Sixteen Tones

音律と音階・ヴァイブ・ジャズ・ガラス絵・ミステリ.....

落語とジャズ

2007-05-18 11:52:37 | ジャズ
落語とジャズは似ていると思っていたら,この
和田誠「落語横車」講談社文庫 (1984)
にそう書いてあった.20年前に読んだ内容が,いつの間にか自分が思いついたことのように変化したらしい.

逆のことを経験したこともある.友達に愚見を述べて,しばらくしたら,そいつがいかにも自分の意見のように,同じ内容をぼくに向かって喋るのだった.

「似ている」のは,骨格が決まっていて,脚色は自由というところだ.和田さんは落語はひとり,ジャズはグループでやるところが違うと言っている.もうひとつ加えるなら,ジャムセッションの存在からも分かるように,ジャズのほうが簡単なこと.落語をよどみなく話すにはそうとう練習が必要だろう.もっともジャズも人に聴いてもらうレベルになるのは大変だけれど.

さて,この本の目玉は和田誠作の創作落語らしい.小朝・小三治・扇橋などが実際に演じ,レコード(古いね!)になったものもあるとのこと.その楽屋話も載っている.創作そのものはどれも滑り出しは好調だが,ぼくの評価では総合点はいまいち.前座 ? のエッセイのほうが良い.

そのエッセイのひとつに「見ると,ジャクソン」のオリジナル ? が載っていたので抜粋する.ぼくはラズウェル 細木のマンガで見たのだと思いこんでいたが,こっちだったのだろうか.

「ジョン,留守(ルイス)かい.」
「こっちへ,コニーケイ(来ないかい)? 」
「なんだ,見るとジャクソンかと思ったら,やっぱし(パーシー)ヒースじゃないか」

もう一例.
レイ・ブラウンのクルマがえんこした.
「押すか (オスカー)? ピーターソン」

どっちもちっとも面白くないですね. 
コメント (2)
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