■American Pie / Don McLean (United Artists / キングレコード)
アメリカの新しい指導者となったトランプ大統領の個性は、何と言っても分かり易さに尽きるんじゃ~ないでしょうか。
今のところ、遠慮会釈無しにやっているところは唯我独尊でありながら、以前から主張していたものをとりあえずやっておこう!?
というふうにサイケおやじは解釈しているんですが、それは演説や会見の場においても、シンプルな単語と率直な言葉遣いが特徴的なもんですから、批判を真っ向から受け止める姿勢にも、なかなか潔いものを感ぜざるをえないわけですが、だとしたら逆の意味でアメリカ国民、そしてアメリカに少しでも関わりがある人々であれば、そこから真の意味を考え出すという作業が求められるのかもしれません。
そして、もしもそれがトランプ大統領の狙いだとすれば、新しいタイプの哲学系政治家なのか……?
う~ん、言葉の意味の重さや深さは、侮れませんからねぇ……、
さて、そこで思い出したのは、ドン・マクリーンが1972年に放った本人自作のメガヒット「American Pie」で、それは覚え易い「バァ~イバイ、ミス(ア)メリカンパ~イ」というリフレインと軽快なフォークロックのリズム、さらに起伏がありながら、起承転結のはっきりしたメロディ展開の中で歌われるのは、バディ・ホリーという早世した偉大なるロックスタアの思い出諸々に事寄せたアメリカの青少年の終わりなき日常?
なぁ~んて書いてしまったのは、実は全篇で8分半ほどの長尺な歌の中身が、例え英語を日常的に喋っている者であったとしても、イマイチどころか、オチも結論も見いだせないまま、シンプルな言葉の積み重ねに引っ張られてしまうという、いやはやなんともの名(迷)曲と思われるのですから、今でもそれについて真剣に研究探索を続けているファンの実在が少なくないと言われています。
もちろん、ドン・マクリーンはシンガーソングライターの常(?)として、それに明確な答えは未だ提出してくれませんが、だからこその面白さが「American Pie」をチャートトップの大ヒットにしたポイントかもしれません。
ちなみに掲載の私有シングル盤には、その全長版を分割してA&B面に収録するという強引なワザが用いられていますが、前述したとおり、この「American Pie」は我が国でも、その調子の良さから歌詞の中味をド返してのヒットになり、当時のラジオからは主にスローな導入部からリズムとビートが効いた心地良さに展開されるA面が流れまくっていたんですが、これが深夜放送になるとDJの休憩目的でもあったんでしょうか、しっかりLPバージョンが放送される事もありましたですよ♪♪~♪
また、当時のNHKが放送していたテレビショウ「ステージ101」の番組内では、若子内悦郎と河内広明(現・芹澤廣明)が組んだデュオユニットのワカとヒロが「American Pie」を十八番にしていて、それが実にカッコ良かったんですねぇ~~~♪
それにはサイケおやじの妹も夢中になり、なんとっ!
ワカとヒロが歌う「American Pie」が収録されたステージ101のLPを買ったというほどっ!
もちろん、サイケおやじも兄の面目として、ドン・マクリーンの本名盤をゲットした上で、妹といっしょになって楽しんだというわけですが、それにしてもワカとヒロのバージョンは素敵ですよ♪♪~♪
閑話休題。
ということで、ドン・マクリーンは、ほとんど「American Pie」の当たりが大き過ぎて、他にも飛ばしたヒット曲が過小評価されていますが、ちょっぴり古いタイプのシンガーソングライターというか、フォークやフォークロック系の歌を地道にやってくれる存在としての有難味は、簡単に失せる事は無いと思われます。
そして何時の日か、「American Pie」の真意が明かされるとすれば、オールディズな政治手法のトランプ大統領も、ご満悦!?
そんな妄想を浮かべているのでした。