Casa Galarina

映画についてのあれこれを書き殴り。映画を見れば見るほど、見ていない映画が多いことに愕然とする。

スクール・オブ・ロック

2008-10-18 | 外国映画(さ行)
★★★★ 2003年/アメリカ 監督/リチャード・リンクレイター
「一生懸命な大人でいようぜ」


ぶっ飛びデューイの一挙手一投足に腹を抱えて大笑い。ロックを愛する自己中男を演じるジャック・ブラックの無軌道ぶりがおかしいの、なんの。ロックオタクっぷりを、堂々と子供たちに伝授するシーンがツボでした。特にウケたのは、伝説のギタリストやドラマーのビデオを子供たちに見せてるところ。好きなシーンだけ編集して、つなげてんの。いるいる、こんなヤツ。遊びに行ったら、部屋で延々こういうの見せられて、ウンチク語られたりすんのよね。まあ、オンナにはもてないタイプ(笑)。

全ての生徒1人1人に適材適所で役割を与えてあげるって言うのが、すごくいいんです。日の当たるバンドメンバーだけでなく、裏方も含めて「スクール・オブ・ロック」だって言う考え方。大人数の子供たちをまとめあげるって、結構難しいです。でも、照明担当、衣装担当…etc。彼らに対して、デューイが「いいぞ!すげえ!」って、褒めてやるから、みんな生き生きし始める。デューイは用意周到に子供たちをまとめようなんて全然思ってない。そこが見ていて爽快なんです。ぶっちゃけ、自分がコンテストに出たいがため。でも、子供って、一生懸命な大人にはつべこべ言わずについていくもんなんですよ。我々大人は、一生懸命な姿を子供に見せているだろうかって、ちょっと考え込んじゃいました。

ただ、一つだけひっかかることがあって、それはジャック・ブラックに頼りすぎなんじゃってこと。もし、違う俳優がデューイを演じたら、ここまで面白くなるかしら?もちろん、ジャック・ブラックありきの作品ってことはわかっている。でも、どこかで「彼が何とかしてくれる」という甘えがなかったかな?どうも、そう思わせてしまう脚本なんだな。もっともっと、磨けたはずですよ、この脚本。後半部、もう少し子供との絆、または校長とのエピソードに深みが出ればなお良かったな。でも、現在「2」の製作が進行中とのこと。次回は、映画館で見たいと思わされる作品でした。