Casa Galarina

映画についてのあれこれを書き殴り。映画を見れば見るほど、見ていない映画が多いことに愕然とする。

ミラクル7号

2009-02-03 | 外国映画(ま行)
★★★☆ 2008年/香港 監督/チャウ・シンチー
「おあずけされた犬の心境」

貧乏だけど強い絆で結ばれた父子が、ひょんなことから不思議な地球外生命体と出会ったことから巻き起こる奇想天外な大騒動。

ラストには、ほろっと泣ける展開も用意されているけど、やっぱり、私はカンフー作品が好きだな。彼の映画はとてもお下劣な下ネタが多くて、それを笑い飛ばせるのは、カンフーとセットになっているからだと思う。眉をひそめてしまいそうな直接的なお馬鹿表現と高度に訓練されたカンフーアクションは裏表の関係。それこそ、チャウ・シンチーのオリジナリティじゃないかと思うのよね。

ただ、毎回同じパターンの作品を作っても、ヒットするとは限らないし、新たな挑戦として、親子の人情劇を撮ったんだろうと思う。それでも、シーンとして光っているのは、カンフーの要素が入ったところだったりして。「ああ、そこで華麗なカンフーがもっと見たい!」とソノ気にさせられてしまう。ファンの渇望を増大させるための確信犯的しかけ?なんて、勘ぐっちゃったりもして。

日雇い労働者でボロぞうきんのように小汚いチャウ・シンチーが、これまたカッコいいんだなあ。あの汚さから一転してぱりっとした格好でカンフーアクション見せてくれたら、ミーハーファンはすごく満足だったんだけど(笑)。まあ、次回にお預けってことでしょうか。