■Barbarella / The Gliterhouse (Stateside / 東芝)
1950年代から人気を集めた雑誌連載のSF物語の挿絵、あるいはコミック作品に登場するヒロインはセクシームードがお約束だった事は隠しようもない事実として認知されているはずです。
それは映画の世界でも直ぐに継承され、数多のセクシー場面が撮られたわけで、我が国でも子供の集客を当て込んだ特撮&怪獣映画でも、例えば東宝の水野久美がキワドイ衣装で登場し、時には入浴シーンまでも演じたり、大映のガメラシリーズでは八並英子が極小ビキニ姿を見せつけたりした事は忘れられない記憶という皆様も大勢いらっしゃるでしょう。
ある意味では子供の付き添いで映画館にやって来た父兄へのサービスであったかもしれませんが、子供達にとっては所謂「性の目覚め」でもありましたですね ♪
そこで本日ご紹介は、そのジャンルでは決定的な人気作となっているジェーン・フォンダの主演作「バーバレラ」の主題歌でして、その映画冒頭、無重力状態の空間で無骨な宇宙服を少しずつ脱ぎ、キュートな裸体を拝ませてくれる彼女の大名演のバックに流れるソフトロックの名曲 ♪♪~♪
いゃ~~、これはもう、実際に映画をご覧いただくのが最良の鑑賞法という結論は既に出ているんですが、如何にも1967年に製作されたというキッチュな感覚とモダンサイケな字幕処理はニクイばかりですから、グリッターハウスと名乗るグループが演じる歌とメロディーの心地良さは相乗効果的に強い印象を残しているんですねぇ~~♪
このシーンは、ネットでもご覧いただけますので、まずはお楽しみ下さいませ。
ちなみにこれを製作したのはボブ・クルーとチャーリー・フォックスという業界の大物裏方コンビで、またグリッターハウスは実在のグループらしいんですが、サイケおやじは勉強不足で知るところもありません。
しかし、ボブ・クルーについては洋楽の世界では決して忘れてはならない重要人物でして、既に1950年代からフリーランスのプロデューサーとして幾つものシングル曲を製作し、小さなヒットを飛ばしていた結果として、ついに1962年にはフォーシーズンズを「Sherry」の大ヒットでトップスタアに導き、以降1968年頃まで多くの秀逸な楽曲の制作に関わっていたのですから、チャーリー・フォックスと共作した「Barbarella」が王道のソフトロックに仕上がったのは当たり前田のクラッカー!
さて、肝心の映画「バーバレラ」については幾つもの伝説や逸話が残されておりますが、監督のロジェ・ヴァディムと主演のジェーン・フォンダは当時、確か夫婦関係にあったはずで、だとすれば自分の女房にセクシー演技をさせたのも、所謂イキ顔とか嫌がりの表情と仕草を知り抜いていたとしか思えません。
何故ならば本篇の中にはセックス系の拷問とか、セックスそのものを想起させる演出がテンコ盛り ♪♪~♪ もちろんコスプレな衣装も凝視せずにはいられないものばっかりですから正直、ど~でもいいストーリー展開よりも、そんなこんなを見せるのが主題だったのでしょうねぇ~~。
参考までに記しておきますが、原作はフランスかベルギーで発行されていた漫画雑誌に掲載されていたそうなので、まさに欧州的な退廃さえも感じさせてくれるような気がするほどです。
ということで、実は本日の結論は、最近の我が国の特撮物は映画にしろテレビ作品にしろ、セクシー場面が少なすぎるという嘆き節……。
ひと昔前まではテレビ作品でも、ヒロインはパンチラやレオタード風の衣装が当たり前でしたし、水着姿だって大サービス的に演出されていましたからねぇ~~~。
もしも、何からの発案から、そ~した作品を作ろうと決意される業界諸氏がいらっしゃるならば、ぜひとも「バーバレラ」をリメイクして欲しいと願っているのでした。