OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

大野雄二+前野曜子=コブラ

2016-09-01 19:25:40 | 歌謡曲
コブラ c/w シークレット・デザイアー / 前野曜子 (日本コロムビア)
 
テレビ番組の主題歌には一聴して忘れ難い曲が多くて、そこから大ヒットが出るのは今も昔も変わらない真実でしょう。
 
そして当然ながら、所謂ヒットチャートに入らなくとも、その番組と共に何時までも視聴者の心に残り続けるメロディーや歌声が夥しく存在するのも、また事実!
 
ましてや、それがお気に入りの歌手やミュージシャンによって演じられたものであるならば、後は自ずとそれが聴けるレコードをゲットさせれるのも自然の摂理ということで、本日掲載したのは少年ジャンプに連載されていた寺沢武一のSF漫画「コブラ」を原作として昭和57(1982)年秋からフジテレビ系列で放送されていたアニメ「スペースコブラ」の主題歌とエンディングテーマをカップリングしたシングル盤です。
 
いゃ~、なんたって歌っているのがペドロ&カプリシャスの初代ボーカリストとして大活躍した前野曜子ですからねぇ~~~♪
 
しかも作詞が冬杜花代子に作編曲が大野雄二! なんですから、サイケおやじには極上のプレゼントでありましたですよ♪♪~♪
 
実はアニメ本篇の音楽を担当したのは羽田健太郎だったということから、そこではクラシックや現代音楽からの引用バリエーションも散見され、また生真面目にモダンジャズな感じとか、失礼ながら個人的にはそれほど宇宙海賊コブラという、時として下世話な本音を吐露する主人公にはちょっぴりミスマッチな印象もあったもんですから、尚更に如何にも大野雄二の提供するサスペンスフュージョン歌謡とでも呼びたいような音楽世界にシビレてしまったわけで、繰り返しますが、なんたって前野曜子のボーカルですからねぇ~~~♪
 
まずはA面「コブラ」からして、これがズバッとサスペンスタッチな疑似「ルパン三世」のイントロからアップテンポの曲構成は、テンションの高い演奏パートとメロウなムードも疎かにしていないメロディ展開が実に心地良く、前野曜子も持ち前のナチュラルなハスキーボイスを交えつつ、ハートフル&セクシーな節回しを全開させ、リスナーを心底酔わせてくれるますよ♪♪~♪
 
あぁ~、当時も今も、これに何度も繰り返し針を落としてのリプレイは言わずもがな、未だカセットテープが現役だった時代ですから、片面30分のトラックいっぱいに10回ほどダビング録音を繰り返しては懐かしのウォークマンやカーステレオで聴きまくったものでした。
 
それはB面に収録されたエンディングテーマの「シークレット・デザイアー」も同様で、こちらもまた大野雄二が十八番のオシャレ系4ビートを用いたジャズ歌謡なんですが、英語詞も交えた前野曜子の歌の上手さがあればこそ、アニメドラマ本篇の余韻共々に、せつなくも儚い夢を追う主人公というよりも、現実世界に生きている我々の心象風景を憧れへと導くほどの感情移入を呼び覚ましてくれんですねぇ~♪
 
なぁ~んて、書いている自分が気恥ずかしくなるほどの思い入れはサイケおやじが何時もの事ではありますが、前野曜子が大野雄二の楽曲を歌ってくれたという、それだけでもウルウルしてしまうほどの気持ちの昂ぶりは今も継続中というわけです。
 
ちなみに原作となったSF漫画「コブラ」の主人公は確か平凡なサラリーマンが、実は左腕が念力を照射するサイコガン(!?)の宇宙冒険野郎で、その記憶が消えたり蘇ったりしながら敵を倒していくという痛快な物語だったんですが、特筆すべきは作画タッチが所謂アメコミ風でしたから、登場する女性キャラクターの衣装もボンデージ系やセクシーファッションが多く、加えて当然ながらグラマーな妖艶美を前面に出していたという好ましさ♪♪~♪
 
それが昭和57(1982)年頃に公開された劇場版はともかくとしても、こっちのテレビ版では原作ではお約束だったヌード場面等々はもちろん無く、どうにか前述したボンデージ系のイメージが、かろうじて残されていたのはギリギリのサービスだったように思いますが、今となっては結果オーライじゃ~ないでしょうか。
 
リアルタイムで堪能されたファンであれば、様々な感慨をお持ちでありましょうし、未体験の皆様には劇場版もテレビ放送版も既にDVD化されておりますので、機会があればお楽しみ下さいませ。
 
もちろん、この前野曜子の歌を含むサントラ音源集もCD化されていますよ。
 
最後になりましたが、例によって妄想してしまうのが、実写版「コブラ」の制作希望であり、サイケおやじとしてはメジャーなグラビアモデルやセクシー女優をたっぷり登場させる方向性に期待するところなんですが、もちろん懸念するのは制作側の煮え切らなさであり、登場キャラクターのイメージが損なわれていれば、それで全てが台無しになるというミエミエの結果です。
 
うむ、これはこれで、ここで留めておくべきかもしれませんねぇ……。
コメント (4)
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