水持先生の顧問日誌

我が部の顧問、水持先生による日誌です。

270円

2010年04月07日 | 日々のあれこれ
 午前中の講習で漢文をやってて、「之を惜しむ」の訳がもうひとつ書けてなかった。
 「之」は、筆者が飼っている鸚鵡を指すことは文脈から理解できていたようだ。
 「惜しむ」を「もったいながる」「残念がる」の意味でしかとらえられないと、うまくつなげられない。
 じゃ、先生惜しんでみるよ。ここに一杯の牛丼があります。
 これ大好きなので、こうやって食べるよね、だんだん減ってくる、ああ、もう終わってしまう、惜しいなあ、だよね。
 つまり牛丼は、その人にとって大事なものなんでしょ。それが「惜しむ」だよ。こういう時は「大切にする」と訳せばいいよ。
 牛丼といえば、今日あと10分ほどで、一杯270円になるよね。
 きょとーん。
 え、しらない? 吉野家の牛丼。
 きょとーん。(亀井大臣か!)
 期間限定で吉野家の牛丼が270円になるというのは、けっこうなニュースではないかと思っていたけど、育ちのいいうちの生徒さんがたには、それほど大きな問題ではなかったようだ。
 この歳になって、牛丼が安くなることにときめいた自分が恥ずかしい。
 先日は、ほっともっとで、のり弁が200円だった。
 大学生の時はじめて食べたのり弁は、当時230円ではなかっただろうか。
 店名は当然ほっかほっか亭だった。
 30年の歳月を経て、期間限定とはいえ、当時より安いのり弁を目にすることになろうと、いったい誰が想像し得ただろうか(いや、誰も想像しない)。
 200円ということは、5個食べてやっと1000円である(食えないけど)。
 GOGOカレーのメジャーカレー(ロースカツ、チキンカツ、エビフライ、ウインナ、ゆで卵乗せ)にも匹敵する激安感だ。
 一本何百円で買えるジーンズもある。
 ものが安くなるのはありがたいが、そのツケは人件費にしわ寄せが来ているのはまちがいなく、ほんとうに幸せなことなのだろうかと思いながら、安いうちに一度は食べないと損をするような気がして。

 
コメント
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