OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

キワモノ~ガチンコ~紙一重

2022-08-11 16:47:31 | 歌謡曲

■アイドル・ヒップ / エルナンド&スティーヴ (SATRIL / 日本コロムビア)

今日は猛暑でバテバテのサイケおやじではありますが、所変われば東北や北陸では豪雨災害で被害は甚大……。

さらにコロナ禍を乗り越えんとするのか、お盆休みの帰省ラッシュ、おまけに意図不明の旧統一教会と政治家の接点云々……。

そんなこんなの憂さ晴らし!

というのは不謹慎とは思いますが、本日は思いっきり破天荒なキワモノ歌謡を朝から鳴らしてしまったですよ (^^)

それが掲載したシングル盤A面曲「アイドル・ヒップ」でして、結論から述べさせていただければ、これは皆様ご推察のとおり、今も昔も「並の神経」じゃ~、やっていられないアイドル&芸能界を自嘲したコミックソングなんですが、土井利の綴った歌詞の中には、これが発売された昭和52(1977)年のヒップスタアが「擬き」も含めて実名で次々に登場しますし、だからこそミッキー吉野の作編曲はオシャレ系ディスコサウンドの決定版!

しかも演じているエルナンド&スティーヴの「エルナンド」とは、歌謡ソウルの裏人気トップというエルナンド・クルスであり、また「スティーヴ」とは、件のミッキー・吉野が率いていたゴダイゴでベース&ボーカルを担当していたスティーヴ・フォックス!?!

―― なんですから、後は自ずと腰が浮くと申しましょうか、ビシッとキマッた演奏パートにドンズバでノッカッたエルナンド・クルスのソウル歌謡なグルーヴボイスと、ほとんど語り&合いの手に終始するスティーヴ・フォックスの意表を突いたオッチャンフィーリングは、もう……、最高ぉぉぉぉぉ~~ (^^♪

もちろん、こんな企画優先の楽曲がライブギグ等々で生演奏されていたとは思えませんし、当然ながら、テレビ等々でも全く接した記憶が無いサイケおやじではありますが、オンタイムの夜の盛り場では、有線で耳にした事が度々ありましたですねぇ~~♪

う~ん、今の時代って、何が煮詰まっているかと云えば、こ~ゆ~破天荒な意味無しソングが巷に流れていない所為もあるんじゃ~ないでしょうか?

ということで、最後になりましたが、ここんとこテレビのワイドショウが率先する感じで盛り上げに必死な旧統一教会のあれやこれやなんですが、仏教徒で浄土宗信者のサイケおやじからすれば、異教徒の問題の深層は知り得ずとも、関係している政治家の存在をハナっから悪徳と決め付けるが如き報道は、これ如何に?

まあ、旧統一教会を巡っては、例の霊感商法だとか、集団結婚式だとか、一般常識からは計り知れない部分があるのは確かですが、しかし、何れも信者が信心からの行為行動であり、莫大な金額で仏像を入手しようが、それを信ずる心を否定する言論言動なんか、憲法違反に抵触する可能性が大きいでしょう。

それに旧統一教会の本質は「反共」というのが周知の事実であり、だからこそ長年、共産党と対立して来た歴史もあるわけですし、宗教と政治という問題からしても、それじゃ~選挙の度に創価学会とべったりの公明党、あるいは各地域の仏教界の支援と持ちつ持たれつの関係にある政治家諸氏の存在は、ど~するんでしょうか?

だいたい、本当にアブナイ組織に選挙の応援を依頼する立候補者なんてのは、ほとんど皆無じゃ~ないでしょうか?

もちろん、今回は自民党が自発的に旧統一教会との関係を清算したい様な動きを見せているのは、サイケおやじの視点からすれば、何もボンクラなマスコミ対策じゃ~なくて、もしも統一教会と密接な関係性がある代議士が、安倍晋三の悲劇の次なる標的にされる事を恐れているのかもしれませんよ。

特に大臣の要職に就いているセンセーが、再び殺られたりしたら、大変ですからっ!

あぁ……、今日は朝っぱらから浮世の憂さをぶっ飛ばそうとキワモノ歌謡を聴いていたら、そんなこんなの戯言を綴ってしまい、失礼いたしました <(_ _)>

ただ、ネットが主流の現代において、マスコミのアホさ加減には情けなさを感じるばかりでございます。

とにかく、多角的な視点は必要ということで、暴言乱筆、ご容赦くださいませ <(_ _)>

う~ん、この「アイドル・ヒップ」はガチンコだったのかも…… (^^;

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この人だぁ~れ part-94:上田茉莉

2022-08-10 17:20:11 | 歌謡曲

はじめての日から / 上田茉莉 (ポリドール)

世の中、全てを詳らかにする事は決して良いとは思いませんし、曖昧さとか、中途半端な魅力ってものに惹きつけられる自分を感じたりするのも、これまたサイケおやじの性癖のひとつです。

そして本日掲載したシングル盤は、正に……、それっ!

なにしろジャケ写からして、ソフトフォーカスを使い過ぎた様な雰囲気が濃厚で、だからこそ上田茉莉と名乗る女性歌手のルックスが曖昧模糊……。しかもファッションにしても、これが発売された昭和49(1974)年7月という時代の空気が横溢したノスタルジックな西洋ムードという、所謂アンノン系の微妙なアナクロニズムが、如何にもスタイリストのジコマンみたいな……。

しかし、これが同時代の歌謡アイドルには定番だった事も確かであり、例えば南沙織や山口百恵にしても、こんなファッションをお仕着せ(?)られ、「明星」や「平凡」等々の芸能誌に登場していたんですから、懐かしくもあり、面映ゆいのは、今にしての感情です (^^;

そして肝心の収録A面曲「はじめての日から」が、それに劣らない中途半端さが魅力のポップス歌謡でして、結論から述べさせていただければ、作詞:安井かずみ&作曲:梅垣達志が狙ったのは正統派アイドル歌謡だったんでしょうが、矢野誠のアレンジがユーミン系ティンパンアレイ調で、特にリズムアレンジのニューミュージック性感度の高さは特筆されるべきものなんでしょうが、それが必ずしも楽曲の味わいに整合性を与えているとは思えないんですよ、サイケおやじには……。

また、上田茉莉の歌唱にしても、所々に極僅かですが、セクシーな雰囲気が滲んでいたり、玄人っぽい節回しが出たりして、歌詞の世界の新鮮な恥じらいみたいなものが薄められている気がするほどです。

ところが、そ~ゆ~ズレたミスマッチフィーリングが、サイケおやじの天邪鬼を刺激してくれるのも、また確かな事実でありまして、まあ……、何も歌謡芸能史云々を語らずとも、こ~ゆ~面白味のある楽曲が次々に制作発売されていた「昭和」という時代に生かされていた自分に感謝するのが本当のところかもしれません (^^;

ちなみに、例によって上田茉莉については知るところが全くありませんし、これっきりしか持っていないレコードにしても、ネットで纏め落札出来たシングル盤の山から掘り出した、それもサンプル盤でしたからねぇ~~、オンタイムの彼女の活動状況が、ちょっぴりではありますが、気になったりしています (^^;

まあ……、それも中途半端な魅力に惹きつけられたが故の事と、ご容赦くださいませ <(_ _)>

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さよならオリビア、また会おう

2022-08-09 15:17:37 | 追悼

Xanadu / Olivia Newton-John & Electric Light Orchestra (Jet / MCA)

オリビア・ニュートン・ジョンの訃報に接しました。

過言ではなく、1970年代初頭から1980年代前半まで、洋楽の女性シンガーとしての故人はカーペンターズのカレンと双璧の人気があったと思いますし、正統派ポピュラーソングからフォークロックやカントリーロック、さらにはニューソウルやディスコサウンド等々、幅広いジャンルを表現出来た実力派歌手としての活動の他にミュージカルスタアとしての活躍は当時制作されていた、例えば1978年にジョン・トラポルタと共演した大ヒット映画「グリース」や評論家の先生方から酷評されながら、実は洋楽ファンなら大好きなはずの「ザナドゥ(1980年)」等々は、忘れられるものではありません。

ですから、追悼の思いを込めてのご紹介では、どのレコードを取り出そうか迷ったんですが、やはりサイケおやじとして前述したミュージカル映画からメガヒットした「Xanadu」に早朝から針を落としてしまいました。

それは、この楽曲がエレクトリック・ライト・オーケストラ=ELOと共演したド派手な胸キュンポップスである事に尽きるわけでして、もちろん作詞作曲とプロデュースはジェフ・リンですから、手抜かりなんかは心配ご無用 (^^♪

如何にものシンセサウンドとディスコビートにビートルズ由来の曲メロとコーラスが混然一体となった桃源郷で歌うオリビア・ニュートン・ジョンの清々しい躍動感は唯一無二であり、ちょい聞きには大袈裟とも思えるストリングスや曲構成を嫌味無く楽しめてしまうのは、やはり故人の歌心だと思うばかり!

世界中で大ヒットしたのは当然が必然でありましょうが、もちろん、オリビア・ニュートン・ジョンと云えば、1974年の「愛の告白 / I Honestly Love You」、1975年の「そよ風の誘惑 / Have You Never Been Mellow 」等々のMOR系ポップスの大ヒットもありますから、あまりにも躍動的な「Xanadu」は邪道という誹りも確かにありました。

しかし、続けて発売した「Physical」はスティーブ・ルカサーのギターソロが大爆発した産業ロックな傑作として、これまた世界中で大ヒットしたのですから、故人の進んだ道筋は決して間違ってはいなかったわけで、やはり天から授かった美貌と歌唱力を無駄にしなかったのは故人の遺徳と、サイケおやじは心から感謝です。

と、同時に、やっぱりサイケおやじは初期のヒット曲「If Not For You」や「Let Me Be There」あたりのカントリーロックを歌ってくれるキュートなオリビア・ニュートン・ジョンも愛おしくて、大好きです (^^)

あぁ……、彼女の笑顔が永遠に……。

合掌。

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レイラの呪縛

2022-08-08 17:08:37 | Rock

いとしのレイラ / Eric Clapton (Polydor)

   A-1 Looked Away
   A-2 Bell Bottom Blues
   A-3 Keep On Growing
   A-4 Nobody Knows You When You're Down And Out / だれも知らない
   B-1 I Am Yours
   B-2 Anyday
   B-3 Key To The Highway / ハイウェイへの関門
   C-1 Tell The Truth
   C-2 Why Does Love Got To Be So Sad ? / 恋は悲しきもの
   C-3 Have You Ever Loved A Woman / 愛の経験
   D-1 Little Wing
   D-2 It's Too Late
   D-3 Layla / いとしのレイラ
   D-4 Thorn Tree In The Garden / 庭の木

所謂ロック名盤選において、必ずや推挙されるのが、エリック・クラプトンがデレク&ドミノス名義で1970年末に出した、この「いとしのレイラ」の邦題も面映ゆい2枚組LP「Layla And Other Assorted Love Songs」でありましょう。

もちろん、サイケおやじも吝かではありません。

実際、エリック・クラプトン(vo,g) がボビー・ホイットロック(vo,key) 、カール・レイドル(b)、ジム・ゴードン(ds)、そしてデュアン・オールマン(g) と刻み込んだ上記演目は全く捨て曲が無い、本当に充実したロックの聖典集だと思うばかりなんですが、今や歴史的認識として、この名盤アルバムは当初、全く売れず、評論家の先生方ばかりか、一般のロックファンにさえ軽視されていた現実は、サイケおやじの周辺でも、そのとおりでありました。

というのも、これは以前にも書きましたが、エリック・クラプトン本人がクリーム解散後に我々ファンが望んでいた爆発的なギターを聞かせてくれるレコードを出していなかった悪因悪果であり、例えばブラインド・フェィスでのヘタレから、ジョン・レノンのプラスティック・オノ・バンドへの参加、そしてリアルタイムの日本じゃ~、ほとんど知る人も僅かだったデラニー&ボニーのバックバンドに加入しての巡業等々が洋楽マスコミによって報じられたところで、やっと発売されたエリック・クラプトンの初リーダーアルバムが、これまた裏切り連鎖……。

しかし、その頃、高校生になったばかりのサイケおやじには、件のアルバム「エリック・クラプトン」が自分の感性に合っていたというか、経済的な問題から、聴きたくても聴けなかった現実が、入れてもらっていた校内同好会バンド組の先輩の尽力によって 好転し、貸していただいたLPは滋養強壮!?

ところが同時期の、つまり昭和46(1971)年春の我が国では、ひっそりと世紀の名盤「いとしのレイラ / Layla And Other Assorted Love Songs」が欧米とは約5カ月遅れで発売されていたんですねぇ~~!

いゃ~、これは本当に「ひっそり」って感じだったと思いますねぇ~~。

とにかく、エリック・クラプトン云々って話題性が薄かったいう印象があり、また当時は他に人気が爆発していたロックバンドやミュージシャンが目白押しだった洋楽状況がありましたからっ!

もちろん、時代的には既にロックもアルバムをメインに聴かれる状況になっていたはいたものの、現実的にはLP単位で勝負するバンドやボーカリストであったとしても、そこからカットされる先行シングルのヒットの大小によって、アルバムそのものの売れ行きが左右されていた真相に鑑みれば、デレク&ドミノスの歌と演奏には明らかにシングル向きの楽曲が無く、当然ながら、今や超名曲の「いとしのレイラ / Layla」にしても、当初は饒舌で長尺な演奏時間がマイナスの要因となり、ラジオの洋楽番組でさえも敬遠されていたんですねぇ~!?!

そこで欧米では、例の官能的なピアノとギターの絡みが美しい後半のインストパートをカットして編集した短縮バージョン収録のシングル盤が制作発売されていたほどで、我が国でも、それに追従したリリースはあったものの、世界的に不発……。

ですから、一応は、これまた先輩に連れて行かれたロック喫茶みたいな場所で、問題の「いとしのレイラ / Layla And Other Assorted Love Songs」を聴いていた事はあったんですが、それも「なんとなく」だったんですよ、正直……。

実は、これまた後で分かったんですが、そこでサイケおやじが聞かされていたのは、比較的地味なトラックが並んでいるA面だったという真相もあるにはあったんですが……。

それが変転(?)したのは同年晩秋、サイケおやじがラジオの洋楽番組で聴いてしまったオールマンズの「Statesboro Blues」でして、もちろんこれは同バンドが畢生の大傑作ライブ盤「アット・フィルモア・イースト」に収録の名演なんですが、そこで驚異のスライドギターを鳴り響かせていたのがデュアン・オールマンであり、さらに既に鬼籍に入られていたという非情な現実を知らされてみれば、この早世した天才の過去の偉業を探索する過程において、直ぐに遭遇したのが、デレク&ドミノスのアルバム「いとしのレイラ / Layla And Other Assorted Love Songs」であり、掲載したのは、その2枚組日本盤LP♪♪~♪

いゃ~~ぁ、これには覚醒していた(?)とはいえ、サイケおやじは心底ぞっこん!

特にC面はヘヴィで粘っこいロックサウンドを堪能させられる「Tell The Truth」、アップテンポでカッコイィ~~ギターが炸裂するロッキンソウルな「恋は悲しきもの / Why Does Love Got To Be So Sad ?」、そして狂おしくも叶わない恋情を歌とギターで描き切ったブルースロックの大名演「愛の経験 / Have You Ever Loved A Woman」と続く三連発をサイケおやじは、それこそ朝な夕なに聴きまくっていたものです (^^)

特に「愛の経験 / Have You Ever Loved A Woman」におけるエリック・クラプトンの刹那のギターソロにデュアン・オールマンのエグ味を効かせた泣きのスライドギターが対峙する、その展開の恐ろしさと素晴らしさには震えが止まらないほどっ!

殊更、デュアン・オールマンがアドリブソロを弾き始める、その最初のフレーズにはグッと惹きつけられ、ゾクゾクさせられますねぇ~~♪

これは、何時聴いても、揺るぐ事の無いサイケおやじのブルース衝動であります (^^♪

ですから、いよいよクライマックスを形成するD面ド頭にジミ・ヘンドリックス=ジミヘンのオリジナル「Little Wing」が置かれているのには最初面食らったんですが、ジミヘンの穏やかで霊感的な演奏とは異なり、ここではクラプトン流儀のポップな感覚が滲み出た様な、比較的ライトタッチに仕上げてあるのは以降に収録されている楽曲の流れからしても結果オーライだったと、まあ……、これは後付けの感想ではありますが、それにしても、ジミヘンが夭逝した1969年9月18日の直前、確か9月9日にデレク&ドミノスのカバーバージョンがレコーディングされたという伝説は、このアルバムに尚更の神秘的な存在感を付与している気がしてなりませんねぇ……。

閑話休題。

そして続く「It's Too Late」はイントロからしてビートルズの「Oh! Darling」だったのには正直、浮かれてしまったんですが、楽曲そのものもチャック・ウィリスと名乗る黒人シンガーが、1950年代に自作自演でヒットさせた素敵なR&Bのカバーということで、デュアン・オールマンのスライドギターがドツボのスワンプロック風味を引き立てているという、これまたサイケおやじの大好きなトラックであり、エリック・クラプトンのボーカルからも失恋ソングならではの「泣き」が滲み出ていて、実にイイ感じ♪♪~♪

ですから、いよいよ始まる「いとしのレイラ / Layla」の永久不滅のイントロの高揚感は筆舌に尽くし難いものがありますよねぇ~~~ (^^♪

巷間膾炙しているとおり、この名曲はエリック・クラプトンが当時、親友・ジョージ・ハリスンの妻だったパティを好きになり、その抑えがたい恋情を懇願した、せつない男の演歌節(?)という裏話を知らずとも、なんともネクラな必死さが伝わって来る様なエリック・クラプトンのボーカルと劣情を煽る様な激しいデュアン・オールマンのスライドギターがあればこそ、後半で流れ出す物悲しくも美しいピアノのメロディ、そしてそこへ絡みつくエレック・クラプトンとデュアン・オールマンのギターが文字どおり「すすり泣き」とか思えない痛烈な印象を残すのですから、たまりません♪♪~♪

もちろん、前述したエリック・クラプトンの横恋慕なんて逸話を当時のサイケおやじは知る由も無くて、只管にカッコイイばかりのイントロから全篇がギターロックの神髄と確信させられる熱い歌と演奏にシビレまくっていたわけなんですが、皆様ご存じのとおり、この「いとしのレイラ / Layla」はエリック・クラプトンの代名詞となり、これまでに夥しいライブギグで演奏され、同時に公式・非公式を問わず、そのライブ音源がどっさりのと残されてはいるものの、やはりオリジナルのスタジオバージョンが最高の仕上がりじゃ~ないでしょうねぇ~~♪

異論は重々承知しておりますが、サイケおやじは、そ~思うばかりです <(_ _)>

というのも、このアルバムのクロージングテーマと申しましょうか、オーラスに置かれている「庭の木 / Thorn Tree In The Garden」が、ボビー・ホイットロックによって歌われるアコースティック系のシンプルな楽曲という、全く絶妙としか思えないアルバムの構成があるからでして、「いとしのレイラ / Layla」によってヒートさせられ過ぎたリスナーの気分を心地良くクールダウンさせてくれる役割が課せられたとしたら、逆に「いとしのレイラ / Layla」が愛おしくなっちまうんですよ、サイケおやじは (^^♪

そして、ここまで聴き通した後になると、印象の薄かったA面が妙に人懐っこい感じで聴ける様になり、それは何ともジョージ・ハリスンっぽい曲調の「Looked Away」がエリック・クラプトンのネクラ節とボビー・ホイットロックの熱血ボイスで歌い分けられているという芸の細かさとコンパクトながらも流石のギターソロ、そして同系の趣向が煮詰められた「Bell Bottom Blues」の悶々とした味わいの濃さ!?

う~ん、このあたりの雰囲気は明らかに従来のロックとは一線を画した感じかもしれず、告白すれば当時高校生だったサイケおやじには共感しえないものがあったのは確かです。

しかし、これまた後年知ったところでは、この2曲にしても、結局は人妻パティに対する恋情の歪みを表現していたとか、特に「Bell Bottom Blues」は、その頃の彼女が好んでいたファッションに仮託した肉欲?

そんなこんなの虚実入り乱れた逸話にサイケおやじが感化されてしまった中年期以降は、グッと気持ちを溜めて聴ける様になったのも事実であります (^^;

そして、一転して後にスワンプロックと称されるサウンドスタイルを披露するアップテンポの「Keep On Growing」では、エリック・クラプトンの多重録音と云われるギターソロの怖いばかりの気迫! それが続くブルースの古典曲「だれも知らない / Nobody Knows You When You're Down And Out」では、エリック・クラプトンの 泣き節ボーカルに絡みつくデュアン・オールマンのしぶといスライドギター、さらには後半で歌いまくる御大のギターソロこそは、全く新しいタイプのブルースロック!

そんな思い上がった確信さえ抱かされてしまったですよ、若き日のサイケおやじは。

もちろん、そんな勢い込んだ気持ちで聴くB面がド頭に、またまたジョージ・ハリスンに影響されたかの如きインド風味の英国ポップス(?)という「I Am Yours」というのは肩透かし……。ところが、この楽曲の共作としてクレジットされている Ganjavi Mizami なる人物の「レイラとマジュヌンの物語」という詩集こそは、この大傑作アルバムのタイトルに大きな影響を与えたとか!?

まあ、そんな逸話でも知らなきゃ~、ちょいと聴いていられない違和感満点のトラックというのが、正直な感想でありました…… (^^;

でも、その我慢を通り過ぎた後の痛快ギターロック「Anyday」では、そのギター以上に熱いボビー・ホイットロックとエリック・クラプトンのツインボーカルが最高で、さらに明らかに途中からのフェードインで流れて来るブルースジャムの「ハイウェイへの関門 / Key To The Highway」の心地良さこそは、バンドとしての デレク&ドミノスの真骨頂でありましょう (^^♪

いゃ~~、エリック vs デュアン!!

こんな素晴らしい瞬間が記録されたのは奇蹟に他ならず、ブルースロック永劫の未来が聴かれるものと強く信じるばかりであります (^^♪

ということで、こ~やってアルバムを聴いていくと、つまりはループして鑑賞出来てしまう永久運動の可能性にさえ気が付かされてしまうほどです。

そして、こ~やってレイラの呪縛に捕らわれたサイケおやじは、ズブズブと泥沼に引き摺り込まれていったという、それが本日のオチではありますが、これは決して自分だけでは無いと思っておりますし、そんな人間模様(?)のあれやこれやが、極言すれば人類の歴史の極一部にでも関わっているのだとしたら、「レイラの呪縛」は永遠に解けないもの!?

まあ、あえて解脱する必要もありませんよねぇ~~ (^^♪

失礼いたしました <(_ _)>

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マイタイは選ばれるムード

2022-08-07 17:26:04 | 歌謡曲

マイタイとため息と / 多岐川裕美 (Taurus)

暑くて、鬱陶しい昨今の夏、皆様が愛飲しているのは、なんでしょうか?

サイケおやじは、もっぱら麦茶かブラックのアイスコーヒーばっかりが定番になって幾年月、つまりは全くムードの無い日常ではありますが、それでも若い頃には、それなりにカクテルを女性に…… (^^;

なぁ~んて事もありましたですよ、遠い日の思い出ではありますが (^^;

で、夏場で、そんな時の定番切り札が、「マイタイ」というラム酒のカクテルで、これは所謂トロピカルなオシャレ系であり、ちょっぴり甘ったるくて、フルーツ片や可愛らしいアクセントが彩りになっていたので、まあ……、そ~ゆ~場所や雰囲気には無難でありましたですねぇ~ (^^;

もちろん、アルコール度数も高からず、低からずでしたから、誰もが持っている下心を見透かされる心配も無かったはずが、実は逆!?

というオチも確かにありました (^^;

ですから、歌謡曲の世界にも「マイタイ」という言葉が用いられていたのが昭和50年代の流行だったみたいで、例えば昭和57(1982)年に多岐川裕美が出した本日掲載のシングル盤A面曲は、そのものスバリっ!

作詞:安井かずみ&作曲:加藤和彦が提供の「マイタイとため息と」なんですから、如何にも「女優の歌」らしい、その「芝居がかった」歌謡世界はお約束以上の仕上がりなんですねぇ~~♪

もちろん、曲調はミディアムアップのニューミュージックに分類されそうな展開であり、加えて清水信之のアレンジにはデジタルサウンドを活かしたフュージョンタッチが認められますから、これまた如何にも当時の洋楽最前線を意図したものでしょう。

しかし、これまた皆様ご推察のとおり、肝心の多岐川裕美の歌いっぷりがヘタウマというのも気後れしそうな感じでして、それを持ち前の演技力でカバーしているあたりが、このシングル曲の魅力かもしれません。

なにしろ、歌詞の世界は大人の恋愛模様≒火遊び系?

ですからねぇ~~ (^^;

もしも、これが現実世界であったなら、似合う・似合わないを問われてしまうのが市井の我々じゃ~ないでしょうか (^^;

少なくとも、サイケおやじには似合わないシチュエーションであります (^^;

しかし、それじゃ~、何のために冒頭に述べてしまった「マイタイを女性に振る舞う」っていう行動は?

と問われれば、結局はカッコイイ真似がしたかったんですよ、若気の至りってやつで (^^;

だいたい、そんなんで落ちてしまう女なんてのは、サイケおやじの好みではないという告白も、大した説得力は無いんですが…… (^^;

ということで、今日は愚痴と悔恨、そして恥の上塗りに終始してしまいました。

それも、また明日からの終わりなき日常へ向けての弾みと思っていただければ幸いでございます <(_ _)>

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やっぱりガールバンドは華があるよね

2022-08-06 17:33:38 | 歌謡曲

知らない知らない / ダイヤモンド・ファニー (テイチク)

女だけで編成しているガールバンドは、それなりに昔っから存在しており、昭和42(1967)年に発売された本日掲載のシングル盤の主役たるダイヤモンド・ファニーは、昭和40(1965)年に結成されたハワイアン系ボーカルグループ、つまりは女性版マヒナスターズを企図していたのは何もジャケットスリーブ裏解説を参考にするまでもない明白な事実でしょう。

しかし、サイケおやじはリアルタイムでは彼女達に接した記憶が全くありませんので、とりあえず件の解説を参照すれば――

――メンバーは糸野るみ子(stg)、杉ふさよ(g,per)、宮脇珠里(g)、柏原玉枝(b)、藤さゆり(ukulele)、黒木ゆみ子(ukulele) という6人組とされているんですが、どうやら彼女達各々は、やはり様々なグループでハワイアンを演じていたキャリアがあり、そこでのリーダー格としての活躍を認められ、ここに業界主導で新編されたのがダイヤモンド・ファニー!

という経緯があったそうです。

ちなみに、これまた前述の解説によれば、当時は夏場限定でハワイアンを演じるガールバンドが多数あったそうですが、もちろん仕事場はビアガーデン等々だったらしく、それは昭和50年代も似た様なもので、実は以前にも書きましたが、学生時代のサイケおやじが入れてもらっていたバンドで夏休み中にバイト演奏をやっていた時、そんなこんなのオネェチャングループを見ましたからねぇ~~ (^^;

やっぱり、「華」があるんですよねぇ~~ (^^;

で、肝心のダイヤモンド・ファニーが、このレコードで聴かせてくれるのは既に述べたとおり、マヒナスターズっぽいハワイアンを入れたムード歌謡でして、作詞:朝倉ずいか&作編曲:牧野昭一が提供のA面曲「知らない知らない」は、その路線がモロ出しとはいえ、ボーカル&コーラスに如何にもというセクシーな雰囲気を表出させているあたりは、ガールバンドならではの狙いどおりというところでしょうか。

ちなみに彼女達は、ここで作編曲を担当した牧野昭一の門下に入り、レッスンを重ねたそうですから、さもありなん (^^)

そして演奏パートに関しては、テイチク・レコーディング・オーケストラの助っ人が入ってはいるものの、基本的には彼女達がプレイしているものと思われますし、またまた件の解説からの受け売りではありますが、確かに糸野るみ子のスチールギターは相当にイケてると思いましたですねぇ~~♪

また、ジャケ写からだけでも、彼女達のルックスも堂々の合格点と申しましょうか、「ダイヤモンド・ファニー」という素敵なバンド名もジャストミート (^^)

う~ん、このレコードにしても、サイケおやじは完全に後追いの中古ゲットでしたから、彼女達のステージギグは想像の域を出ないんですが、きっとウケまくっていたに違いないと確信しております (^^)

あぁ~~、タイムマシンがあったらなぁ~~、という何時もの繰り言は、ご容赦くださいませ (^^;

ということで、テレビなんか見ても、ほとんど良いニュースが無い昨今、個人的にはマスコミ特有の騒ぐのが仕事みたいな姿勢ばかりが嫌になっちまいますよ……。

だからこそ、好きなレコード聴いたり、昔の映画やテレビ番組のソフトを鑑賞したりするのが、例え後ろ向きと言われようとも、サイケおやじには憩いであります。

うむ、好きな事だけやっていられる時間を増やす努力は、やはり必要かと (^^;

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カッコイイぜっ! 六代目!

2022-08-05 18:01:26 | 歌謡曲

聞いておくれ僕の願い / 市川染五郎 (東芝)

昭和40(1965)年に大爆発した我が国のエレキブームは、正に社会現象でしたから、各方面への絶大な影響は計り知れず、その反動によって「エレキは不良」という間違った社会常識を無理やりに押し通そうとした香りの高い連中にとって、そのベクトルを逆手に取られていたのが家柄の良いお坊ちゃん連中の行動でありました。

つまり、エレキが不良ならば、良家の子女はエレキを弾いたり、聴いたり、さらにはそれで踊っているはずがない!?

という矛盾した理論に自縄自縛……!?

例えば加山雄三が主演映画「エレキの若大将(東宝)」をメガヒットさせたのは痛烈な社会批判と云えるかもしれまず、同時期にエレキやロックにシビレている本音を公言した六代目市川染五郎(現・二代目松本白鸚)は説明不要、歌舞伎の名門・高麗屋の御曹司ですから、その衝撃度は絶大だったんじゃ~ないでしょうか?

と、疑問符を添付したのは、当時小学生だったサイケおやじからすれば、誰がエレキにシビレていようが、エレキの下に人間は平等!

なぁ~んていう正解を既にナチュラルな感性として持っていたからでしょう、今にして思う事ではありますが (^^;

ですから、六代目市川染五郎がテレビで自分がメインのミュージックショウ番組を持ち、歌舞伎とは縁遠い洋風の芸域を披露していたとて、特段の顰蹙なんか、あろうはずもなかったんですが……。

さて、そこで本日掲載したのは、そんな頭の柔らかい六代目市川染五郎が昭和43(1968)年に出したエレキ&GS歌謡の人気作で、特に収録A面曲「聞いておくれ僕の願い」は作詞作曲:市川染五郎とクレジットされた、つまりは加山雄三と同じ才能を発揮した成果であり、しかも筒美京平がアレンジを担当しているのですから、たまりません♪♪~♪

なにしろイントロからアップテンポでエコーの利いたダブルトラックのエレキギターのカッコイ~ィ~リフ、そしてボーカルパートにもダブルトラックが用いられ、六代目市川染五郎が意想外とも思えるロックボイスで歌っているのですから、バックの演奏パートが案外とソフトロック趣味のソウルっぽさがあるところと不思議な相性を滲ませてしまう芸当は、やはり天性の芸能魂が伝統芸能の枠には収まりきれなかったんじゃ~ないでしょうか。

そしてジャケ写のカッコイイ佇まいっ!

ちなみに六代目市川染五郎が昭和42(1967)年に出した最初の歌謡ロックヒット「野バラ咲く路」も本人自作の名曲で、なんとっ!

発売された翌年に来日したイギリスのインストバンド最高峰というシャドウズがカバーレコーディングした事は、そんなこんなの証明のひとつと思うばかりです。

ということで、最近は洋風の芸もミュージカル系に偏っている感もありますが、若い頃はギターを抱えたポートレートも多かった事を鑑みれば、昭和50年代には本格的な歌謡ロックをやっていて欲しかったと思っております (^^;

う~ん、それにしても「東芝レコード」って、加山雄三と六代目市川染五郎という育ちの良いロックスタアを売っていたんだなぁ~~♪

そのあたりにも、ちょっぴり昭和という時代の奇跡を感じてしまうのでした。

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悪循環からの脱出を目指して

2022-08-04 17:22:22 | サイケおやじの日常

PCが不調で、キーボードは暴走(?)するし、データは消えるし……。

結局、ソフト入れ直しのため、本日までレコードのご紹介は休載させていただきます <(_ _)>

また東北南部や北陸での豪雨被害にも心が痛みます……。

被災された皆様には、心からお見舞い申し上げます <(_ _)>

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天運か…

2022-08-03 19:39:00 | サイケおやじの日常

今日はPCの機嫌が悪いです…… (>_<)

これから、さらに……、辛苦……。

失礼いたしました <(_ _)>

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猛暑にアッパーなミミちゃん

2022-08-02 16:53:49 | Fusion

スプーンダンス〈タイフーン'79〉/ 小林泉美&F.M.B (フィリップス)

あまりの猛暑に体力的には滅げていますが、やはり仕事に関しては光明が見えているので、気力は充実なんですよ、申し訳ありませんが (^^;

ですから、アッパーな気分で、こんなものまで朝から聴いてしまったというのが、昭和53(1978)年に小林泉美が出した本日の掲載のシングル盤A面曲「スプーンダンス〈タイフーン'79〉」でありまして、もちろん、これは当時流行のフュージョンとディスコ歌謡の幸せな結婚みたいな、ノリが良すぎるのが弱点ともいうべき仕上がりなんですねぇ~~♪

このあたりは阿久悠の職人的歌謡曲フィーリングに彩られた作詞とキャッチーで刺激的なミミちゃんの作編曲、さらには一緒にやっているF.M.B=フライング・ミミ・バンドの的確で熱い演奏があればこそ、これは実際に聴いていただければ納得されると思うんですが、メインボーカルと合いの手コーラスの楽しさもニクイばかりの大衆性と申しましょうか、こ~ゆ~フュージョンサウンドは普通ならばスマート過ぎて敷居が高いところもあるんですが、それを逆説的に気軽なミミちゃんのキュートなヘタウマ歌唱がイイ味出しまくりでしょうか、サイケおやじは好きです (^^)

ちなみに、ここでのF.M.Bはジャケットスリーブ裏の記載から土方隆行(g)、渡辺モリオ(b)、マーティン・ブレイシー(ds)、清水靖晃(sax) という、何れも凄腕の面々ですから、ミミちゃんのキーボード&ボーカルとの緊張と緩和も全くノー文句で楽しめるわけです。

そして、だからこそ、このジャケ写は……、ちょいとねぇ…… (^^;

実は同時期に発売された彼女の2nd アルバム「Sea Flight」のジャケ写が最高にイケてたもんですから、尚更ですよっ!

気になる皆様は、ぜひともチェックしていただきたいんですが、この「スプーンダンス〈タイフーン'79〉」は件のオリジナルLPには入っていなかったというシングルオンリーの楽曲というのも、悔しいところでありました。

しかし、もちろん現行CDにはボートラ扱いで収録されておりますよ。

あぁ~~、ファンキ~~タイフゥ~~ンレィディ~~♪

ということで、この手のレコードや楽曲は如何にも「季節物」かもしれませんが、最近の「シティ・ポップ」ブームに名を借りた往年のニューミュージックのリバイバル商戦においても、強力なアイテムになっているみたいですよ。

実際、先日急襲した新譜専門店では、そんなこんなの再発盤のディスプレイの中にミミちゃんのCDもありましたからねぇ~~♪

前述した「現行CD」云々の情報は、そこで確認した次第です。

う~ん、彼女のCDは1枚も所有していないので、車の中で聴くためにも、ゲットしようかなぁ~~ (^^)

いゃ~~、やっぱりアッパーな気分でいられる事の幸せに感謝です <(_ _)>

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