昨日シネプレックス新座で観た「ロボット」は、超ゴージャスなB級映画、いろんなアイディアをつめこみ、細かい粗は物量で強引におしきってエンターテインメントにしきった、食べ物でいえばGOGOカレーのメジャーカレー(大盛りごはん+ロースカツ+チキンカツ+エビフライ+ゆで卵+ウインナで1000円、未だ食するを得ず)のようで、胸一杯お腹いっぱいの作品だ。
シリアスなテーマはある。
ロボットは感情をもっていいのか、ロボット三原則はどこまで適用できるのかといった、小中学生の時に胸おどらせて読んだSF作品の古典的テーマがベースとなっている。
それにしても、SF作家アシモフがロボット三原則を唱えたころ、今のようにコンピューターが発達した世の中を予想し得ただろうか。
感情にかなり近いものを移植できる技術が今あることを予想し得ただろうか。
そして、ロボットをあやつる人間の方は、あいもかわらず人間くさい争いごとを繰り返していることも。
映画の後半、邪悪な感情を埋め込まれてしまったロボットが自己増殖し、大暴走する。
何百体ものロボットが合体して、様々なものに形をかえて人間を殺戮するシーンは、よくこんなの思いつくなと思えるド派手さ。
こういうのこそ、3Dにする値打ちがあるのに。
この邪悪な感情をもったロボットとは、そのまま今の人間の姿と言えるかも知れない。
ひょっとしてストレートにそう意図してるのかな。
そう思えば、ストーリーやキャラクターがあまりに定型的なのも意図なものであって、スケールの大きな風刺作品になっているとも言える。
いや、それは理屈にすぎるな。
ふつうに楽しい。笑えるところは笑えるし、すごいところはすごい。
何より女優さんが異常に美しい。生まれてはじめてのインド映画体験はなかなかの満足感だった。