水持先生の顧問日誌

我が部の顧問、水持先生による日誌です。

星華祭

2012年09月16日 | 日々のあれこれ

9月15日。2時間授業の後、LHRは卒業生による進路講演会。先日卒業していった26期生6名が集ってくれた。わが部OBまえくぼ君も訪れ、トップバッターで登場し、正直1・2年の頃の勉強は足りてなかったけど、部活は続けた方がいい。ただし宿題はきちんとやろう、最低1日10分でもいいから毎日机に向かおう、たとえ10分でも蓄積は大きいという現実的な話をしてくれた。
 放課後、いつもの発声練習などをおやすみして急遽曲決めのミーティングを行う。あまりにも人気の高かった曲をバッハザールでやってみることにした。
 少し合奏して、バス二台で星野高校へ。顔合わせをしたのち、中庭に出てリハーサルを行う。
 正直音がとんでこない。直前にマーチングの音を聞いてしまったせいもあるかもしれないが、いくら外向きでない楽器が多いとはいえ、これでは楽しくならないと思った。

 9月16日。登校して学年だよりを一回分書き、忘れられたHr一台を積んで星野高校へ出発した。昨日より暑い。
 昨日の合奏状態から考えるに、せめて暗譜にして少しでもからだをゆらさなければ、見ている方はつらいと思った。
 これは毎年の課題だ。3年生が抜けてそれまでいた演奏の核が不足している。1年生は、とくに本校一年生は屋外で演奏するのははじめての経験になる。反響板もないので、どこにむかって吹くか、どの音を頼りにすればいいのか、きっとよくわからないだろう。 
 そこへ行くと、星野さんの3年生バンドはちがった。人数だけなら、星野・川東1・2年生合同バンドの3分の1もいないのに、音量ははるかに大きかった。
 なんといってものびのび演奏できている。
 高校3年のコンクールを終え、正しい吹き方を徹底して身につけたあと、解放されて自由に演奏できる状態。本校の3年生たちも、文化祭での演奏の評価が高かったのは同じ作用にちがいない。
 物理的に同じ音量で吹いていても、誰に届けようとしているのか、そもそも届けようとする意識があるのかどうかという点に違いがあった。
 譜面を見て、そこにかかれている音符をただ再現しているだけ、もちろんそれさえもあやしいのだが、せめて楽譜から目を離し、届けようとする相手を見て演奏する、それだけでもずいぶんかわるのではないか、そう思った。
 なので最初のミーティングで暗譜演奏を提案してみた。
 「みなさん、今日は暗譜で演奏しましょう!」
 「え~~(何、言ってんの? この人。)(今日いきなりそんなの無理でしょ)(うちら自分とこの演奏でいっぱいいっぱいなのに、合同曲まで無理でしょ)(何の権利があってそんなこと言うの)(ていうか、誰)(うざ、このおじさん) … 」という空気が女子たちを支配したように感じたので、あっさり撤退した。
 「あ、むずかしそうですか、じゃできる範囲でおねがいします。川東の方は暗譜でやりなさい!」
 「はいっ」 自分、男子校でよかったっす。
 ウォームアップの後の合奏は自分がしきらせていただいて、かるく体をゆらしてね、まっすぐ吹こうねと指示をして、踊りの確認しているうちに20分の持ち時間は終わった。もっと練習したかったけどしょうがない。
 中庭に移動する。司会マイクをもらう。予定より少し早いけど、どうぞ始めてくださいと言われ、一曲目の「We Go」に入る。ちょっとテンポが遅い気もしたけど、まあまあかな。ときどき小雨がぱらぱらと来る。Ob、Fgなどはいったん軒下に避難してもらい様子をみてもどってくるよう、星野の今井先生が指示してくれた。
 さくさくと2曲目の「さくらんぼ」へ。お客さんの耳のなれてくれたのか、少し手拍子が大きくなったようだ。
 3曲目の「気まぐれロマンティック」を終え、簡単に川東の宣伝などをしていたら、雨がざっときた。
 全員待避。どうしよう。
 一番エネルギーを費やしてきた最後の曲だけはやりたいと思いつつも、お蔵入りの覚悟もあった。
 10分ほど待っただろうか、雨脚が弱まる。これならいけるかな、金管さんは準備してみようかと動き始めたらやんだ。よかった。
 無事ダンシンチームも発表できた。
 これで、屋外演奏の経験もできたから、今度にじの家ふれあい祭りではさらにパワーアップしたい。

コメント (1)
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