■My Ding-a-Ling / Chuck Berry (Chess / 日本ビクター)
いよいよアメリカもトランプ氏が大統領に就任する運びとなりましたが、事ここに至るも、それに賛同出来ないという以上に拒否反応を示す人達が露骨に出て来るのは、如何にもアメリカの自由の象徴かもしれませんが、何よりも民主主義を標榜している同国の態度としては、全く相応しくない!?!
てな事をサイケおやじは思っています。
だって民主主義の土台のひとつが選挙制度であるならば、その制度自体の問題点云々はあろうとも、、とにかくそれによって正式に選ばれた最高指導者を嫌うのは自由であったとしても、共に政治をやっていこうとする議員諸氏が就任式典を堂々と欠席する姿勢を表明しているなんてのは、愚の骨頂でしょう。
だいたい、その議員という存在そのものには、これまた選挙によって国民から負託された責務があるんですから、国事行為としての場に意図的に出ないというのは、それだけで選挙民を心配させ、社会不安を増長する動きに他ならないと思うんですよ。
例え不平不満があろうとも、民主主義を貫きとおす為にも、やるべき事はきっちりやってから、対決姿勢を打ち出すべきじゃ~ないでしょうかねぇ……。
何か「自由の国」というアメリカの存在意義がマイナスのベクトルに動いている気がするばかりです。
さて、そこで本日ご紹介するのは、チャック・ベリーが1972年に出した本日掲載のシングル盤A面曲「My Ding-a-Ling」で、これがもちろん本人自作のロケンロール! と書きたいところなんですが、実は童謡っぽいというか、誰でも一緒に歌える「マイディンガリン」というリフレインをメインにした、最初に聴けば、なんじゃ~~、これっ!?
というのが正直な気分に陥る事は必至の迷曲でしょう。
しかも、楽曲の大半がライブの現場におけるチャック・ベリーの語りと煽りであって、そこに前述したシンプルな歌のリフレイン、そして観客の後追い合掌という構成展開なんですから、これがアメリカではチャートトップの大ヒットになっていながら、我が国じゃ~、見事過ぎる空振りという結果も納得するのが自然の摂理でありましょう。
ところが、それは英語を日常会話として用いていない人々の感想であって、少しずつでも英語が理解出来るようになってみれば、「My Ding-a-Ling」という歌は、日本ではハニー・ナイツが昭和44(1969)年に大ヒットさせた「オー・チン・チン」に相当するわけでして♪♪~♪
そして、その場で発せられるチャック・ベリーの煽りが、素晴らしく挑発的で、愉快♪ 痛快♪
皆ぁ~ 素敵だぜっ、ビューティフルってやつさ
そこのお嬢さんが、ハモってるぜ
そこにいる未来の議員先生も歌ってるんだぜ
自分が好きに生きればいいさぁ~ ベイビ~~
それを嫌がったりするやつなんか いないぜっ ベイビ~~
それが自由ってもんだよ
と、まあ、こんな感じの喋りが入って、その場の観客は大盛り上がり、そのまんま楽しい合唱が♪♪~♪
ということで、オバマ氏が大統領になった時だって、今よりも物騒な言動が世間を騒がせていながら、それでもなんとか穏やかな結末になったわけで、個人的には暴言王のトランプ氏にしても、根が商売人ですから、利害関係には敏く、それがアメリカ中心であったとしても、世界を経済的観点から俯瞰すれば、そんなにボンクラな政治はやらんと思うんですが、いかがなものでしょう。
むしろ、分かり易さがあるような、本音で政を司って欲しいものです。