落穂日記

映画や本などの感想を主に書いてます。人権問題、ボランティア活動などについてもたまに。

微不調

2009年02月06日 | diary
胃の調子が悪い。

原因ははっきりしている。
ぐりの食欲にはかなりはっきりしたリズムがあり、月に一度、3〜4日間、異常に食欲旺盛になる。逆にほとんど食欲がなくなる時期も月に一度、やはり3〜4日間ある。それ以外の平常時の食欲を100とすると頂点のときは200ぐらい、底辺のときは10くらいになる。ちなみにふだんは一日二食、朝食は食べない。昼か夜の一食はきちんと食べて、あとはその半量くらいで軽く済ませる。間食は週に2度程度。
一昨日までがその頂点の時期で、今回はまた異様な食欲で連日暴飲暴食しまくっていた。それも味の濃いもの、ジャンクフードや刺激物ばっかりほしくなってめくらめっぽうに食べていたので、当然の結果として胃の具合がおかしくなった。なにしろまったくおなかが空いてなくても、胸焼けして気分が悪くなっても「何かを口に入れたい」という欲求に勝てないのだ。そしてそういうときに限ってタバコがおいしくない。口さみしさを紛らわせるものといえば飲み物しかない。

数年前、ある事情で摂食障害について調べたことがある。
摂食障害は医学用語ではない。つまり厳密には病気とはいえない。拒食症や過食症など、経済的・物理的環境と関係なく健全な食生活を送ることが困難な状態を指して、便宜的に摂食障害と呼ぶ。最近では精神病の一種とされる場合もある。
拒食症はいっさい食べ物をうけつけなくなる状態のことで、これはぐりも20代のころ経験がある。過食症は食欲をコントロールできず、人によっては食べては吐くという行為をくりかえすようになる。資料を調べた範囲では実際にこういう状態に陥る人はかなり多いらしく、「実はやったことがある」という経験者はわりにざらにいる。あるデータでは、一般にスリムな体型が好まれる経済先進国の成人のうち10人にひとりは摂食障害の経験者だという。
摂食障害のこわいところは、当事者が自分の異常性に気づいていながらそれを認めることができない、受け入れられないという二重のストレスに苦しんでいるうちにどんどん症状が深刻化することが多いこと。たとえばぐりが拒食状態だったとき、がりがりに痩せているのにそれが自分では全然わかっていなかった。不眠や情緒障害や手足の麻痺や言語障害がはっきり表れているのに、なぜか「私は病気じゃない。こんなのはそのうちすぐ治る」と勝手に思っていた。
過食症の場合も、過食する自分を徹底的に周囲に隠匿し(毎日べつのコンビニで食料品を買う、レジで何膳も割り箸をもらう、食費のために隠れてアルバイトをするetc.)、「元気な自分」「できる自分」を一生懸命演出する。人前では決して過食しないように細心の注意を払い、猛烈な食欲に苛まれてはひとりになって無心に食べまくる。食べた後は自己嫌悪に陥りながら大量に水を飲んで全部吐き出し、入浴し歯を磨いて「元通りになった」「食べてない自分に戻った」と思いこむ。

今のぐりがダイエットに否定的なのは、そういう経験によるところが大きい。
人間、食事がおいしいうちが花である。歳をとれば誰でも健康状態に問題が表れて、いくらかの食餌制限は必要になってくる。そうなってから「あれが食べたかった」「これが食べたかった」なんて悔やんでも後の祭りだ。おなかいっぱいおいしくごはんが食べられるうちに、食べたいものは自由に食べるべきだと思う。いずれは食べられなくなるんだから、そうなる前にただやせるためだけにがまんするなんて人生のムダとしか思えない。
もちろん、健康維持のためにバランスのいい食生活をこころがけるなんてのは当り前のことだけど、それを越えてまで食べたい気持ちを押えつけるなんてただストレスになるだけで意味のないことだと思う。ダイエットは胃潰瘍や骨粗鬆症、痛風などの病気の原因にもなる。そうなればいやでも若いみそらで食餌制限しなくてはならなくなる。

胃の不調もしんどいけど、今のぐりが心配なのはまた目の具合がおかしいこと。
2年前に「もしかしたら失明するかも」という病気になりかけて顔色を失ったことがあるんだけど、ここ最近またそのときの初期症状がでている。まだ今のところそれほど気になるというほどの状態じゃないけど、目のことなのですごく不安になる。
あーブルーだ。


地下鉄にて。