うざね博士のブログ

緑の仕事を営むかたわら、赤裸々、かつ言いたい放題のうざね博士の日記。ユニークなH・Pも開設。

ちあきなおみの“朝日のあたる家”

2007年08月12日 06時44分08秒 | わたしの日常です。
昔、反戦フォークソングとしてピーター・ポール&マリーやジョーン・バエズが流行っていた。
 その頃にアニマルズの“朝日のあたる家”も随分と聞いたものである。圧倒的に重厚で大音声のこの曲は、一度聞いたら耳からはなれない。ふと口ずさんでしまう。陰惨で悲しいはずの歌詞と曲調に気付いたのはずーっと後になってからだ。
 それを、ちあきなおみが、先日、NHKの衛星放送で歌っていた(再放送)。

 “朝日のあたる家”
   作詞:浅川マキ  作曲:アメリカ民謡

   私が着いたのはニューオーリンズの
   朝日楼という名の女郎屋だった

   愛した男が帰らなかった
   あの時私は故郷(くに)を出たのさ
   汽車に乗ってまた汽車に乗って
   貧しい私に変わりはないが
   時々想うのはふるさとの
   あのプラットホームの薄暗さ
   
   誰か言っとくれ妹に
   こんなになったらおしまいだってね

   私が着いたのはニューオーリンズの
   朝日楼という名の女郎屋だった

 絶望の末の絶叫なのか、はたまた修羅場の果ての失恋歌、悲歌(エレジー)なのか、心に喰い込んで来るのだ。喩えれば、聞き終わった後で周りの寒さに思わず胸のまわり襟元を掻き寄せるように。
 ちあきなおみのあの泣き顔なのか笑顔なのか判明しない無表情が、歌を歌いだすとすぐに曲中に入り込んでしまう。それは、美空ひばりを凌ぐ表現力だ。
 小さい頃からプロ歌手を強いられ、ジャズ・ポップスの歌唱法を身に付けた。歌の才能は天才的であっても一般的な人生は送ってこなかったように、わたしには見える。なにが幸せか分かってしまった。
 今は最愛の夫、郷瑛治に先立たれて歌手活動をやめてしまった。かれこれ、十数年になる。

 申し遅れたが、わたしはちあきなおみの一ファンである。
       
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

こちらも・・・

blogram投票ボタン