うざね博士のブログ

緑の仕事を営むかたわら、赤裸々、かつ言いたい放題のうざね博士の日記。ユニークなH・Pも開設。

天王洲アイルにサトザクラ6本を見に行く

2018年04月21日 04時37分33秒 | 天王州アイル Project
わたしは、4月11日、品川区内の天王洲アイルにサトザクラ6本を見に行く。実に平成3年6月竣工以来だから27年ぶりだ。
 樹木医仲間であるFacebookでも記事をUpした内容であるが、以下に画像に添い説明する。
 天王洲アイルというロケーションはかつてほどではないがテレビやCMのロケ現場で有名、冒頭の人道のトラス橋(ふれあい橋)もよく使われる。多分、業界内では格好の場所であったろう。ここの事業主や地権者はおおらかだし、ロケ代を数万円で貸し出し、見慣れた俳優をよく見かけた。そこでは段取りよくロケのクルーが山賊!のように行き来していたもの。
 ①ファーストタワーには以前わたし共の事務所があったが、今は須らく知らない会社や人間ばかり。面している天王洲運河にそってサトザクラ(関山3 一葉3)、近接する地区公園に普賢象1がある。計画では景観を考慮し潮風害に強い 八重紅大島 を候補にしたが大手の材料業者でも入手できず結果的にサトザクラ系にした。初めの頃は樹高5mで植栽し、十字鳥居支柱を何度も補修した。微気象上、生育環境は厳しい。しかし、経年的に見てくると、まあこんなものだろうか、とも思う。
 ②この樹木はシンボルツリー的存在、宮崎から船便で運んだ樹高11mのタブノキであるが、その時に幹に傷をつけたのだが、今でも樹形、樹勢が良くない、わたし的には後悔先に立たずの心境。ところで、樹木医だったらこれをどう診断し治療するだろうか。
 ③みどりの広場では、当日、植木の職人さんがアキニレの整枝(姿?)剪定中であった。細かい丁寧な作業。デザイン性のある構造物に合うようにとアキニレはロウソク仕立ての樹木を導入した。まあ、この配植はいまでは考えられないかも・・・。
 ④ファーストタワー西側壁面に大きな外部配管がありそれをカバーするためにつる植物を這わせた。ステンレス製誘引資材の大きさは高さ11m周囲5mになるが、まあまあ上手くいったようだ。つる植物の特性を検討する。生長速度、常緑・落葉性、開花期、つるの出方やからみ方を調べて、育成伸長品であるノウゼンカズラやビクノニアなどを組み合わせた。こういう垂直面緑化の場合はいろいろ数種を混植するのが肝要だとおもう。
 ⑤スフィアタワーの地区公園のパーゴラにはテイカカズラやヤマブドウが屋根のように繁茂している。手入れ不足である。
 ⑥みどりの広場とファーストタワーの米栂のゲートトラスです。立面・垂直面緑化は天王洲アイルの中ではここが最大の規模である。被覆しているつる植物はヘデラ・カナリエンシスにツルウメモドキとモッコウバラなどです。
 ⑦東京モノレール線天王洲アイル駅の軌道直下のパーゴラにはツルウメモドキとテイカカズラ(ビクノニアだったか?)の配植だ、なかなか水平的に全面に伸びずにいたが、やっと最近帯状につながった模様だ、なんだかホッとする。
 ⑧遅ればせながらここ天王洲アイルは、その後にシーフォートスクエアと旧JALビルに続き、建築設計事務所やゼネコン設計担当者と協議したプランニングと、施工管理が4年から5年、それから直営の社員3から5名で花壇計画も含め維持管理業務を11年と、当時所属していた造園会社内でわたしがひとりで責任を持って担当したもの。実はこの時の植物の経年変化を真直かに見た経験がどのぐらい貴重なものであったかと、あらためて今は感慨深いものである。
 また以前、事業内容や植栽データの紛失を恐れ自主的に資料編としてまとめた。天王洲アイル開発計画については『天王洲アイル・メモランダム』、また椿、桜、オリーブ、ヤマモモなどの『天王洲アイル・品種名調査報告書』の小冊子を作成し事業主や地権者に配布したものです。


























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