畑に吹く風

 春の雪消えから、初雪が降るまで夫婦二人で自然豊かな山の畑へと通います。

倚りかからず

2022-01-28 05:14:47 | 暮らし

 これも、テレビを見て欲しくなり欲しくなった。

いや、前に買ったことがあったと、書棚を探すが見つからない。

 どうも、娘に進呈してしまったようだ。娘は家にあるよ、なんて言う。

ま、良い本だから娘からは取り上げずに、もう一冊と手配したのだった。

 

 コロナ禍の今だからこそ、なおさらこころに染み入る言葉の数々。

「ふーん、何年も前から今の事が分かっていたみたい」なんて連れ合いはつぶやく。

 

 書棚では、この本を見つけた。この中に詩「倚りかからず」は収録されていない。

変わりに、茨木のり子さんの他の詩人たちの詩なども並んでいる。詩って良いなー。

心が洗われる思い。かく生きたいものですが、俗人スベルベには無理でしょうか。

 

   「倚りかからず」

もはや

できあいの思想には倚りかかりたくない

もはや

できあいの宗教には倚りかかりたくない

もはや

できあいの学問には倚りかかりたくない

もはや

いかなる権威にも倚りかかりたくない

ながく生きて

心底学んだのはそれぐらい

じぶんの耳目

じぶんの二本足のみで立っていて

なに不都合のことやある

倚りかかるとすれば

それは

椅子の背もたれだけ

コメント (2)
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