水持先生の顧問日誌

我が部の顧問、水持先生による日誌です。

定演前後

2012年03月27日 | 日々のあれこれ

 3月22日。前日リハーサルは、現地集合組と、学校での積み込み組に分かれてスタートした。コンクールなら4Tトラックで十分だが、楽器やらパンフやら大道具やらもろもろはけっこうな量になる。トラック、キャラバン、中型バスを使って移動する。 
 会館につくと山台やら看板の仕込みは終わってて、音響・照明の仕込みが終わってから、1部のリハーサル。曲を直す練習はしなくてもいいかなと思ってたが、そういうわけにはいかなかった。とくに「復興」のたてが合わず、少し時間をとって直す。
 休憩をはさみ、二部のリハーサル。音響、照明などを担当してくれるOBと打ち合わせしながら、全体の流れを確認する。
 今年初めて取り入れたプロジェクターの取り扱いはちょっと難しかった。映像のon・offは袖のスイッチで行うが、どのタイミングで画を出すかは、客席中央のプロジェクターそばに座るOBが布をめくったり覆ったりするという、実にアナログな仕事をしてもらわなくてはならない。
 それでも、過去に自分たちが経験したことがある企画だからこそ、「このあたりでお願い」的な指示だけで、ほどよいタイミングでいろいろやってもらえる。OBというのはありがたいものだ。これこそ蓄積だろうと思う。
 立ち位置やセリフの聞こえにくいパートを修正したりした後、実際に衣装をつけての通しリハ。
 終えて3部のリハーサル。やる予定のことがきちっとできさえすれば、いい感じになりそうな予感はもてた。

 3月23日。
 結局、4人の一年生がインフルエンザでこれなかった。二部については急遽セリフを割り振り直したり、三年生に入ってもらったり、踊りのフォーメーションをかえて対応した。出られなかった子たちは、来年役者になってもらおうと思いつく。
 午前中に二部を確認。それにしても主役の二人は、まったく演技指導など必要なかった。ピンクがふつうのJKよりかわいく見えてきたし。
 続いて3部、1部のリハ。「陽はまた昇る」のソロパートの修正など微調整だけして終えた段階で15時ころ。時間があまった。曲はもう少しつめたいとこもあるが、顔を見ると、3年生は余裕そうだが、疲れた顔ぶりの下級生も見かけたので、本番まで体力温存しようと伝えリハをおえた。
 雨がふりはじめている。
 そんな中、早々と会館を訪れてくださる方々がたくさんいらっしゃる。
 ありがたいことだ。
 そのおかげで、どの局面でも、心をこめて演奏したり、歌ったり、踊ったりできたと思えた。
 終演後、片づけ、3年生とのお別れ儀式。会館前につどっているOBも含め100人を越える若者たち。
 この騒ぎを非関係者が見たら相当うざいだろうとひやひやだが、幸せな場面だろうと思う。
 この先、彼らのつきあいがどの程度になるかはわからない。
 部活とはぷっつり縁がきれてしまう者ももちろんいるし、いろんな形があって当然ではあるが、この日同じ時間を共有したという経験だけは残る。
 ものすごく充実していた子はもっと楽しい場面をつくるために、不完全燃焼だった子は新しい場所で頑張れるように、これから過ごしていってくれるといいし、川東吹奏楽のことなんて記憶の彼方においやられてしまうほど忙しい暮らしになってくれればなおいいと思う。

 3月24日
 1、2年生で片づけ。新入生に送る書類の封詰めなどを学年の先生方でやっているうちに、あらかた片づいたと連絡をもらう。コンクール課題曲のDVDを見てみようと指示し、その後はみんなで差し入れのお菓子をいただきながら、まったりとすごした。
 アンケートに一通り目を通す。多くのお褒めの言葉のなかに、いくつか貴重なアドバイスもいただいているので、それをいかさねばと思う。
 「開演時間を早くしてほしい」「早すぎて仕事帰りでは間に合わない」「土日にしてほしい」といってご意見はいくつかいただいた。
 抽選で土日がとれなかったため金曜開催となったのだが、となると何時開催にするか。
 保護者のみなさまのお仕事事情を想定し、夕方開催にしてみたが、実際川越のあの場所で18時にお越し頂くには、5時まで会社にはいられない。
 どっちにしろ来ていただける方は都合をつけてくださるわけだから、ふつうに午後二時開演でもよかったかもしれない。
 プロの演奏会のように19時開演に設定すると、さすがに終演時間がおそくなり、高校生にはきびしい時間設定になる。
 駅から遠いしなあ。ああ、人口40数万人の都市に、なぜこのホールしかないのだろう。建物そのものが古いことはあきらめるとしても、駅に近いか、駐車場があるかすれば、もう少しは使い勝手がよくなるのだが。観光地としては一定の知名度を誇るわが川越も、こと文化施設に関しては、人口10万人の多くの地方都市に劣っている。
 来年ももし土日がとれなかった場合は、平日の午後開演にしようかな。学生さんにはその方が気やすいだろう。
 読みながら、いろんなご意見がある、みなさんの希望をかなえるのは難しいなあと思いながら、でもこれを書いてくれた人は、あの雨の夜に、わざわざ駅から遠い川越市民会館まできてくださった方々だと思うと、ほんとうに全員を(おじさんはのぞき)ハグしたくなってきた。
 市民会館に行き、会館使用料、付属施設使用料の支払いを済ませる。夕方指揮レッスンの予習をしてたら急に眠くなってきた。

コメント (4)
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