宮崎駿「本へのとびら ―岩波少年文庫を語る―」岩波新書 (2011/10)
Amazon の内容紹介******
「生まれてきてよかったんだ,と子どもにエールを送るのが児童文学」。
自らの読書体験,挿絵の素晴らしさ,アニメと本との関わり,そして震災後の世界について──。
アニメーション映画界のトップランナーとしてつねに発言を注目される著者が,お薦め岩波少年文庫50冊の紹介とともに,本への,子どもへの熱い思いを語る一冊。(カラー版)*******
ちょっと,岩波のカタログを買わされたような気分.
奥付をみたら著者と同年齢だった.共通する経験が多い.
小学生時代はもっぱら講談社の「世界名作全集」であった.庶民は世界名作全集,インテリは岩波少年文庫をこどもに買い与えたのかも.
世界名作全集は「ああ無情」「巌窟王」といったラインアップ.「くまのプーさん」「星の王子さま」が紹介されたのは岩波少年文庫があったから,だろう.岩波では挿画も芸術的.
高校で国語の教師が,「講談社文化 vs 岩波文化」を教えてくれた.
宮崎さんは今現在を,「必死になって生活レベルを維持しようとしている最中」であるとし,「それをどんなにやっても駄目な時がくる,もう始まってしまった」と断じている.
でも,そのいっぽうで「子どもにむかって絶望を説くな」と言っている.巻頭の 50 冊もそういう方針で選んであるよう.
中では「ニーベルンゲンの宝」が異色の選択.抜粋すると
「...すべてが亡びゆく,それこそが人間の運命.どう受けとめていいのか判らないまま,子供のぼくは強くこの物語にひかれました...」
子供だったぼくも,辟易しながらもどんどん読み進んだ覚えがある.
Amazon の内容紹介******
「生まれてきてよかったんだ,と子どもにエールを送るのが児童文学」。
自らの読書体験,挿絵の素晴らしさ,アニメと本との関わり,そして震災後の世界について──。
アニメーション映画界のトップランナーとしてつねに発言を注目される著者が,お薦め岩波少年文庫50冊の紹介とともに,本への,子どもへの熱い思いを語る一冊。(カラー版)*******
ちょっと,岩波のカタログを買わされたような気分.
奥付をみたら著者と同年齢だった.共通する経験が多い.
小学生時代はもっぱら講談社の「世界名作全集」であった.庶民は世界名作全集,インテリは岩波少年文庫をこどもに買い与えたのかも.
世界名作全集は「ああ無情」「巌窟王」といったラインアップ.「くまのプーさん」「星の王子さま」が紹介されたのは岩波少年文庫があったから,だろう.岩波では挿画も芸術的.
高校で国語の教師が,「講談社文化 vs 岩波文化」を教えてくれた.
宮崎さんは今現在を,「必死になって生活レベルを維持しようとしている最中」であるとし,「それをどんなにやっても駄目な時がくる,もう始まってしまった」と断じている.
でも,そのいっぽうで「子どもにむかって絶望を説くな」と言っている.巻頭の 50 冊もそういう方針で選んであるよう.
中では「ニーベルンゲンの宝」が異色の選択.抜粋すると
「...すべてが亡びゆく,それこそが人間の運命.どう受けとめていいのか判らないまま,子供のぼくは強くこの物語にひかれました...」
子供だったぼくも,辟易しながらもどんどん読み進んだ覚えがある.