九条バトル !! (憲法問題のみならず、人間的なテーマならなんでも大歓迎!!)

憲法論議はいよいよ本番に。自由な掲示板です。憲法問題以外でも、人間的な話題なら何でも大歓迎。是非ひと言 !!!

新聞の片隅に載ったニュースから(181)   大西五郎

2014年12月30日 18時53分45秒 | Weblog
核兵器関連企業と金融取り引き調査団体「日本は6社」(14.12.30 中日新聞)

民間の国際平和団体、PAX(本部・オランダ・ユトレヒト)は、核兵器製造に関連する会社と金融取引をしている銀行や年金基金など四百十一社・団体のリストを公開した。日本企業は、大手銀行をはじめ六社が含まれている。
報告書が核兵器関連企業と見なしたのは開発や製造に携わる二十八社。米国のロッキード・マーチン、バブコック&ウイルコックス、欧州のエアバスグループなど。
核兵器関連企業に取引の実績がある企業には、日本から三菱UFGフィナンシャル・グループ、三井住友フィナンシャルグループ、みずほフィナンシャルグループ、オリックス、三井住友トラストホールディングス、千葉銀行が挙がった。
海外勢では英国のHSBC、米国のゴールドマン・サックスなどグローバルな金融機関が並んだ。
PAXは企業や団体が公開している決算資料や民間の企業データベースなどを使い、独自に調査。二〇一一年以降に核兵器関連の企業に融資した実績があったり、発行済み株式の0・5%以上を保有したりしていることなどを基準に選んだ。
三菱UFG、三井住友、みずほ各FG、三井住友トラストは報告書について「個別取引については答えられない」としている。千葉銀行は「核兵器関連企業と認識しての取引ではない。いまは融資していない」という。
オリックスは「当社が90%の株式を保有するオランダの資産運用会社の金融商品に、指摘された会社が入っていると思われる」(広報担当者)と説明。資金を直接提供しているわけではないと話している。
PAXは一三年にもリストを作成し、国内勢では三井住友トラストを除く五社が含まれていた。報告書では、欧州企業の年金基金など八社・団体が、核兵器産業には資金を出さない投資方針を公表しているとたたえた。

□□――――――――――――――――――――――――――――――――――――――□

オリックスが「資金を直接提供しているわけではない」と言い訳をしていることは、核兵器関連企業に融資するということは後めたいことだということを示していると思います。
「新聞の片隅に載ったニュースから」№177でクラスター爆弾製造企業への融資についての調査のことを紹介しましたが、これもPAX(IKV Pax christi)がベルギーのネットワーク・フランデーレンという平和団体と共同で行ったものです。
核兵器関連企業には資金を出さない投資方針をとっている企業や年金基金がヨーロッパで8団体あるのですから、例えその企業が核兵器以外の製品を製造しているとしても、被爆国日本の金融機関としてはそれを言い訳にせず、核兵器関連企業とは一線を画す姿勢を示してほしいと思います。それこそが「積極的平和主義」ではないでしょうか。
                                                  大西 五郎
コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

米金融独占は世界の食肉、医療、穀物にも及ぶということ(3)  文科系

2014年12月30日 03時40分38秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)
 標記のことの3回目です。とともに、米医療問題の2回目。TPPが日本、世界に広がっていくと、こういうことが広がっていくのでしょう。米国を食らい尽くした米国金融資本は、こういう世界進出を今狙っているのだと思います。

『 凄まじい米医療制度 その2 凄まじい貧困 

 ここも前書きだが、昨日の拙稿「その1 前書き」を必ずお読みいただきたい。でないと、以下に書いてあることが「いい加減なこと」と思われる可能性がある。そういう信用問題が出てくるような凄まじい内容なので、だからこそ前書きを付けた訳なのでして。

 米医療貧困の初めは、乳幼児死亡率を見てみよう。エマニュエル・トッドというフランスの学者がその国の乳幼児死亡率こそ国の生活程度を現す象徴的数字であるという議論を起こしている、そういう数字だ。
 この国の乳幼児死亡率が増加に転化したのは2002年から。その年のアメリカは年間乳幼児1000人に付き死亡率6.3人と先進国で最も悪い数字で、世界順位で見ると43番目とあった。ちなみに1番はシンガポールの2.29人、日本は第4番目で3.9人である。

 医療保険掛け金や医療費の高さがまた、凄まじい。2000年過ぎから4年間毎年2桁%アップを続けた保険料金は2006年時点で、標準4人家族で11,500ドル。あまりにも高すぎて負担分を払えない経営者、企業が多いので、この年に国内全企業で保険を提供しているのは63%にすぎなかった。従業員25人以下の会社は、保険に入らなくとも良いという制度があるらしい。「保険料金と医療費とを合わせて家計の10%を越える家庭・人口数」という資料があった。1996年には1170万人であったこの数字は、2006年には4,880万人になっている。なお、アメリカの保険は後述福祉対象の二つを除いてはすべて民間保険であり、州によって保険料も、医療費もかなり差があるとのことだ。
 こうして無保険者が増えて、2007年1月で4,700万人、うち900万人が子どもである。無保険者と言っても、日本の概念で考えてはいけない。生活保護のような人には後に見るメディケイドがあるのであり、一定収入があって民間保険に入らない(入れない)人なのだ。この900万人の子どもが病気になったらどうするのだろう。ちょっと入院する病気でも百万円を軽く超えてしまう医療費なのである。冒頭の乳幼児死亡率の高さは、こんなことも原因なのだろう。なお、アメリカの人口は3億超、5,000万人というのがどれだけ多い数字か、ご想像願いたい。さらに、4700万人というこの無保険者の数字は、2010年には5200万人になるだろうと予測されている。ちなみに、前回お断りしたように、この本「貧困大国アメリカ」が書かれたのが2008年である。

 医療費を見てみよう。盲腸手術入院での2000年度世界都市別総費用ランキングというのがあった。その1位から4位までがアメリカの大都市だ。1位のニューヨークが243万円、4位のボストンが169万円である。5位が香港の152万円、6位がロンドンの114万円とあった。なおここで特筆すべきことが、入院日数。アメリカは盲腸入院はたった1日ということになっている。香港は4日、ロンドンは5日だ。なお、2007年時点での日本の盲腸手術総費用が書いてあった。4~5日入院でも30万円を超えることは先ず無いということだ。ちなみにアメリカでは一般的にも入院費用が信じられないほど高い。1日の出産入院費用だけで4,000~8,000ドル、出産費用総額は150万円ほどとあった。医療費が全米1位と最も高いニューヨークなどでは、一泊の部屋代だけで2,000~3,000ドルという。よって、出産などは日帰りである。無保険者はもちろんそう希望するが、保険のある人もそうなのだ。他の病気でも入院日数はどんどん短縮されている。脳卒中入院は平均7日を切ったそうだ。ちなみに脳卒中の総費用は1日100万円ほどかかるということ。心筋梗塞は4日、乳癌手術は2日である。これら全て医療保険会社が暗黙の内に決めてきたことなのである。これに従わない病院は先ず潰れる。その凄まじい病院閉鎖の状況はこうだ。請求額の多い病院は保険リストから外されるのである。1983年から1996年にかけて、病院数が5,843から5,160へと減った。13年で実に9分の1が閉鎖なのである。これにともなって病床数も減り、120万床から86万床になった。それでも全米ベッド平均稼働率は62%とあった。

 なお、アメリカの福祉医療はこうなっている。低所得者医療扶助と訳されるメディケイドが5,340万人、高齢者医療保険制度(メディケア)が4,230万人、いずれも05年の数字だ。大不況の煽りを受けて激増しているのが低所得者扶助。2000年からの5年間で50.4%の急増ぶりである。これが、この費用の半額を出すことになっている州政府予算をもの凄く圧迫しているという。このままでは全米自治体財政の9割が5年以内に破綻すると言われるのは、こういう事情も関わっている。
『2011年1月、共和党のリチャード・リオーダン元ロサンゼルス市長は、テレビ番組のインタビューでこう警告した。
「このままでは全米の自治体の九割は五年以内に破綻する」』(この文章は、前掲「(株)貧困大国アメリカ」2013年6月発刊、の中にあったものだ)

 全額政府負担の高齢者保険では、慢性病医薬が自己負担になっているという問題がある。心臓病、糖尿病関連などの常用薬が自己負担って、これらは病気ではないとか「自己管理の不足」ということなのだろうかと、不謹慎だが笑えてきた。

 なお、アメリカの民間保険会社のことであるが、全米294市のうち166市は1社が州の50%以上のシェアと、独占状況にあるということだ。

(その3の「この背景・構造」に、続く。これは2回)』
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「よたよたランナーの手記」(95) 走れるようになる方法(4、最終回)  文科系

2014年12月30日 03時30分45秒 | 文芸作品
 今まで書いてきたやり方をノウハウ箇条書きとして、まとめてみます。

①まず、自分が15分間速歩きできるスピードを見つけ、それを繰り返します。疲れが残らない程度の日数間隔を置いて。毎日出来れば最も進歩が速いのですが、一日、二日置きでも良いでしょう。

②なんとか15分続けられる運動なら、プラス15分はもっと楽になってくるはずです。もっと強度、スピードを上げられるほど。これがウオームアップということ。身体が温まると血液が多く回ってくるから楽になる。こういう運動が30分続けられるようになったら、それより0.5キロほど低いスピードで走りを入れてみます。速歩き30分以上の中で5分でも10分でも。そして、歩行30分がこんな走りに変わっていくことを目標とします。

③①、②の間も脚筋を鍛えることが重要です。2階家階段往復50回と、片足つま先立ち20回などを、僕は最低限度としてやっていました。これは、走らない日にやるのがよいです。なるべく毎日身体を動かすという意味で。

④速度の上げ方はこう。時速6.5キロとか7キロでも、30分走を重ねていればその心拍数がだんだん下がってくるはずです。下がってきたら次は、その速度の最初の時の最高心拍数で走れる速度に上げることができます。これを重ねて速度を上げていく。公営ジムのマシンにはほとんど心拍計が付いているはずです。

⑤15分より、30分。30分より、1時間。1時間走れるようになれば、スピードを上げていくよりもずっと次への進歩が早くなりますから、これを目指します。ランニングにLSD理論というのがありますが、「自分としてゆっくりで、長時間、長い距離を走るのが心肺機能向上に最もよい」というものです。なお、心肺機能という場合に、ランニングでは特に血管にも注目してください。鍛えた筋肉は血管が太く密になるもの。コレステロール多すぎとか糖尿病とかの対策にも良いということです。

⑥これは今まで書かなかった全く別のことですが、ランナーはこういう対策が必要と思います。ランナーの細胞老化防止対策として、ポリフェノールを摂ること。走ることは酸素を多く取り入れること。その場合には、細胞老化を引き起こす活性酸素をも多く取り込む事になるからです。ポリフェノールは活性酸素を中和してくれます。
 僕の場合は、赤ワイン晩酌で対策しています。というよりも、ここ25年ほど赤ワイン党なんです。ついでに、今は特に、スペインワインが値打ちですね。パヌール・リザーブなどというチリ銘柄なども、相変わらずコストパフォーマンスが高いですが。経済が傾いているイタリアの高級葡萄ネッビオーロ製品も随分安くなってきました。

⑦最後に、太った人用にダイエットについて追加します。
 ダイエットには、基本的に有酸素運動の持続しか道はありません。歩く・走る、自転車、水泳などを長くやることがまさにこれで、この速度が速くなるほど一定時間内の効果が大になります。
 無酸素運動である筋トレなどしても痩せることにはなりません。同じジムのウェートトレーニングの方々多くは走らないので、筋肉の上に脂肪が付いてぽっこりと太った人が多いです。本格的ボディビルダーなら、コンクール前には走り込むもの。脂肪を落とさないと筋肉が浮き出ないからです。つまり、走れないボディビルダーは入賞できません。
 1時間走ればまず500キロカロリー以上減らせますが、同じ1時間歩く場合だとその半分以下になると思います。でも走れない場合は歩いて減らすしかありません。歩き続けて脂肪を減らしながら、やがて走れるようにする。そうやって2年で15キロ減らして普通に走れるようになった退職直後の人を僕は目撃しています。3年目には、時速10キロ時以上で走っておられました。僕より5歳ほど若い方です。

 これで終わります。ここまで読んでくださった方々、有り難うございました。

(終わり)
コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする