これも、テレビを見て欲しくなり欲しくなった。
いや、前に買ったことがあったと、書棚を探すが見つからない。
どうも、娘に進呈してしまったようだ。娘は家にあるよ、なんて言う。
ま、良い本だから娘からは取り上げずに、もう一冊と手配したのだった。
コロナ禍の今だからこそ、なおさらこころに染み入る言葉の数々。
「ふーん、何年も前から今の事が分かっていたみたい」なんて連れ合いはつぶやく。
書棚では、この本を見つけた。この中に詩「倚りかからず」は収録されていない。
変わりに、茨木のり子さんの他の詩人たちの詩なども並んでいる。詩って良いなー。
心が洗われる思い。かく生きたいものですが、俗人スベルベには無理でしょうか。
「倚りかからず」
もはや
できあいの思想には倚りかかりたくない
もはや
できあいの宗教には倚りかかりたくない
もはや
できあいの学問には倚りかかりたくない
もはや
いかなる権威にも倚りかかりたくない
ながく生きて
心底学んだのはそれぐらい
じぶんの耳目
じぶんの二本足のみで立っていて
なに不都合のことやある
倚りかかるとすれば
それは
椅子の背もたれだけ