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イニョンが車に飛び込もうとしたとき、ジェジュンが庇いました。
イニョンは軽傷で済みましたが、ジェジュンは重症を負いました。
意識が戻りません。
駆け付けたジェジュンは心の中でこれまでの事を思い起こしていました。
自分がジェジュンについて行っていれば・・・。
イニョンを諦めなければ・・・。
真実を早く明らかにしていれば・・・、俺たち3人は今違っていただろうか・・・と。
グニョンは一人膝を抱えていました。
皆が地に落ちてしまった・・・と。その原因を作ったのは、自分だと。
居てもたってもいられず、病院に駆け付けたグニョン。
でも中には入れませんでした。マスコミが大挙して押し寄せていましたから。
フジュンに電話して状況を聞きました。
自分のせいで・・・と謝ろうとしたグニョンをフジュンが遮りました。
今のフジュンにグニョンと話している気持ちの余裕はありませんでした。
「もう少し待って。」
グニョンはその気持ちを理解しました。
フジュンに追い打ちをかける様な知らせが入りました。
この一件で、映画やCMの仕事がキャンセルされてしまったのです。
やはり人気商売。こういうスキャンダルは一番スポンサーは嫌うよね。
フジュンは、自分が責任を取らなくてはと、ジヒャンにまかせっきりにせず、自らスポンサーの元に足を運び、謝罪や説明をしました。
グニョンとの番組も放送が打ち切りとなってしまいました。
イニョンの意識が戻ったころ、やっとフジュンからグニョンに連絡が入りました。
会いたい・・・と。
グニョンは、手作りのお弁当を持って、待ち合わせ場所に向かいました。
しかし、待てど暮らせどフジュンが現れません。
フジュンは映画関係者に会いに行ったものの、長い時間待たされていたのです。
携帯を家に置き忘れていたグニョンには連絡のしようがありませんでした。
結局、フジュンは行くことが出来ませんでした。
グニョンは雪が降り出しても待っていましたが、深夜になって諦めて帰宅。そこで、携帯のメールに気づいたのです。
フジュンはこの一件を任せられる弁護士を・・・と考えた時、ジェジュンから渡された名刺を思い出しました。
父親だとジェジュンは言っていました。
チョ・へユン・・・。
フジュンは会いに行きました。あの指輪をはめて。
チョ弁護士は、すぐにフジュンの指輪に気づきました。
その指輪は確かにチョ弁護士のモノでした。
しかし、フジュンの母に指輪をあげたのは、チョ弁護士ではなかったのです。
チョ弁護士とフジュンの父母は親しい間柄だったようです。
フジュンの両親は愛し合っていましたが、名家である父親の家が大反対していたため、フジュン父は家を出たのです。
そして、チョ弁護士の指輪に文字を刻み、プロポーズしたんだとか。
んいくら親しい仲とは言っても、親友の指輪をプロポーズに使うの
そこまで思い入れの深い指輪だったの
ちょいと理解出来ないけど、ま、スルーしましょう。
指輪の内側に刻んだ文字“YAMA”の意味は、“You Are My All”だと、チョ弁護士は教えてくれました。
しかし、あまりにも強い反対に、プライドの高いフジュン母が耐えきれず、結局、別れる事になってしまったんだとか。
その後に妊娠を知ったものの、子供を口実に縋りたくはなかったフジュン母は姿を消しました。
既にフジュン父は亡くなっていました。
チョ弁護士がフジュン母と最後に会ったのは、フジュン父のお葬式の時だったそうです。
フジュンが実父のお墓の前に立っている時、母から電話が入りました。
もうずっと長い間音信不通だった母からです。フジュンは驚きました。
フジュン母は、チョ弁護士からフジュンに父親の事を話したと連絡を受けていました。
それで、電話してきたのです。
ごめんね・・・と電話の向こうで母は泣きました。
フジュンも涙が止まりませんでした。
何かが吹っ切れたようです。
グニョンは体調を崩してしまいました。
心配した両親が訪ねて来てくれ、世話をしてくれました。
グニョンは少しずつ元気を取り戻し始めました。
そんな時、グニョンは、フジュンに対する誤解がまだ他にもある事を知りました。
自分が会社を首になったのは、フジュンのせいではなかったのです。
会社の業績悪化のため、リストラが決まっていて、グニョンがその対象者となってしまったと言う事だったのです。それに、グニョンに決めた理由と言うのも、フジュンには全く関係無くて、上司がグニョンの企画案を何度も横取りした後ろめたさゆえだったのです。
ジェジュンの意識が戻りました。
しかし、失語症になってしまい、言葉が出ません。
イニョンは自分を責めました。
フジュンはイニョンに言いました。
「自分を責めるな。お前らしく生きろ。ジェジュンさんもそう望んでる筈だ。」
グニョンはこれまでの経験を踏まえ、記事を仕上げました。
そしてそれをスファンに託し、自分を首にした元職場の記事として掲載してほしいと頼んだのです。
スファンは快く引き受けました。
ハンPDが、グニョンにメモリを渡しました。
スタッフがカメラを切り忘れていた・・・と言って。見たのは自分だけだと。
中に入っていたのは、最後の撮影が終了した時、海岸でフジュンがグニョンにkissしてるシーン。
だよね 絶対に見られてると思ったよ、あたしゃ。
フジュンに会いたい・・・とグニョンは思いました。
思い出の公園で一人夜空を見上げるグニョン。
私は元気よ・・・と呟いたら、涙がこぼれました。
フジュンが現れました。