Sixteen Tones

音律と音階・ヴァイブ・ジャズ・ガラス絵・ミステリ.....

暗色コメディ

2022-03-13 09:17:32 | 読書
65 才で亡くなった連城三紀彦 1948-2013 の作品が次々と文庫化されている.

処女長編「暗色コメディ」は 1979 年 幻影城から出版された.書棚からこれを探し出して再読.イラスト 山本博通.ストーリーはまったく覚えていなかった.同じ本を何度も読めて,健忘症は経済的 !!

幻影城は (ミステリではなく) 探偵小説の雑誌およびその出版社で,「暗色コメディ」が刊行されたとたんにつぶれた.My 蔵書の「暗色...」の他.泡坂妻夫「亜愛一郎の狼狽」狩久「不必要な犯罪」などはこのときゾッキ本として買ったものである.ちなみに「不必要な...」はアンカット本であった.

「暗色...」には,夫と逢引をする自分自身を目撃した主婦、トラックに轢かれたはずがトラックそのものが消失した画家、妻に幽霊と思われている葬儀屋、妻が別人にすり替わっていることに気付いた外科医,と,不可思議な体験から精神を疑われる人たちが次々に登場.しかし最後は合理的に解決される.8割がた読んだところで (残りのページ数から) 犯人の見当はついてしまう.でも,おもしろく満腹した.

トップ画像のように少なくとも「暗色...」は4回は違う出版社から再刊されている.双葉社の HP によれば,著者はどこかの時点で文庫化に際して一部のトリックを書き直したと言うことだ.文庫を図書館で借りて比較してみようか.

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