Sixteen Tones

音律と音階・ヴァイブ・ジャズ・ガラス絵・ミステリ.....

戦後日本住宅伝説

2014-10-16 08:18:31 | エトセト等
広島市現代美術館の特別展.

キャッチコピーに曰く
*****住宅は社会の変化をどのように反映し、何を提言してきたのでしょうか?
本展は戦後50年代から70年代までの日本の高度成長期に手がけられ、今や伝説ともなった16の住宅作品を、16人の建築家のコンセプトとともに探ります。*****

平日の午前中でがらがら.青年ひとりと,外人カップルで,みな専門家らしくメモや写真を撮っていた.
それぞれの展示に写真・図面・模型・動画等がある.ひらひらする のれんに写真が投影されるのが面白い.間取り図が実寸で床に投影される場面もある.問題の住宅だけでなく周囲の町並みも模型に取り入れている場合がある.

60 年代から突飛なのが増えるという印象だが,今ではふつうに見える 1950 年代の建築も当時は先鋭的だったのだろう.

1953 の丹下謙三の「住居」は畳敷きだが,畳に椅子・机の生活も悪くはないかな と思った.

1974 黒川紀章の「中銀カプセルタワービル」は立て替えが問題になったそうだが,このコンセプトで経済的に作ったのが,現在そこら中に見かけるビジネスホテルだ. 

1976 伊東豊雄の「中野本町の家」は住宅と住人との関係が余りにも密接で,他の人に住んでもらいたくないという理由で取り壊された.そこに至る経緯が http://www.tozai-as.or.jp/mytech/06/06_ito13.html に建築家の言葉で書かれている.

毛綱毅曠の「反住器」1972 は8m角の立方体(建築本体)のなかに4m角の立方体(部屋),その中に1.7m角の立方体(家具).三者は同形にデザインされている.お母さんが住んでいる写真があった.住みにくいが息子が建てたんだからしょうがないというのがホンネかも.

1976 の「住吉の長屋」は家が路地 (中庭) で二分されている.トイレに行くには雨の日は傘が必要.安藤忠雄はヒトの金で遊ぶ建築家の典型.

1966 東隆光の「塔の家」は,住んだら面白そうとは思ったが,歳をとったら無理だろう.建築家の「自邸」というのはまぁ良さそうだが,それ以外の 1/3 から半分くらいは住みたくない家.
コメント
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