どんどんいきますよ。
まずは竹宮恵子です
竹宮恵子といえば「風と木の詩」ですが
昔から男女の愛を描くのが苦手。どちらかといえば少年愛一本のイメージ。
「地球へ・・・」という名作も生み出しています。
「ファラオの墓」(1975年 少女コミック)
登場人物・・・サリオキス(表紙)
スネフェル
ナイルキア
アンケスエン
アウラ・メサ
ストーリー・・・エステーリアはウルジナに滅ぼされ、王子サリオキスは奴隷に、
ナイルキアは宰相の娘・アンケスエンに助けられる。
サリオキスは「砂漠の鷹」として蘇り、ウルジナを滅ぼす為に戦う。
一方、ナイルキアはスネフェルと恋におち・・・
後から考えると白い肌のエジプト人という設定が何だか変ですけど
サリオがかっこいいからまあいいやって感じです。
これでもかというくらい、サリオキスのカリスマ性を見せつけるシーンが出てきて
それがちょっとウザイといっちゃウザイんですが、作者がノリノリで描いて
いたんじゃないかと思います。
次は上原きみこです。
実はこの本は高校の時に友人からもらったもの。
「もういらないの。捨てようと思っていたから」と言われて引き取ったんです。
だから彼女の漫画はこれ一冊。
「ロリィの青春」も読んだことなくて。
でも確実に一時代を築いた漫画家です。
「炎のロマンス」(1975年 少女コミック)
登場人物・・・レドビィ(須田譲治)表紙右
亜樹 (表紙左)
ルイ
ストーリー・・・高校になった一之瀬亜樹は転入生の須田譲治に出会い、恋に落ちる。
しかし、彼は黒いかつらをかぶり、黒のカラーコンタクトを入れて素性を
隠していた。そしていきなり亜樹の友人にプロポーズ。
恋愛より「結婚する」事が重要という須田。
それでも亜樹はあきらめず次第に須田の心をつかんでいく。
ところが、ある日、亜樹は拉致されて船に乗せられ、ついた場所は
南太平洋の孤島「コーラル王国」そこは金髪と碧眼しかいない島。
そして日本語が通じる島。亜樹は黒髪の女王として王子ルイの花嫁に・・・
この奇想天外なストーリーと盛り上げ方に当時は脱帽。すっかり夢中になった記憶があります。
今時の女の子なら「ありえない」とか言い出すんだろうなあ
でも、ありえないから漫画であるともいえるわけで。
とにかくレドビィのようなかっこいい王子様が国と彼女の為に必死に頑張る姿は
見てて楽しいです
「山の上に吹く風は」(1977年初版)
登場人物…4人
アルフィー
ジョイ
シャーリー
ブラウン
ストーリー・・・雪山に行くバスに乗った4人。が、途中でジョイがバスをハイジャックし
それからバスは崖からおちて、それぞれ命からがら逃げ出す。
ジョイ → 拳銃自殺
シャーリー → 麻薬中毒で自殺
ブラウン → マックスに殺される
グレアム → 父に虐待された傷が悪化。シャーリーから痛み止めと称する
麻薬を貰いかろうじて自分を保つ。
しかし、マックスが目の前でブラウンを殺した事がきっかけで精神的に
おかしくなってしまう。
アンジー → 一度は雪山でジョイの拳銃を使い、自殺しようとするが弾が残って
いず、助かってしまう。その後はグレアムを見守る役に。
サーニン → スキーで雪山を降り、助けを呼びに行く。
マックス → 眠っている時にブラウンがマックスの首をしめ、それが昔、父親の
記憶と重なり、夢の中で拳銃を撃ってしまう。
しかし、それはジョイから取り上げた拳銃で、マックスは無意識のうちに
ブラウンを殺してしまった。
この話ははみだしっ子シリーズ最大の山場ともいうべきお話で。
難しすぎて、何でこんな話を描いたのかいまだによくわからず。
それというのも、ここで起きた事件、つまりマックスが無意識に人を殺した事が
後々、グレアムの精神状態に大きな影を落とすからです
今でも思うのですが。
この時、マックスは7歳くらいで人を殺しても罪にはならない筈。
ましてや無意識で・・・・もし責められるとしたらマックスに拳銃を預けた人という事に
なりませんか?
また、事件はその後、迷宮入りになってブラウンが死んだことなど誰も気にしません。
なぜってブラウンはシャーリーという売れないヤク中歌手のマネージャーに過ぎず
雪山に上るというのも、一種の都落ちというか、やっと仕事にありつける・・といった
ヤクザな生き方をしていたからです。
ハイジャック犯のジョイにしたって、自殺したわけですし。
そもそも撃った本人には全く記憶がない事件について、どうしてグレアムがそこまで
落ち込み、後々、おかしくなってしまうのか・・・・わからないんですよねーー
読み直そうと思ってページをめくるけど、あまりの重さに挫折したりして・・・・
誰か、お読みになった方の解説を待ちます。
少女漫画を語るとき竹宮先生は外せない、もちろん
正統派のサリオキスといじけた?スネフェル あなたはどちらが好き? なんて(笑)
今思うとギリシャのような白い肌に金髪はおかしいんですが竹宮先生も「エジプト人の本当の姿じゃないけど了承してね」って 全然OKです~
だってそれだけ「この先どうなるの?」って怒涛の展開
せっかくナイルキアが生きてたのに~ え~? スネフェル~ え~? 船から降りていいの? え~?アンケスエンのパパはあまりにー! 誰か止めて~!!
読んでない方すみません どうぞ読んでみて下さい きっとはまりますから 私一人が騒いですみません でも読んだらここまで騒ぐ理由がきっとわかりますから・・・
「エステリア戦記」を本気で探しましたっけwww
当時はネットもなくて・・・どこかの図書館から竹宮先生へ真面目な問い合わせがあって「完全なフィクションです」宣言があるまで読者は史実だと信じてエジプト関係の書物をあさったものです 懐かしい!
さて「はみだしっこ」ですが
久しぶりに読みました、途中まで、このまま途中になっちゃうかな? 時間かけてもう少しゆっくり中年のおばさんの視点で挑戦してみようかと
もはや漫画と軽く言える作品ではないですね
グレアム~ おばさんに言ってごらん 1人で抱え込まないで~ またまた読んでない方すみません(笑)
涙物の「ファラオの墓」と「炎のロマンス」です。
いまだに単行本を持っています。
この作品で「ファラオ」って言葉を知りました。
サリオキスのお母さんの最期の言葉を引用して
「あきらめたらダメ、もうだめだと思っても
もう一度思い直して頑張ってごらん」って
子供たちに言ってます。
地球へ・・・はマンガ少年でしたよね?
少女マンガの枠にとらわれない作家だったように思います。
竹宮恵子といえば、変奏曲ってどうなったのかご存知ないですか?エドアルドの息子の話の途中からわからないんです
私などもサリオキスのかっこよさにモンゼツしてしまった口ですわ。もっと鞭で打ってーー的な?
>瞳様
ほんと。そのセリフ、すごいですよね。
でもナイルキアには敵に辱められる前に死になさい
というあたり、やっぱり時代なのねと。
>nさま
そのうち、出しますが「カノン」という作品の中で
ラスト彼は実家に戻ります。
ニーノが椿館に住むようになったところまでは手元にあります。その後何年も経ち、私もマンガを前ほど読まなくなったので、質問させていただきました。
帰ったところまで、ということは完結してないんですね。竹宮先生はもう描かないのかな?
わたしもふぶき様と同年代だったら、夢中になっていたかもしれません。
日本の漫画の世界って、少年向けも少女向けも深いんですよね。精神文化の深さとか、文化の裾野の広さを改めて実感いたします。
えーっと・・・ニーノは実家に帰ってもう一度音楽の勉強を始めます。一方、アレン(ヴィルフガングの息子)はプレッシャーによって倒れる程になってしまい、最終的にピアノをやめておわりです。
>重陽様
えへっ♪ そういう事、おおっぴらに語れる時代になって嬉しいです。