■矛盾 / ザ・チェリーズ (RCA)
昨日は失礼致しました。
恥かしながらマジギレしていながら、相手にひっくりかえされたちゃぶ台の後始末はそれほど面倒でもなく、それはそんな事態を想定しての次の策謀を用意していたという、当たり前の事ではありますが、結局こちらが相手を最初から信用していなかったからこその「二の矢」であり、だからこそ相手にもどこからしらこっちが信用出来なかったのでしょう。
こちらが相手を信用していないから、相手だって、同じ事を感づくわけで、こちらが相手を嫌いなら、相手がこちらを好きになってくれるわけはないんですよねぇ~~。
そんな常識を今頃噛みしめていサイケおやじは、本当に甘っちょろいと自嘲する他は……。
しかし、それじゃ~、あんまり寂しいというか、信用と裏切りは同時並行的に存在する屁理屈であり、逆に矛盾する真理のような気がしています。
そこで本日のご紹介は、ザ・チェリーズが昭和56(1981)年に出したと記憶している名曲「矛盾」であります。
なにしろ悪い予感を漂わせるイントロからミディアムテンポの曲展開には、宇崎竜童が提供の湿りっ気の強いメロディがきっちり存在し、篠塚満由美が綴った歌詞には、危うい女性心理の機微が感じられますから、大村雅朗のアレンジ共々に、これはひとつの歌謡ロックだと思ったんですが、いかがなものでしょう。
ところがチェリーズの歌唱には、なかなかバランスがとれたハーモニーがあって、しかもリードボーカルがサビで披露する節回しには、せつなさと演歌っぽいコブシがニクイほどに表出しているのですから、たまりません♪♪~♪
ちなみにチェリーズは鈴木由美=ユミ、古俣かおる=カコ、渡辺美佐子=ミサというアイドルグループで、もちろんキャンディーズ以来の路線はしっかりと継承されているんですが、同時期に似た様な3人組が数多登場していた中でも、チェリーズは歌の実力が侮れないレベルだったように思います。
それは立ち位置向かって左サイドのユミのアルトというよりも、時として地底からの低音ボイスと主にリードを歌うセンターのカコのナチュラルで微妙に色っぽい声質、またセクシーさでは右サイドのミサが、そのルックスや雰囲気が妙にエロっぽかったという印象が強く、当然ながらミニスカが多かった衣装、それを活かすべく振りつけられたアクションの美味しさも大きな魅力でありました♪♪~♪
ただし、残念ながら大きなブレイクは果たせず、フェードアウトしてしまったんですが、センターでリードを歌っていたカコは個人的にも好きなタイプでしたので、王道歌謡曲か歌謡ロック路線でソロデビューしていたら、面白かったような気がしています。
いや、もしかしたら、そうなっていたのかもしれませんねぇ~、サイケおやじが知らないだけで。
ということで、この世は矛盾が当たり前と居直るのは、やっぱりどこかしら納得出来ない我儘が、サイケおやじには確かにあります。
そのあたりを清濁併せ呑む度量があってこそ本当の「男」になれるんでしょうが、小心者にだって、それなりの意気地があるんですぜっ!
そんな覚悟で、明日からもやっていきたいです。