Sixteen Tones

音律と音階・ヴァイブ・ジャズ・ガラス絵・ミステリ.....

時を巡る肖像

2007-10-05 06:39:42 | 読書
柄刀一著になるミステリ.2006/11 実業之日本社刊.
副題に「絵画修復士御蔵瞬介の推理」とあるように,めずらしい職業の探偵役が,ピカソ,安井,フェルメール,モネ,デューラーの絵画にまつわる謎を解く.

カバーに描かれている鏡のところがくり貫かれていて,カバーを取るとギラギラの表紙があらわれるという装丁(大塚充朗) らしい.しかし図書館で借りたので,カバーはしっかり粘着テープで貼り付いていた.

絵を制作した画家の人生と事件の関係者の人生がだぶるという趣向が奥行きを与えている...と文学的に聞こえるが,トリックは意外と機械的で陳腐なものもある.作者は携帯をつかうのがお好きらしい.
ぼく的ベストは「モネの赤い睡蓮」.他の作品は月刊 J-novel 初出だが,最後の「時を巡る肖像」だけがこの本のための書き下ろし,このおまけも短くて密度が濃い.
コメント
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