この家の蔵は納屋として農機具などの収納に使っているようです。
下の絵も同じ納屋を別の方向から描いたものです。
今まで描いてきた歴史ある家たちは主に商家でした。
この家は街道にも面していないし、奥まった場所にありますから
昔から農家だったと思われます。
戦後の土地改革で多くの農地は小作人に払い下げられました。
大地主の農家はほとんどの土地を取り上げられて
自分が耕作していた土地のみが残りました。
山林とか宅地はこの改革には会わなかったから、
都会の大地主と山林王はそのまま財産を保有できたのです。
戦後のドサクサに紛れて随分荒っぽいことをやったものです。
GHQの威光でやれたことでしょうが、農地だけを狙い撃ちにした
片手落ちの施策でした。
おそらくこの農家も農地改革の荒波に飲み込まれて
多くの農地を失ってしまった事でしょう。