21日に『「天安北朝鮮説」をまだ信じない論理』を書いた。以来の日米などの諸行動には、僕はものすごい不審を抱いている。韓国自身の右翼はいざ知らず、そこの一般国民よりもおかしいのではないかとすら推察している。初めに、21日拙稿主要部を再掲する。なお、文中『 』内は全て、報道された調査報告書自身の核心と言える文言である。
【 さて、現在の僕の見解です。未だに北朝鮮説を信じてはいません。というよりも、証拠不十分だと思います。一般の裁判と同様に、推定無罪とすればそう語る他はない。戦争にさえ発展しそうなこんな国際問題では、なおさら慎重にならざるをえません。韓国などの報告書に即しても、慎重であらざるをえないという論拠を述べてみます。
①示された魚雷が北朝鮮製だという証拠が全て真実だとしても、北朝鮮がやったということにはなりません。こんなものはいくらでも手に入れておくことが可能だからです。現に北は、輸出用カタログでこういうのをいっぱい宣伝して、外貨稼ぎのためにも懸命に外に売っているわけでしょう? そのことを各国周知の事実だからこそ、報告書は次の証拠に言及せざるをえなかった訳です。
②こうして、①よりも遙かに大きな意味を与えられた「証拠」が以下ですね。
『黄海の北朝鮮海軍基地が運用する一部の小型潜水艦・艇と、支援母船が、天安が攻撃を受けた2~3日前に基地を離れ、攻撃の2~3日後に基地に戻ったことが確認された』(中日新聞夕刊掲載の報告書より、以下同じ)
こうして、報告書の結論部分もずいぶん自信なげです。断定を避け、状況証拠的と言う他はありません。以下のようなものですから。
『こうしてすべての関連事実や秘密資料の分析から、天安は、北朝鮮製の魚雷による外部の水中爆発の結果、沈没したという結論に達した(この表現は上記①のように、北朝鮮がやったということではありませんね。文科系)。ほかの証拠も総合すれば、この魚雷が、北朝鮮の小型潜水艦・艇から発射されたという以外には説明がつかない』 】
さて、報告書以降に新たな事実など何も出てきていない。当然だろう。「国際調査団」が、3月26日沈没以来5月20日までかけて、あの小さな海域からこれだけの事実しか発見できなかったのだ。
ところで、これだけの確認事実でもって日米は今「北朝鮮国家が天安を沈没させた」として動いていると言えるのではないか。そんな日米国民は、制裁を望まない人々も意外に多い一般韓国国民の良識と、中国の慎重さをもう少し尊重すべきではないか。
なおまたこの際、アメリカは全く信じられないとも付言したい。次の事実を忘れてはならないからだ。「大量破壊兵器」で世界を騙してイラク戦争を強行開始して、その精算も全く済んでいない国際的無法国家であると。よってアメリカのフセインに対する行為は、いくら国際的重罪犯であるにしても「国家元首に対する無法で、無慈悲な暗殺」、そういう国際的重罪と大差ないのである。現に、アナン事務総長初め国連がアメリカに対して大変ねばり強く反対したからこそ、イラク戦争は有志連合として行うことしかできなかった。そして、当時の有志連合政府はその後皆潰れている。嘘の理由のアメリカ開戦に協力した責任を問われてのことだ。イギリス、スペイン、オーストラリア、そして一時のイタリアも。本元のブッシュ政権ですらが惨めに崩壊して、民主党政権に替わったのもイラク戦争が主因だろう。このように、天安沈没事件によって日本に「抑止力」論を進めさせ、その結果として民主党政権が潰れるというようなことがあれば、これは、日米支配勢力が現在最も望むことではないか。僕は今後も、そう主張し続けたいと思う。
ちなみに、これらすべてのイラク戦争を巡る史実は、世界史の中では、「つい昨日の事」である。
なおさらに付け加えるが「北朝鮮はやっていない」と僕は断定しているわけではない。今のところまだ分からないし、なのに「これで調査は終わったらしい?」と不思議に思っていて、そう語っているだけだ。分からない以上、イラク戦争のようなことを起こしてはならないし、例えば「『天安事件』は、安保、普天間の大切さを教える」などを語るのもおかしいと、言いたいのである。
日本国民は新聞の見出しと同様に、もっと慎重に構えるべきだと思う。新聞は面白い物で、大見出しなど大事なところでは次の二つをちゃんと区別している場合も多い。「北朝鮮(製)の魚雷で沈没させられた」「北朝鮮国家または同軍によって沈没させられた」。新聞活字は残るからである。そして、後に「大本営発表」が批判されたように、責任、信用が問われるからである。その点テレビは、同じ新聞社が経営するようなものでも、随分勝手なことを語っている。何が論じられたかを国民がすぐ忘れてしまうからだろう。こういうテレビは、邪な意図を持つ、あるいは大勢に合わせるように流されやすい、世論誘導を行うのにもってこいなのだと思う。
「天安北朝鮮説の雰囲気」が一人歩きするのはとても怖いし、そうさせようとしている勢力が日米に存在し、マスコミなども含めてとても強大であるらしいことが、最も恐ろしいことに見える。以上述べた事実、史実などから見て、根っから意図的なものだとはっきりしていると思うし。
【 さて、現在の僕の見解です。未だに北朝鮮説を信じてはいません。というよりも、証拠不十分だと思います。一般の裁判と同様に、推定無罪とすればそう語る他はない。戦争にさえ発展しそうなこんな国際問題では、なおさら慎重にならざるをえません。韓国などの報告書に即しても、慎重であらざるをえないという論拠を述べてみます。
①示された魚雷が北朝鮮製だという証拠が全て真実だとしても、北朝鮮がやったということにはなりません。こんなものはいくらでも手に入れておくことが可能だからです。現に北は、輸出用カタログでこういうのをいっぱい宣伝して、外貨稼ぎのためにも懸命に外に売っているわけでしょう? そのことを各国周知の事実だからこそ、報告書は次の証拠に言及せざるをえなかった訳です。
②こうして、①よりも遙かに大きな意味を与えられた「証拠」が以下ですね。
『黄海の北朝鮮海軍基地が運用する一部の小型潜水艦・艇と、支援母船が、天安が攻撃を受けた2~3日前に基地を離れ、攻撃の2~3日後に基地に戻ったことが確認された』(中日新聞夕刊掲載の報告書より、以下同じ)
こうして、報告書の結論部分もずいぶん自信なげです。断定を避け、状況証拠的と言う他はありません。以下のようなものですから。
『こうしてすべての関連事実や秘密資料の分析から、天安は、北朝鮮製の魚雷による外部の水中爆発の結果、沈没したという結論に達した(この表現は上記①のように、北朝鮮がやったということではありませんね。文科系)。ほかの証拠も総合すれば、この魚雷が、北朝鮮の小型潜水艦・艇から発射されたという以外には説明がつかない』 】
さて、報告書以降に新たな事実など何も出てきていない。当然だろう。「国際調査団」が、3月26日沈没以来5月20日までかけて、あの小さな海域からこれだけの事実しか発見できなかったのだ。
ところで、これだけの確認事実でもって日米は今「北朝鮮国家が天安を沈没させた」として動いていると言えるのではないか。そんな日米国民は、制裁を望まない人々も意外に多い一般韓国国民の良識と、中国の慎重さをもう少し尊重すべきではないか。
なおまたこの際、アメリカは全く信じられないとも付言したい。次の事実を忘れてはならないからだ。「大量破壊兵器」で世界を騙してイラク戦争を強行開始して、その精算も全く済んでいない国際的無法国家であると。よってアメリカのフセインに対する行為は、いくら国際的重罪犯であるにしても「国家元首に対する無法で、無慈悲な暗殺」、そういう国際的重罪と大差ないのである。現に、アナン事務総長初め国連がアメリカに対して大変ねばり強く反対したからこそ、イラク戦争は有志連合として行うことしかできなかった。そして、当時の有志連合政府はその後皆潰れている。嘘の理由のアメリカ開戦に協力した責任を問われてのことだ。イギリス、スペイン、オーストラリア、そして一時のイタリアも。本元のブッシュ政権ですらが惨めに崩壊して、民主党政権に替わったのもイラク戦争が主因だろう。このように、天安沈没事件によって日本に「抑止力」論を進めさせ、その結果として民主党政権が潰れるというようなことがあれば、これは、日米支配勢力が現在最も望むことではないか。僕は今後も、そう主張し続けたいと思う。
ちなみに、これらすべてのイラク戦争を巡る史実は、世界史の中では、「つい昨日の事」である。
なおさらに付け加えるが「北朝鮮はやっていない」と僕は断定しているわけではない。今のところまだ分からないし、なのに「これで調査は終わったらしい?」と不思議に思っていて、そう語っているだけだ。分からない以上、イラク戦争のようなことを起こしてはならないし、例えば「『天安事件』は、安保、普天間の大切さを教える」などを語るのもおかしいと、言いたいのである。
日本国民は新聞の見出しと同様に、もっと慎重に構えるべきだと思う。新聞は面白い物で、大見出しなど大事なところでは次の二つをちゃんと区別している場合も多い。「北朝鮮(製)の魚雷で沈没させられた」「北朝鮮国家または同軍によって沈没させられた」。新聞活字は残るからである。そして、後に「大本営発表」が批判されたように、責任、信用が問われるからである。その点テレビは、同じ新聞社が経営するようなものでも、随分勝手なことを語っている。何が論じられたかを国民がすぐ忘れてしまうからだろう。こういうテレビは、邪な意図を持つ、あるいは大勢に合わせるように流されやすい、世論誘導を行うのにもってこいなのだと思う。
「天安北朝鮮説の雰囲気」が一人歩きするのはとても怖いし、そうさせようとしている勢力が日米に存在し、マスコミなども含めてとても強大であるらしいことが、最も恐ろしいことに見える。以上述べた事実、史実などから見て、根っから意図的なものだとはっきりしていると思うし。