土曜日の、桂川のサービスエリアで。
気持ち良いくらいの青空でした~
日曜日は、今年度最後の市民カレッジ。
なんと、雅楽奏者の東儀秀樹さん。
スマートで、クールで、でもさらっとジョークを言う、
ちょっと変わった?雰囲気の方でしたね。
お話も上手です。
声も心地よくて、子守唄にしてしまってる人もいたけど?
お話が面白かったので、寝てしまうことはなかったですよ。
もちろん、サービス演奏も、3曲ほどありましたしね!
いや~ 生の篳篥(ひちりき)、パワフルでビックリ!
まるで、サックスのように響くんですよ~
あんな小さな笛やのに~
雅楽の紹介から、お話されました。
1400年も前に、大陸から伝わって、平安中期に完成されて、
そのままの形で現代まで受け継がれてきた、
伝統ある音楽なんですね。
笙(しょう)、篳篥(ひちりき)、龍笛(りゅうてき)の三種の管楽器、
琵琶、箏の二種の絃楽器、太鼓、鞨鼓(かっこ)、鉦鼓(しょうこ)の、
三種の打楽器の編成だそうです。
旋律のパートは必ず笛で、弦や太鼓は伴奏のパートと決まってるらしい。
三つの笛を持って来ておられて紹介してくださいました。
笙(しょう)を手にとって、
「これは、しょう、です」
篳篥(ひちりき)を手にとって、
「そして、これは、大(だい)です」
えっ?? だい???
会場はシーン・・・みなさん、「??」やったと思うけど、
東儀さん、するっと言うんです。
「・・・シーンとしてますね・・・そうですか・・・
これは、篳篥という笛なんですけど、
これ(笙)が、しょう(小)なので、
こっちをだい(大)って、言ってみたんですけどね」
会場、笑いました~
というか、クールな東儀さんが、そんな冗談を言うなんて、
思ってもいないですからね~
もう一つの笛、長い横笛を手にして、
「そして、この笛が、ちゅう・・・」
会場から笑いが~
「今度は、笑っていただけましたね~
これは、ちゅう、ではなくて龍笛(りゅうてき)と言います」
笙(しょう)は、15本の竹が束ねられ、
根元に金属のリードがあって、
下に木の枠があってウルシが塗られてるようです。
???なんせ、最前列の席やし、わりとよく見えましたよ(笑)
旋律ではなく、和音を奏でるようで、指で穴を押さえ、
息を吸っても吐いても、音が出るそうです。
これが元になって、西洋のアコーディオンやハーモニカが、
できたのではないかと言われてるようです。
篳篥は、短い竹の笛やけどヨシを使ったリードがあり、
抑揚のある音が出せて、それゆえ、音を安定させるのが難しい笛。
なるほど・・・西洋のオーボエのルーツなんですね。
笙の音色は”天から差し込む光”を表すとされ、
篳篥の音色は”人の声”つまり”地上の音”を表すと言われているとか。
龍笛は、天と地の間を行き交う”龍の鳴き声”を表しているんやそうです。
雅楽の世界は、これらを合奏することが基本で、
「天」「地」「空」を合わせて、音楽がそのまま宇宙を創る、
そういうふうに、考えられているんですって。
雅楽ってナニ?って、聞くと、たいていの人は、
「神社で聴いたことのある、アレ」
と言う人が多いけど、皆さん、少しは知っていただけましたか?
せめて、アレではなく、ソレぐらいには・・・なんて言って、
また、笑いを取ってましたね~~ ほんま、意外です(笑)
雅楽から来ている日常の言葉も多いそうです。
篳篥の抑揚を付けた音の出し方を「塩梅(えんばい・あんばい)」
というらしくて、味加減の塩梅につながるんですね。
ものごとをするときのポイントを言う「コツ」も、
雅楽の笙から来た言葉。笙は穴を指で押さえて音を出しますが、
一番、指が届きにくいところが「こつ」と呼ばれるんだとか~
へ~~~
「打ち合わせ」というのも、雅楽から来た言葉。
合奏をするのに、前もって打楽器から音合わせをしたのだそうです。
「やたら」、やたらうるさい、やたら多い、とかの「やたら」
雅楽の音楽の中には、2拍子と3拍子が混合してる
八多羅(やたら)拍子という特殊な拍子の曲があるようで、
とっても、難しい拍子らしいけど、そこから来てるそうです。
野暮(やぼ)、粋でないことを表すけど、
笙の竹にはそれぞれ名前がついてるらしいのですが、
音が鳴らない竹が2本あって、それぞれが「や」と「もう」。
「もう」がなまって、「ぼ」となったらしいけど、
いくら吹いても鳴らないということから、
野暮という言葉が生まれたとか。
いろんな意味で、勉強になりましたね~
篳篥で演奏してくださったのは、
ジュピター
浜辺の歌
トゥーランドットの誰も寝てはならない
伴奏が流れるんやけど、すべて自分で作ってるらしい。
ギターもピアノも打楽器もシンセサイザーも、
全部やってはるんですね~
東儀さん、B型かな・・・と勝手に思ってたけど、
ウッキペディアを見たら、B型!!(苦笑)
けっこう、もったいぶってはったけど、
演奏は、予定通り、なんでしょうね!
とっても、ステキでした!
篳篥の抑揚ある音色、パワーのある響き、
違う曲に聴こえるくらい、初めて聴く音色でした~
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます