【政界地獄耳】:さや当て続く小池vs菅 混乱に拍車/07.17
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【政界地獄耳】:さや当て続く小池vs菅 混乱に拍車/07.17
★相変わらず官房長官・菅義偉と都知事・小池百合子のコロナ禍に対しての状況判断のさや当てが続いている。双方とも科学的根拠があるのか、政治的発言なのか、ふわふわとした舌戦を繰り返し、国民の混乱に拍車をかけている。公明党代表・山口那津男も2人のやりとりに「国も地方も結束して取り組むことがなければ到底乗り越えることはできない。その責任を担う政府や自治体の方々は発言に注意をしていただきたい。『国のせいだ』『都の問題だ』と言い合っている状況ではない」とたしなめたものの、Go To キャンペーンは「感染が心配だから(事業を)やめるというのは過度の対応だ」と言いだすなど、こちらも仲裁にはなっていない。
★15日、小池は感染状況を4段階のうち最も深刻な「感染が拡大していると思われる」に引き上げ、「感染拡大警報」と記したパネルを掲げた。しかし同日の会見で菅は「市中感染が大幅に広がっている状況にはない」とかみ合わない。ところが16日、東京都は過去最大の286人をカウント。無駄なやりとりが露呈された。
★感染者数が落ち着いたり増えたりの繰り返しに国民はこれからも翻弄(ほんろう)され続けるのだろうか。1日の感染者300人に慣れれば500人、1000人も当たり前になるのだろうか。重症者や死者が少ないからという説明もあるし、無症状者が増えている、市中感染が起きている、抗体が消えてしまい再発者が出始めているとの報道もある。つまりマスクをして熱を測るだけでは感染予防になるとは限らないのではないか。政府が好むアクセルとブレーキを踏む政策など実際はないのではないか。平常の生活に戻らせるために政治は焦るが、性急な「普通の生活」と「新しい生活」の融合は国民のためにならない。(K)※敬称略
◆政界地獄耳
政治の世界では日々どんなことが起きているのでしょう。表面だけではわからない政界の裏の裏まで情報を集めて、問題点に切り込む文字通り「地獄耳」のコラム。けして一般紙では読むことができません。きょうも話題騒然です。(文中は敬称略)
元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【コラム・政界地獄耳】 2020年07月17日 10:01:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。