水持先生の顧問日誌

我が部の顧問、水持先生による日誌です。

本当の学力(2)

2020年06月11日 | 日々のあれこれ
 分散登校が始まって2週目。
 1クール目で午後に登校してた生徒さんが、今日からは午前中に登校する。
 3コマ授業を受けて、部活もないからお昼をとらずに帰宅するのだが、これはこれで生活パターンとしてうらやましいくらいに自由で、時間がある。
 教員は当然午前、午後と2セット働くし、授業時間を短くしてる分だけ、補充プリントもつくったりするから、忙しいといえなくもない。
 午前勉強、午後フリーっていいな。

 高校3年の共通一次テスト後におとずれた、遊べはしないけど、ゆとりをもって勉強できた時期を思い出す。
 とれた点数で受かりそうなとこを受験することにしてたから、結果的に二次の比率が低い金沢大学教育学部を選んだ。
 一月後半からは、午前は学校で先生方が趣味的に実施されていた冬期講習に参加する。
 午後、音楽室が空いてたらピアノを借りてバイエル74番を少し弾く。県立図書館によって本を読んだり、一応国語の勉強をする。
 古典文法さえ覚えていなかったので、小西甚一先生の『古文研究法』を読むのが、たぶん唯一の二次対策だった。
 あとはたぶん読書だった。勉強しなくても現代文はできたから(やーらしー!)。
 小学校教員養成課程は、二次に英語がなかったから、共通一次終了とともに、ちゃんとした英語の勉強は終わってしまった。

 それから幾星霜かを経て、さすがにまずいと思い、勉強したくなってはいるが、根本的に単語が入ってこない。
 共通テストで75%とることを、高校の卒業条件にすればいい。
 グローバル社会とか、使える英語力とかのお題目で、民間の英語検定を大学入試に入れようとして失敗したが、そんなことする前に、まず全員が75%以上とれるようにした方がいい。
 75%なんて、ほんとの進学校の先生からみたら笑われそうな点数だろうが、全国の全高校生を対象として考えたら、なかなか大変だ。
 その目標を達成するために、他教科のわれわれも協力してみんなでがんばろうってなったら、日本の国際的地位は確実にあがると予想するのだが、どうだろう。
 大体、話す力をつけたいから「話す試験」をするなんていう短絡的な思考のもとに改革が行われていたこと自体が悲しい。
 共通テストの英語で75%ない子が大学に行って、その大学が掲げる教育理念を具現化するのは難しい。

 延期したらという声もあった「共通テスト」は予定通り実施されることになった。
 それでいいと思う。試験範囲が終わらないから、などという心配は無用。
 2年までで終わってるから。そんな感じで気を遣われるより、時間を有効に使わせてあげたい。
 高校でやりたりないことがあれば、その分大学でおもいきりやればいい。
コメント
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