★すっかり忘れかけていましたが、これは大事な問題ですね。(ネット虫)
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自民党の二階経済産業大臣の派閥や政治団体が西松建設からダミー団体を通じ、パーティ券を購入してもらったり、闇献金があったのではないかとされる西松疑獄・二階ルート。東京地検は当初、全くやる気のない姿勢でした。しかし、ここへ来て急に動き出しました。
11月28日、新聞やTVなどは、以下のような報道をいっせいに行いました。おそらく検察がリークしたのでしょう。
それによると、二階さんが代表を務める自民党和歌山県第3選挙区支部の収支報告書などによると、西松建設は2006年から2008年にかけて、社員らの名義を勝手に使って年およそ300万円、合わせて900万円を政党支部に献金した、ということです。
この際、収支報告書に寄付をした人の名前を記載する必要のない5万円ずつに分散していたということです。そして、二階さんの政策秘書は、西松側の交渉の窓口を務めていたということです。
■総選挙前は必死で二階さんをかばった検察
こんな話は、とっくにわかっていたことです。ところが、総選挙前は、東京地検は当初、小沢さんサイドへの献金だけを立件しました。
それに対し、政治資金オンブズマン(上脇博之代表)が異議を唱え、東京地検にお金を贈った側の西松元社長・国澤幹雄被疑者と二階派(政治団体・新しい波)及びその会計責任者の泉信也被疑者(参院議員・元国家公安委員長)を告発。しかし、二階ルートを当初、不起訴としました。
検察審査会の「起訴相当」議決を受けて国澤被疑者のみを二階ルートでも立件したものの、泉被疑者やパーティ券を西松に持ち込んだとされる二階さんの秘書は「不起訴不当議決」にも関わらず不起訴としました。
地検特捜「不起訴」を2検事でキャッチボール
かくて、二階さんらは、まんまと疑獄を逃げ切ったと思われました。ただし、総選挙では有権者の自民党への怒りが爆発。二階さん以外の二階派の議員は全員落選し、派閥は消滅しました。
二階派「新しい波」消滅 「西松疑獄」逃げ切るも総選挙惨敗の大波かわせず
■お茶を濁した?規正法での二階ルート立件
ところが、派閥が消滅した今になって、二階さんサイドが立件されることになったのです。わたしは、違和感を覚えます。
自民党政権の主要閣僚だった時代の二階さんは、東京地検は、不起訴処分を二検事でキャッチボールしてまで、二階さんをかばった。
それが一転して立件した。そもそも、二階さんの政策秘書が「西松側の交渉窓口を勤めていた」というのですから、関係は尋常ではありません。西松と与党で重要閣僚を務めていた二階さんが、一体化していたということではないですか?
また、小沢さんに対してはばれたら検察に逮捕されかねない資金管理団体=陸山会に献金した一方で、二階さんに対しては政党支部に献金しています。政党支部へは企業が堂々と合法的に献金できます。従って、うそがばれるリスクを犯してまで、個人献金に偽装する必要はないはずです。
ところが、それを偽装しているということ、また二階さんが職務権限を持つ与党(当時)の議員だった事を考えれば、むしろ「政治資金規正法」を超える疑惑があるのではないか、と思います。「表に出来ない」ことがあるのではないでしょうか?ところが、そこへは踏み込みそうもありません。
今回、お金を贈った側の国澤さん(執行猶予中)を再逮捕する動きがないことからもそれはわかります。
■ちぐはぐな対応
これまでの経過をまとめるといかに地検特捜がちぐはぐかわかります。パーティ券問題では、国澤さんのみを起訴し、お金をもらった二階さんサイド(泉被疑者、秘書)は不起訴。一方、今回の違法献金事件では、逆に国澤さんは不起訴で、お金をもらった二階さんサイドの政策秘書が起訴される、という情報がリークされました。
ここからも、検察のチグハグな対応が見て取れます。まじめに捜査するつもりなら、パー券事件・違法献金事件双方で国澤さんも二階さんサイドも双方を逮捕・起訴するでしょうに・・・。 ■安易な「喧嘩両成敗的」結末?
民主党の鳩山総理と、小沢さんの事件をクローズアップしている東京地検特捜部。
そこで、「バランスを欠いている」と思われたくないがために、アリバイ的に自民党の二階さんサイドの「政治資金規正法違反」を掘り返しているように思えます。
西松からお金をもらっているのは二階さんだけではない。森元総理など大物が自民党にも多くおられます。会社側も国澤さんらを、森元総理らへの献金も含めて(民法上)違法だったとして損害賠償を請求しているのです。
「西松疑獄」民事でも 会社VS国澤元社長 第一回口頭弁論
さらに企業献金をしているのは西松だけではない。多くの企業が経団連の斡旋などで献金を行い、その献金対象は大部分が自民党なのです。
もちろん、政治資金を鳩山総理というお金持ち及び大半を政党交付金に頼っている民主党の体質は誉められたものではありません。民主主義の観点からは、「薄く広く」集めたほうが良いし、そのほうが党の体質強化になる。このことについては、特に(企業献金も政党助成金も受け取らない)日本共産党からの批判は甘んじて受けなければならない。しかし、自民党こそが金権政治の本家本元です。
それを考えれば、今回の立件情報リークは、安直な「喧嘩両成敗」的な対応ではないか?と思います。
■地検特捜はリークをやめろ
東京地検は国民をなめるのもいい加減にすべきです。そもそも、「誰それ立件か?」などという情報のリークをして、政局を左右するような行動はやめるべきです。
そして、二階さん以外の自民党政治家についてもキチンと調べるべきです。
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自民党の二階経済産業大臣の派閥や政治団体が西松建設からダミー団体を通じ、パーティ券を購入してもらったり、闇献金があったのではないかとされる西松疑獄・二階ルート。東京地検は当初、全くやる気のない姿勢でした。しかし、ここへ来て急に動き出しました。
11月28日、新聞やTVなどは、以下のような報道をいっせいに行いました。おそらく検察がリークしたのでしょう。
それによると、二階さんが代表を務める自民党和歌山県第3選挙区支部の収支報告書などによると、西松建設は2006年から2008年にかけて、社員らの名義を勝手に使って年およそ300万円、合わせて900万円を政党支部に献金した、ということです。
この際、収支報告書に寄付をした人の名前を記載する必要のない5万円ずつに分散していたということです。そして、二階さんの政策秘書は、西松側の交渉の窓口を務めていたということです。
■総選挙前は必死で二階さんをかばった検察
こんな話は、とっくにわかっていたことです。ところが、総選挙前は、東京地検は当初、小沢さんサイドへの献金だけを立件しました。
それに対し、政治資金オンブズマン(上脇博之代表)が異議を唱え、東京地検にお金を贈った側の西松元社長・国澤幹雄被疑者と二階派(政治団体・新しい波)及びその会計責任者の泉信也被疑者(参院議員・元国家公安委員長)を告発。しかし、二階ルートを当初、不起訴としました。
検察審査会の「起訴相当」議決を受けて国澤被疑者のみを二階ルートでも立件したものの、泉被疑者やパーティ券を西松に持ち込んだとされる二階さんの秘書は「不起訴不当議決」にも関わらず不起訴としました。
地検特捜「不起訴」を2検事でキャッチボール
かくて、二階さんらは、まんまと疑獄を逃げ切ったと思われました。ただし、総選挙では有権者の自民党への怒りが爆発。二階さん以外の二階派の議員は全員落選し、派閥は消滅しました。
二階派「新しい波」消滅 「西松疑獄」逃げ切るも総選挙惨敗の大波かわせず
■お茶を濁した?規正法での二階ルート立件
ところが、派閥が消滅した今になって、二階さんサイドが立件されることになったのです。わたしは、違和感を覚えます。
自民党政権の主要閣僚だった時代の二階さんは、東京地検は、不起訴処分を二検事でキャッチボールしてまで、二階さんをかばった。
それが一転して立件した。そもそも、二階さんの政策秘書が「西松側の交渉窓口を勤めていた」というのですから、関係は尋常ではありません。西松と与党で重要閣僚を務めていた二階さんが、一体化していたということではないですか?
また、小沢さんに対してはばれたら検察に逮捕されかねない資金管理団体=陸山会に献金した一方で、二階さんに対しては政党支部に献金しています。政党支部へは企業が堂々と合法的に献金できます。従って、うそがばれるリスクを犯してまで、個人献金に偽装する必要はないはずです。
ところが、それを偽装しているということ、また二階さんが職務権限を持つ与党(当時)の議員だった事を考えれば、むしろ「政治資金規正法」を超える疑惑があるのではないか、と思います。「表に出来ない」ことがあるのではないでしょうか?ところが、そこへは踏み込みそうもありません。
今回、お金を贈った側の国澤さん(執行猶予中)を再逮捕する動きがないことからもそれはわかります。
■ちぐはぐな対応
これまでの経過をまとめるといかに地検特捜がちぐはぐかわかります。パーティ券問題では、国澤さんのみを起訴し、お金をもらった二階さんサイド(泉被疑者、秘書)は不起訴。一方、今回の違法献金事件では、逆に国澤さんは不起訴で、お金をもらった二階さんサイドの政策秘書が起訴される、という情報がリークされました。
ここからも、検察のチグハグな対応が見て取れます。まじめに捜査するつもりなら、パー券事件・違法献金事件双方で国澤さんも二階さんサイドも双方を逮捕・起訴するでしょうに・・・。 ■安易な「喧嘩両成敗的」結末?
民主党の鳩山総理と、小沢さんの事件をクローズアップしている東京地検特捜部。
そこで、「バランスを欠いている」と思われたくないがために、アリバイ的に自民党の二階さんサイドの「政治資金規正法違反」を掘り返しているように思えます。
西松からお金をもらっているのは二階さんだけではない。森元総理など大物が自民党にも多くおられます。会社側も国澤さんらを、森元総理らへの献金も含めて(民法上)違法だったとして損害賠償を請求しているのです。
「西松疑獄」民事でも 会社VS国澤元社長 第一回口頭弁論
さらに企業献金をしているのは西松だけではない。多くの企業が経団連の斡旋などで献金を行い、その献金対象は大部分が自民党なのです。
もちろん、政治資金を鳩山総理というお金持ち及び大半を政党交付金に頼っている民主党の体質は誉められたものではありません。民主主義の観点からは、「薄く広く」集めたほうが良いし、そのほうが党の体質強化になる。このことについては、特に(企業献金も政党助成金も受け取らない)日本共産党からの批判は甘んじて受けなければならない。しかし、自民党こそが金権政治の本家本元です。
それを考えれば、今回の立件情報リークは、安直な「喧嘩両成敗」的な対応ではないか?と思います。
■地検特捜はリークをやめろ
東京地検は国民をなめるのもいい加減にすべきです。そもそも、「誰それ立件か?」などという情報のリークをして、政局を左右するような行動はやめるべきです。
そして、二階さん以外の自民党政治家についてもキチンと調べるべきです。