本格ミステリを自称する4月刊行の講談社文庫.物故作家の短編集みたいなタイトルになんとなく手が出てしまった.
カバー裏には「師・島田荘司の御手洗潔と石岡和己の名コンビが登場する「動物園の密室」.あかずの扉研究会と霧舎学園のメンバーも集結...などと書いてある.ぼくにはなんのことか分からなかったが,分からなくても小説は楽しめた.
諸岡卓真というひとが解説で,伏線の名手とおだてている.7編の短編集だが,7編目にそれまでの6編の登場人物が勢揃いするという趣向.泡坂妻夫の亜愛一郎ものの最終回と同じ趣向...と思ったら,作者は泡坂ミステリが好きと,同じ解説に書いてあった.でもこの7編目はやっぱりおまけの出来.キリン舎と霧舎のこじつけは,苦しい.
どれもおたくっぽく,無機的な作品だなと思って読み進んでいったら,「月の輝く夜に」でとつぜんトーンが甘くかわった.
大路浩実のカットがよい.
カバー裏には「師・島田荘司の御手洗潔と石岡和己の名コンビが登場する「動物園の密室」.あかずの扉研究会と霧舎学園のメンバーも集結...などと書いてある.ぼくにはなんのことか分からなかったが,分からなくても小説は楽しめた.
諸岡卓真というひとが解説で,伏線の名手とおだてている.7編の短編集だが,7編目にそれまでの6編の登場人物が勢揃いするという趣向.泡坂妻夫の亜愛一郎ものの最終回と同じ趣向...と思ったら,作者は泡坂ミステリが好きと,同じ解説に書いてあった.でもこの7編目はやっぱりおまけの出来.キリン舎と霧舎のこじつけは,苦しい.
どれもおたくっぽく,無機的な作品だなと思って読み進んでいったら,「月の輝く夜に」でとつぜんトーンが甘くかわった.
大路浩実のカットがよい.