3月3日。卒業式を終えて、学年の先生方と一路伊香保温泉に向かう。
わが学年のパターンになっていて、六年前、三年前も伊香保に行ったけど、六年前と比べてもメンバーの多くが重なっているところが、私立高校らしいところだろう。
岸権旅館さんに2回お世話になったので、今年はさらに奮発して、老舗の福一さんへお願いする。
伊香保で一番の高台にあるにもかかわらず車を宿の前までもっていけるところから格上ぽく感じ、入館してまた内装の立派さに驚く。
フロアの階数標示では25階建てにもなる立派なビルだが、和風の内装は安っぽくないし、エレベーター待ちにふと眺められる景色が借景のように見えて、計算しつくされて造ってあるんだろうなと思う。
部屋に入れば、コートをしまおうと衣紋掛けのある押し入れの戸を開けるとひとりでに灯りがついたり、5人部屋だったけど、フェイスタオルは5色の色違いで用意されていたり(レンジャーか!)、なるほど値段の違いはこんな細かいところにまで表れるのかと感心する。
ま、とりあえずお風呂。
「広いお風呂に」「時間を気にしないで」つかる。この二つが両立するのは、ほんとに3年に一回かもしれないなと考えたら、もう少し日頃からギスギスせずに生きててもいいかもしれないとも思った。
でもなあ … 、だからといってスーパー銭湯じゃ、あわら温泉で18年育った自分としては、なんか違う感が先に立ってしまうのだ。
若い先生がサウナにがっつり入ってるので、露天に行ったら知らないおじさん一人だけだったのでラッキーと思って「この学校の生徒でいられて幸せでした」という前生徒会長の答辞を思い出しながら、やっと号泣できた。また春からがんばろう。
夕食を食べて、館内のクラブに移動してカラオケ大会。教員団体がけっこう入っているという噂をきいていたけど、たしかにどう見てもそれ風の方も見かけたが、混乱なくのんびり過ごせてよかった。
4日。明けて、伊香保の石段街をふらっとして、でも三回目だからそんなにあちこちは足をのばさず、基本うだっとして、昼前に宿を出て、水沢うどんを食べて、あちこちおみやげをかって、学校にもどる。
すごい、24時間以上も字を一字も書いてない。
あえて定演からみの仕事を思い出さないようにして、のんびりすごした。