うざね博士のブログ

緑の仕事を営むかたわら、赤裸々、かつ言いたい放題のうざね博士の日記。ユニークなH・Pも開設。

「脳はこんなに悩ましい」と「`昭和天皇実録'の謎を解く」を読む。

2015年12月07日 05時36分51秒 | 活字中毒の日々、そして読書三昧
この間は昼頃に当地に初雪が舞う。その前は朝方に零下2.4℃になった。そうすると休日は、急ぎの用事のないわたしは炬燵に入りっぱなしか、ベッドへもぐりっぱなしで寝ている。もちろん、ひとり身でだ。まるで、ミノムシ状態になる。
 そうなれば、やることは、生来活字中毒のわたしである。お金をかけずに、本を読むに限る。 
 この間買ったのは 「脳はこんなに悩ましい」池谷雄二/中村うさぎ 新潮文庫 であるが、面白い。両者とも発想と組み立てる論理がいい。わたしは生活破綻者まがいの 中村うさぎ さんのすさまじいまでの自分とは何かと追及する姿勢にいつも瞠目している。
 ほかに新版の「`昭和天皇実録'の謎を解く」半藤一利/保坂正康/御厨貴/磯田道史 文春新書 を読む。 先日の 山本七平「昭和天皇の研究」祥伝社新書 はまだ読み終わっていないがこの本に取りつく。昭和天皇の実像がよみがえってくるが、こういうことになるまで70年の月日がかかったことに驚くばかりだ。左翼陣営が天皇制批判するほど物事は単純ではない。実像はどうか。如何に、昭和天皇個人が時の軟弱な政府首脳との交渉や、強要する陸軍幹部をコントロールするためのなまじかではない悪戦苦闘ぶりが語られている。
 軍を統括する大元帥、立憲君主としての政府を代表する立場の二律背反する心境。昭和天皇は、唯一天皇として、軍人教育を受けたとされる。絶対的な孤独の立ち位置が続く、皇族は頼まず。ぶれない人格。
 とても、大部過ぎて、実際に宮内庁書陵部編集課の `昭和天皇実録' を読む機会には至らないであろうが。
 そういうことであったのかと、象徴天皇、昭和天皇陛下の戦後の国民に対する全国行脚や行動や挙措,姿勢に大いに納得がいく。

 同時代史として貴重な証言だろうか、対談集だから口語体で読みやすいので読書好きにお薦めしたい。
                   
コメント
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