この鬼瓦は越谷宿の由緒あるお宅を解体した折に出たものでしょう。
このコレクションはたぶんこのお宅が鳶職の仕事をなさっていて
解体作業の折に、捨てるのが忍びがたくて保存しているのだと思います。
これだけの鬼瓦を使った建物ですからさぞかし立派な
建物だったであろうと思われます。
鬼瓦は単なる屋根の装飾品では無く、沖縄のシーサーのように
その家を悪霊や様々な災難から守る大切な役目もあったはずです。
鬼瓦はやはり屋根の天辺にあって辺りを睥睨して居てこそ威厳があるのです。
このように飾り物になっていては哀れを感じてしまいます。
でもここの主が、捨てがたくてわざわざ飾り棚を作って展示してくださるからこそ
見ることが出来るのですから有難く拝見いたしました。