ジャン=クロード グランベール, 河野 万里子 訳,ポプラ社(2020/10).
「むかしむかし,大きな森に,貧しい木こりの夫婦が住んでいた」ではじまるが,「ペローの童話じゃないから大丈夫」と続く.第2次対戦中,絶滅収容所へ移送されていく列車からユダヤ人の父親が女の赤ちゃんを投げ落とし,それを木こりのおかみさんが拾う.赤ちゃんの双子の兄 (弟?) と母はガス室に消えるが父は生き延びて,後のストーリーに登場する.
固有名詞がないので,やっぱり寓話的.でも最後に「覚え書き 本当の歴史を知るために」,ここに「1942年11月11日.フランスのドランシーを出発した列車第45団にて,男女子ども合わせて778名が移送.....そのなかにおナフタリ・グランベールという老人がいた.著者の祖父だ」とある.本の中で父親が赤ちゃんを投げ落とすときに窓際に居合わせた老人に重なる.
ちょっと赤軍 = 善玉みたいな書き方が気になった.まぁ赤軍も,夫をなくした木こりのおかみさんを助ける「顔のつぶれた心あたたかな男」を銃殺するんだけど.
重い内容だが軽く読めてしまった.
図書館本.
「むかしむかし,大きな森に,貧しい木こりの夫婦が住んでいた」ではじまるが,「ペローの童話じゃないから大丈夫」と続く.第2次対戦中,絶滅収容所へ移送されていく列車からユダヤ人の父親が女の赤ちゃんを投げ落とし,それを木こりのおかみさんが拾う.赤ちゃんの双子の兄 (弟?) と母はガス室に消えるが父は生き延びて,後のストーリーに登場する.
固有名詞がないので,やっぱり寓話的.でも最後に「覚え書き 本当の歴史を知るために」,ここに「1942年11月11日.フランスのドランシーを出発した列車第45団にて,男女子ども合わせて778名が移送.....そのなかにおナフタリ・グランベールという老人がいた.著者の祖父だ」とある.本の中で父親が赤ちゃんを投げ落とすときに窓際に居合わせた老人に重なる.
ちょっと赤軍 = 善玉みたいな書き方が気になった.まぁ赤軍も,夫をなくした木こりのおかみさんを助ける「顔のつぶれた心あたたかな男」を銃殺するんだけど.
重い内容だが軽く読めてしまった.
図書館本.