水持先生の顧問日誌

我が部の顧問、水持先生による日誌です。

メディアリテラシー

2010年04月28日 | 日々のあれこれ
 国語教育で「メディアリテラシー」の重要性が近年叫ばれていて、いろんな方が研究されていることは知っているのだが、横文字に弱いので、積極的に触れようとしてこなかった。
 ぴたっとした訳語が思いうかばないが「情報の価値や真偽を判断する能力」とでも言えるだろうか。
 一番わかりやすいのは「メディアにだまされない力」かな。
 国語教育が責を負うべき分野だとしたら、おれは知りませんではいられないなと思う。
 たとえば、今朝の新聞の「小沢氏起訴相当」という大きな活字を見て、どう思うのかということだ。
 「検察審査会」とは一般の有権者から無作為に選ばれたメンバーで構成される。
 おれもいつ呼ばれるかわからないくらい身近なものだそうだ。
 言ってみれば素人の会議である。
 そんな大きなニュースに扱うべきものだろうか、小沢さんに不利な情報はやたら大きな記事になるな、そうしているメディアの意図はなんだろう、などと考える方向性で頭を動かせるようになるのが「メディアリテラシー」といえるだろう。
 国語教育でそれをやるべきだったんだね。
 だれもやってないから、メディアリテラシーの偏差値があまりに低い人たちばかりになってしまった。
 誰かが「あいつおかしい」と言って、テレビや新聞がそれを報道すると、一気にそっちに流れていく。
 「あいつあやしくね?」と言い出すと、みんなそっちを向いてしまう。
 国語教師の役目をちゃんと果たさねば。
 それとも、メディアの中心にいるであろうと思われる、われわれ世代に問題があるのだろうか。
 

 
 
 
コメント
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