本当に今年は芸能人の訃報が相次ぎますが・・・・
斉藤洋介氏 死去
9月19日 斉藤洋介氏、喉頭がんで死去
享年69歳
何年か前から病気なんだろうなという事はわかっていました。
痩せっぷりが半端なかったし、大丈夫なのかしら?って。
バラエティで確か振り込め詐欺の電話を受けるような番組に出演してて、その時はしっかりしゃべっていたのに、実際、自分が騙されて100万円とられるという事もありましたよね。
彼を始めてテレビで見たのは「男たちの旅路」シリーズの「車輪の一歩」という作品です。
山田太一脚本で鶴田浩二や水谷豊がレギュラーで、元特攻隊の鶴田浩二が様々な事件を扱う事によって、社会のひずみを浮き彫りにするような作品です。
印象的だったのは、確か、老人達が一斉に電車だかバスに引きこもって「もっと老人を大事にせい」と抗議するストーリー。
そして「車輪の一歩」
斉藤氏はこれがデビューでしたが、京本政樹もこれがデビュー。
斉藤氏が演じたのは車椅子の青年で、ある日母に「トルコ風呂(ソープランド)へ行きたい」というのです。
母は、まさか障害者の息子がそんな事を言うとは思わずびっくりしたけど、もし望みがかなうならと背広を着せて送り出します。
ところが、店は地下にあり店員たちが「何かあったら責任問題」といってきかなくて、結局入れなかったんです。
失意の中、家に帰って来た息子に母は「どうだった?」と聞きます。
彼は大笑いして「最高だったよ」「嫌だねこの子ったら」みたいな会話のあと、笑いながら大泣きするんです。
このシーンで当時、中学生ぐらいだった私は涙腺がぶっつり切れて、泣くわ泣くわ・・本当に素晴らしいシーンでした。
その後、鶴田浩二は「障害者だから迷惑をかけてはいけないと思うな。迷惑をかけろ」と励まし、車椅子の彼らは社会に出ていくというお話でした。
この時覚えた「斉藤洋介」という名前は深く刻み込まれました。
後、「人間・失格」で女装し、コンビニで生理用品を買うシーンは・・なんていうか忘れられないです。
彼はそういう忘れられない演技をする人でした。
本当に残念です。もうちょっと長生きしてほしかった。
まだ年金を貰ったばかりじゃないですか・・・(ってそこに行く自分が悔しい)
小さなシーンでも印象を残す斉藤さん、ご冥福をお祈りします。
藤木孝氏 死去
9月20日 藤木孝氏が自宅で亡くなっていることがわかった
享年80歳
自殺によるもの
正直、この話を聞いた時「え?この方、もうかなりお歳の筈なのに」と思いました。80歳といえばかなり高齢で、何も自殺なんかしなくても・・・
私が生まれる前から二枚目で歌に演技にと活躍をされていたのは知っています。
ミュージカルの人だったんですね。
私は、色々なドラマで当たり前のように見ていたので。
近年ですと「新撰組!」での怪演が面白くて。声がよく通り芝居がかったセリフ回しが本当に魅力的で。
「相棒」にも出演してましたが、声だけですぐにわかる方です。
「やすらぎの郷」に出演した時、随分やつれたなと思ったものです。
病気なんじゃないか?と思ったけど、まだまだ頑張ってほしいと思ってました。
なのに自殺って・・・やっぱり新型コロナで仕事が減ったから?
宝塚や東宝のような大きなところにいる一部のスターさん達は、そこまで感じないかもしれませんが、一般的に俳優や歌い手など音楽や芸術に携わる者にとって、今回の新型コロナは「自分達の存在意義」を貶めるものだったと思います。
声を出すな、距離をとれ、歌うな・・って言われたら芸能人はやっていけないでしょう?しかも自粛期間があって「不要不急」にされちゃったら、一生懸命、芸に命をかけてきた人達はどう思うでしょうか?
だからって・・・静かな老後を送るという手もあったと思うのに。
やはり芸能界に生きる人はある意味もろいのかな。
三浦春馬の自殺以降、芦名星・藤木孝と「ブラッディ・マンディ」出演者が自殺するということが相次いでいるそうです。そこに何の意味があるのか私にはわかりませんが、実に悲しいことですね。
ご冥福をお祈りいたします。