面白い、家族のお話だと思ってください。

私たちサラの家族は、反ナチということもあって、
貧乏だし、ずっと堪え忍んで暮らしていたんですね。
監督から言われたのは、
「当時の、ヨーロッパを背負ってきてる家族なんだ」と。

だから、最初のシーンで、サラは20年振りの実家に、
しかも豪邸ですが、感傷にふけるように眺めるんですけど、
夫と子どもたちは、はしゃぐことなく、
スーツケースときちんと並べて、お母さんのコートを、
ちゃんとしまって、静かにしてるんです。
それだけ、この家族は息を潜めるように生きてきたんですね。

この家に、なぜかルーマニアの貴族テック夫婦がいるんですが、
夫婦仲は冷めてるし、貴族といっても没落してて、
お金もない人たちなんですね。

このテックが、自分たちが生きていくために、
ナチスにすりよろうとしていて、
サラの夫のクルトを反ナチスだと怪しんで、
そこから不穏な空気が漂い始め、休憩を挟んで、
二幕は、一気に、サスペンス劇場になるんです~

最後まで言っていますと楽しみがなくなるんで、
でも、言いそうになりますけど~

ヨーロッパを背負ってやってきたサラ一家に、
自分たちは大丈夫だと思っていた家族が、
巻き込まれて、それぞれが変わっていく物語です。

見どころはいっぱいあります。
いっぱいあるんですが、やはり、子役の演技を、
ぜひ観て欲しいですね。

初演と同じなのは、長女だけなんですけど、
みんな、素晴らしい演技をするんです。

ラストの5分は、本当に素晴らしいので、
・・・でも、ここ2回ぐらい、
ラストのそのシーンで、携帯電話が鳴って~
子役がとてもガッカリしてましたので、
ここだけは鳴らないようにお願いしたいですね。

お父さんのクルトは、同士を助けるために、
奥さんと子どもと置いて、ドイツの戻ることにします。
その前にたいへんなことが起こるんですが・・・
あ、いいそうになりますけど、
奥さんと子どもたちとの別れのシーンが、
素晴らしいんですね。
家族がお互いを思いやるシーンです。

楽しみにしてください。

芝居を観ても、いつも、ようわからんという母親が、
この舞台は、「良かった」と言うてくれました。
一緒に見に来た姉が、「お母さんが泣いてた」って言うてましたので、
お互いに恥ずかしいので、本人には確かめてませんけど、
それくらい、良い作品だと思います。




三重県出身の服部さん。
時折り、関西弁になりながら、楽しく話してくださいました。

先月の、「遙かなる甲子園」も、大好評で、
感激の涙を流した人も多く、感想をいっぱいいただきました。

今回も、素晴らしい作品なので、興味のある方は、ぜひ、
ひこね演劇鑑賞会の例会で、ご覧になってくださいね。

10月14日(土)18時30分~
ひこね文化プラザ グランドホール

劇団昴 → こちら

ラインの護り → こちら

服部幸子さんのブログ → こちら

服部幸子さんの「おゆき語り」 → こちら
初演の頃の発信ですが、クルト役の夫役石田博英さんとトークしてます。