トヨタ、主要車種を軽量化
2007年11月18日(日)
16日、日本経済新聞は1面トップ記事として、「トヨタ、主要車種を軽量化」という見出しで、10段の記事を書いた。
朝日、読売、毎日各紙が、防衛省の守屋前事務次官の証人喚問で、「額賀・久間氏が宴席に同席」という趣旨のトップ見出しで大きく扱っているのにも係わらずである。
自動車の軽量化の問題が、地球環境にとって、極めて重要であることは間違いない。そのことを念頭に、トップ扱いになったのだろう。
自動車の軽量化は、各社が必至になって取り組んでいる課題であり、トヨタだけが取組んでいるわけではない。今年のカー・オブ・ザ・イヤーにマツダのデミオが選ばれたが、これは軽量化を行ったことが一番評価されたものだ。前モデルに比べて約100㎏の軽量を行った。
記事に戻って、「『マス・イノベーション』と名付けた社内プロジェクトを始動。技術、調達部門が参加し、部品・素材メーカーを巻き込んで軽量化に取り組む。」ということである。
世界の自動車メーカー多しといえども、トヨタ1社で「部品・素材メーカーを巻き込んで」というのは、トヨタにしか成し得ないプロジェクトなのだ。
例えば、最近の報道によると、ダイムラーとフォードとカナダのバラード社が共同で出資し、燃料電池の会社を設立したという。バラード社は、「燃料電池の基幹部品であるスタック」で世界一の技術を持っているということだ。それで、ダイムラーとフォードが手を組んだのだ。
しかし、トヨタの奥田社長時代、彼がバラード社を視察し、「わが社の方が進んでいる。」と言ったそうだ。
つまり、他社は複数組んでしか、今のトヨタに太刀打ちできない状況になっているというのが、今の世界の自動車会社の勢力図になっているということだ。
トヨタが使いだした言葉が世界の自動車会社の「共通語」になっている。例えば、「カイゼン」、「カンバン」など。
これからは、世界の自動車メーカーはトヨタとの技術の差が広がることにより、「ヨワッタ」という趣旨の言葉として、「トヨッタ」と言うようになるのではないだろうか。