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サイケおやじの生活と音楽

この人だぁ~れ part-96:西田加奈子

2022-08-20 19:10:47 | 歌謡曲

泣きまくら c/w 嘘でもうれしい / 西田加奈子 (東芝)

掲載したのは、あらため言い訳するまでもなく、サイケおやじのジャケ買い趣味で中古盤市場から釣り上げた1枚であり、もちろん歌っている西田加奈子は完全に「この人」シリーズに属する熟女さん (^^)

ですから、収録A面曲「泣きまくら」がミディアムテンポのフェロモン系ポップス演歌である事については問答無用の説得力がありますし、あえて申し述べさせていただければ、奥村チヨ ~ 安倍律子のラインを狙った仕上げは上々だと思います。

そして実は、サイケおやじが一番に驚いたのが、こんなベタベタした楽曲の作詞:なかにし礼というクレジットは不思議ではないものの、作編曲が筒美京平!?!

いゃ~~、発売されたのが昭和51(1976)年とされていますから、同時期の筒美京平が提供していた楽曲、例えば「セクシー・バス・ストップ / 浅野ゆう子」「ムーンライト・タクシー / 浅野ゆう子」「恋のハッスル・ジェット / シェリー」「夏八景 / 麻丘めぐみ」等々のディスコ歌謡路線、あるいは「ドリーム / 岩崎宏美」「ペイパー・ムーン / 大橋純子」等々のロッキンソウル歌謡、また十八番とも云える正統派洋楽ポップス焼き直し歌謡の諸作品等々の中にあって、こ~ゆ~セクシー演歌も手掛けられる、その天才性には、やはり脱帽するしかありません。

ただし……、正直に告白させていただければ、筒美京平の傑作とまでは言い難い仕上がりだと思います。

ところが、そんな不遜な思いあがりを深く反省させられてしまうのが、B面収録の「嘘でもうれしい」でして、こちらも作詞:なかにし礼&作曲:筒美京平という制作クレジットがあるものの、内容は幾分シニカルな歌謡世界にシンコペイトしたリズム&ビートを用いたロッキンソウルな歌謡曲 (^^♪

特にリズム隊の浮遊感満点のグルーヴは、殊更ベースラインが最高にサイケおやじの好みにジャストミートしているという、こちらは高田弘のイイ仕事 (^^♪

で、肝心の西田加奈子の歌唱についてはA面「泣きまくら」においては、ちょいと大袈裟なムードも感じられますが、表現力は流石にジャケ写どおりの熟女モードが全開で、その男の別れた刹那の感情表現は捨て難い魅力がありますよ (^^♪

また、ここでの筒美京平のアレンジも、なかなかソウルっぽい味わいを表出させているあたりには、聴くほどに魅了されるわけでして、う~ん、自らの不肖不覚を痛切に反省せざるを…… (^^;

ですから、その意味でもB面「嘘でもうれしい」が尚更に好きになってしまうという、それは自己矛盾かもしれませんが、西田加奈子の歌いっぷりに独特のロックフィーリングが表出されているもんですから、このアレンジにして、この演奏パートとの相性も最高なんですよねぇ~~♪

サイケおやじとしては、完全にB面押しというシングル盤であります (^^)

ということで、最後になりましたが、西田加奈子のプロフィールがジャケットスリーブ裏に簡単ではありますが記載してあり、一応この時点での年齢は、23歳らしいんですが、まあ……、いいか (^^;

結果的に売れたとは言い難いシングル盤ではありますが、個人的にはジャケ写&収録楽曲共々に愛でる1枚であります。

コメント
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