私が台所に入る訳(その3終わり)
幸いな事に妻の従兄弟が養豚業をやっていて、良質の醗酵肥料を供給してくれる。
今はバイオの力で臭いさえ無いと言って良いほど少ない。
少し前は着衣まで臭いが染み付く猛烈な臭気を我慢して、
家族でその肥料を畑に撒くのがゴールデンウィークの我が家の行事だった。
それでもこうして骨折って作った野菜は、家族全員が美味しいと言って食べる。
これからも食にこだわって生きたいと思う。
グルメとか安易な言葉は使いたくは無い。だって楽をして、お金だけをかけた食事なんて本当に美味しい訳は無い。
本当に美味しい食事は、額に汗して働き、空腹で食べる食事ほど美味しいものは無いからだ。
「空腹こそ最大の調味料」なのだ。
(終わり)