昭和がまた遠くなってしまいました。
八代亜紀さん、お亡くなりになったんですね。73歳。
まだ若いじゃないですか。
つい最近、膠原病でお休みすると言われて、「若い人じゃなくてもなるんだな」と思っていたけどあまりにも早すぎますね。
私達の世代は、子供の頃から彼女をテレビで見ていて、あるいは紅白などで見ていて、特別ファンではないけど、歌真似などして遊んだものです。
子供にはわからない大人の演歌の世界っていうんでしょうか?
今の年になってやっと、「舟歌」の「お酒はぬるめの燗がいい」の意味を知ります。
日本酒飲めないけど、本当にぬるめの燗であぶったイカで飾りのない所で、港が見えて・・
そんな所で涙を流しながらお酒を飲めたら、自己満足というか、幸せなんだって。
いつの間にか、泣く事もしみじみする事もなくなり、寂しさを感じても寂しくないふりをする
そんな令和に生きてしまっている感じです。
私達子供の頃に真似たのは「雨雨ふれふれもっとふれ」の手のふりで。
誰かが必ずおどけてやってた記憶が。
日本人らしい歌詞と日本人らしいムードが似合った昭和から、何でもありの令和を彼女は生き抜いたんだなと思います。
思えばぱっと浮かんでは消える芸能界で、一定の力を保ち続けて売れ続ける事は本当に大変な事です。当たり前には出来ない事です。
頑張りすぎたというか、あのハスキーな声に全てを出し尽くしてお役目を終えたら天にかえる。
そんな気がしました。
平和な時代に生まれて、日本の全盛期を経験した方々が次々世を去っていくと、私の余命もあとどれくらい?とか考えてしまいます。
先日、90歳の女性が72時間を耐え抜いて救出されましたが、戦争を経験した人は強い。
本当に生命力が強い。
それにひきかえ、戦後生まれは何でこうも、「まだ」って時に命を終えるのかな。
心からご冥福を祈ります。
あちらでも、ぜひ舟歌を歌って下さい。