路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

 路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

【白井聡の時事放談】:【1】安倍政権の7年余りとは、日本史上の汚点である 私たちの再出発は、公正と正義の理念の復活なくしてあり得ない

2020-09-01 23:50:30 | 【社説・解説・論説・コラム・連載・世論調査】:

【白井聡の時事放談】:【1】安倍政権の7年余りとは、日本史上の汚点である 私たちの再出発は、公正と正義の理念の復活なくしてあり得ない

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【白井聡の時事放談】:【1】安倍政権の7年余りとは、日本史上の汚点である 私たちの再出発は、公正と正義の理念の復活なくしてあり得ない

 安倍政権の7年余りとは、何であったか。それは日本史上の汚点である。この長期政権が執り行なってきた経済政策・社会政策・外交政策等についての総括的分析は、それぞれの専門家にひとまず譲りたい。本稿で私は、第二次安倍政権が2012年12月に発足し現在に至るまで続いたその間にずっと感じ続けてきた、自分の足許が崩れ落ちるような感覚、深い喪失感とその理由について書きたいと思う。こんな政権が成立してしまったこと、そしてよりによってそれが日本の憲政史上最長の政権になってしまったこと、この事実が喚起する恥辱と悲しみの感覚である。


 地下街のマルチビジョンで、安倍首相の記者会見に見入る人たち=2020年8月28日、札幌市中央区

 この政権が継続することができたのは、選挙で勝ち続けたためである。直近の世論調査が示す支持率は30%を越えており、この数字は極端に低いものではない。これを大幅に下回る支持率をマークした政権は片手では数え切れないほどあった。要するに、多くの日本人が安倍政権を支持してきたのである。

 この事実は、私にとって耐え難い苦痛であった。なぜなら、この支持者たちは私と同じ日本人、同胞なのだ。こうした感覚は、ほかの政権の執政時にはついぞ感じたことのなかったものだ。時々の政権に対して不満を感じ、「私は不支持だ」と感じていた時も、その支持者たちに対して嫌悪感を持つことはなかった。この7年間に味わった感覚は全く異なっている。

 数知れない隣人たちが安倍政権を支持しているという事実、私からすれば、単に政治的に支持できないのではなく、己の知性と倫理の基準からして絶対に許容できないものを多くの隣人が支持しているという事実は、低温火傷のようにジリジリと高まる不快感を与え続けた。隣人(少なくともその30%)に対して敬意を持って暮らすことができないということがいかに不幸であるか、このことをこの7年余りで私は嫌というほど思い知らされた。

◆「公正」「正義」の破壊

 安倍政権がなぜ許容できないのか、許容してはならない権力なのか。あれこれの政策が問題なのではない。政策が時に奏功しないことは致し方のないことである。

 無論、あちこちで指摘されてきたように、どの領域においても安倍政権は長期安定政権にもかかわらずロクな成果を出せず、ほとんどの政策が失敗に終わった。だが、真の問題は、失政を続けているにもかかわらず、それが成功しているかのような外観を無理矢理つくり出したこと、すなわち嘘の上に嘘を重ねることがこの政権の本業となり、その結果、「公正」や「正義」といった社会の健全性を保つために不可欠な理念をズタズタにしたことにほかならない。したがって、この政権の存在そのものが人間性に対する侮辱であった。

 その象徴と目すべき事件が、伊藤詩織氏に対する山口敬之のレイプとそのもみ消しである。失政を重ね、それを糊塗しなければならないからこそ、山口のごとき提灯持ちの三下が安倍晋三にとっては大変貴重な人材となった。この事件は、犯行そのもの、逮捕の撤回、明るみに出た際の安倍支持者による被害者への誹謗中傷、もみ消し当事者の中村格警視庁刑事部長(=当時)のその後の出世(現在、警察庁次長、すなわち次期警察庁長官の最有力候補である)という経緯のすべてが腐りきっている。このような事件を起こした政権を合法的に継続させているという一事だけでも、現在の日本国民の悲惨な道徳的水準を十分に物語っている。

 こうして腐敗は底なしになった。森友学園事件、加計学園事件、桜を見る会の問題などはその典型であるが、安倍政権は己の腐りきった本質をさらけ出した。不正をはたらき、それを隠すために嘘をつき、その嘘を誤魔化すためにさらなる嘘をつくという悪循環。それはついに、一人の真面目な公務員(財務省近畿財務局の赤木俊夫氏)を死に追い込んだ。高い倫理観を持つ者が罰せられ、阿諛追従して嘘に加担する者が立身出世を果たす。もはやこの国は法治国家ではない。


 ケント・ギルバード氏、百田尚樹氏などに囲まれて「桜を見る会」で記念撮影する安倍晋三首相、昭恵夫人=2019年4月13日、東京都新宿区

 そして、公正と正義に目もくれない安倍政権がその代わりとする原理は「私物化」である。私物化されたのはあれこれの国有財産や公金のみではない。若い女性の身体や真面目な官吏の命までもが私物化された。だから結局、目論まれたのは国土や国民全体の私物化なのだ。

 例えば、新元号の発表と改元の時の政権の振る舞いを思い出してみれば、それは明白だ。先の天皇(現上皇)の譲位の意思に対しては執拗な抵抗を試みたくせに、新元号の発表となれば、安倍は前面にしゃしゃり出て、「令和」に込めた自分の「思い」を滔々と語った。国民主権の原則に立つ現行憲法下における元号は、「天皇と国民の時間」を意味するはずである。したがって、その発表に際しては、国民の一時的な代表にすぎない為政者の振る舞いは抑制的であるべきだという発想は、そこには一切見て取れなかった。むしろ反対に、安倍晋三こそが「令和」の産みの親であるというアピールが盛んにされたのである。それは国家の象徴的次元における「私物化」にほかならなかった。

 より実体的な領域を挙げるならば、大学入試改革の問題を見てみればよい。十分に機能してきた制度(センター試験)をわざわざ潰して民間業者を導入する主たる動機は、安倍の忠実な従僕たちの利権漁りである。安倍自身の知性に対する憎悪がそれを後押しした。もちろん、次世代の学力などは完全にどうでもよい。ある世代が丸ごと私物化されようとしたのであり、それは言い換えれば、この国の未来を犠牲にして利権に引き換えようとしたということにほかならない。

 かくして、モラルは崩壊し、政治の場、国家機構そのものが、政官財学で跋扈する背広を着た強盗どもによる公金のぶん取り合戦の空間と化してきた。新型コロナ対応のための補助金支給業務において、この腐敗は鮮やかに現れた。私物化の原則は権力の頂点から発し、恥を知る者を除く万人を私物化競争へと誘い出して行ったのである。

 ◆日本を取り戻す

 一体何から私たちは始めなければならないか。相も変わらず、テレビのワイドショーは、「スシロー」こと田崎史郎といった面々を毎日起用して、次期総理は誰だ、小泉進次郎がどうのこうの、といった愚にもつかない政局談義を垂れ流している。おそらくテレビ局は、自分たち自身と視聴者がどこまでの愚物になり果てることができるのか、人間の限界に挑戦しているのであろう。

 日本の再生のためには、こうしたジャンクな光景が一掃されなければならない。そしてそれに代わって、安倍政権下で失われたもの、すなわち公正と正義をめぐる議論が提起され、それが実行に移されなければならない。

 安倍晋三の健康問題をめぐってはその扱い方をめぐってさまざまなことが言われているが、体調不良とこれまでの政権運営における責任の問題は、完全に無関係である。健康問題のために、この7年間余りに犯してきた罪に対する追及がうやむやになることは、絶対に避けられなければならない。仮に、健康問題が深刻化してその最も極端な事態、すなわち当人の死亡という事態が起こったとしても、すでに行なった悪行が消えるわけでは全くないのだ。


 参院選で広島選挙区に自民党から立候補した河井案里氏(左)と街頭演説する安倍晋三首相=2019年7月14日、広島市

 私たちの再出発は、公正と正義の理念の復活なくしてあり得ず、その復活のためには、総理自身の違法・脱法行為の究明が絶対的に必須である。少なくとも、山口敬之レイプ事件、森友学園事件、加計学園事件、桜を観る会、河井夫妻の事件の計5件の事件については、徹底的な究明がなされなければならない。そして当然、究明に引き続いて、安倍のみならず関与した他の者の訴追と処罰もなされなければならない。

 この過程を検察に任せきりにするのではなく、国会内に真相解明の特別委員会のような機関が設置されることが望ましいと私は思う。赤木俊夫氏の妻、雅子氏は、総理辞意表明を受けて、「次に総理大臣になる方は、夫がなぜ自死に追い込まれたのかについて、有識者によって構成される第三者委員会を立ち上げ、公正中立な調査を実施していただきたいと思います」とコメントしているが、私は心から同意する。この異常な7年余りの間に法治国家の原則が崩れ落ちたことに対する深い危機感を持つ議員は、与党内にもいるはずである。

 それにしても、安倍政権におけるこうしたスキャンダルを列挙すると、それぞれの件の矮小性にあらためて驚かされる。かつて戦後日本政治を揺るがしたスキャンダル、すなわちロッキード事件やリクルート事件は、それぞれ時代を画するものであった。ロッキード事件については、国際的な謀略の存在がささやかれ続けているし、戦後保守政界の裏舞台で重大な役割を果たした児玉誉士夫など、超大物が関係していた。あるいは、リクルート事件は、製造業から情報産業へという資本主義経済における中心産業の転換を背景として発生したものであり、その意味で時代を象徴するものだった。

 これに対して、安倍晋三がらみの事件の実質は、山口敬之レイプ事件=性犯罪とそのもみ消し、森友学園事件=昭恵夫人の暴走・国有地の叩き売り、加計学園事件=単なる身びいき・公金の横流し、桜を見る会=有権者の買収、河井夫妻の事件=私憤と子分への肩入れの行き過ぎ、であるにすぎない。どの事件にも、その背後で進行する社会構造の大変化などを感じさせるものは何もなく、ただひたすら凡庸でケチ臭い。それは、安倍晋三という人間のパーソナリティの身の丈にまさに合致しているとも言えるのだが。

 しかし、このことは、これらの事件の社会的有害性の小ささを意味するものではない。まさにこうしたスケールの小さい悪事の積み重ね、その隠蔽、嘘に次ぐ嘘といった事柄が、公正と正義を破壊し、官僚組織はもちろんのこと、社会全体を蝕んできたのである。その総仕上げが、黒川弘務を検事総長に就任させようという策動であったが、これが国民の意思の爆発的な噴出(ツイッター・デモ)によって阻止されたことの意義は巨大であると言えよう。公正と正義が完全に葬り去られ凡庸な悪による独裁が完成する事態が、民衆の力によって差し止められたのである。

 安倍の辞任は、病気を原因とすると称してはいるが、支持率の低下と民衆からの批判によるストレスがそこには介在しており、その意味で民衆の力によって追い込まれたという側面を確実に持つ。そして、いま始まったお馴染みの面々(麻生だの菅だの)による跡目争いは、そうした力の作用に対する否定にほかならない。「一般大衆の意図など無意味だ。実際に事柄を差配するのはわれわれだけだ」と。安倍を補佐する共犯者であった彼らが、失われた公正と正義を回復する意図など持っているはずがない。彼らは、安倍が手放した腐った力を拾い上げ、それを振り回そうとしているにすぎない。

 繰り返して強調するが、後継者が誰になろうが(仮に政権交代が起こったとしても)、安倍時代の不正の追及が正面から行なわれない限り、本質は何も変わらない。第二・第三の安倍がまたぞろ現れて、日本社会の腐敗を一層促進するだけのことになる。

 だが、安倍晋三によって私物化された日本を取り戻すという民衆のプロジェクトは、いま確かにひとつの成果をあげたのである。私たちは、選挙はもちろんのこと、デモ、SNS等、あらゆる手段を通じて声を発し、公正と正義の実現に向けてさらなる努力を重ねる必要がある。安倍政権とは、腐食してしまった戦後日本の産物であり、その腐食を促進加速させる動力ともなった。腐食から破滅に向かうのか、それとも急カーブを描いて上昇気流を摑むことができるのか。私たちはいまその瀬戸際に立っているのである。(文中敬称略)


辞任表明した記者会見が終わり、降壇する安倍晋三首相=2020年8月28日、首相官邸

 ※白井聡さんの「安倍政権を総括する」その2は9月1日に公開の予定です。

 元稿:朝日新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【論座】  2020年08月30日  05:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【社説】:広がる人種差別抗議 共生社会へ意思を示そう

2020-09-01 06:01:20 | 【人権・生存権・同性婚・人種差別・アイヌ民族・被差別部落・ハンセン病患者】

【社説】:広がる人種差別抗議 共生社会へ意思を示そう

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説】:広がる人種差別抗議 共生社会へ意思を示そう 

 出自で人に優劣を付けることは許されない。そんな当然なことが揺らいでいる。

 米中西部ウィスコンシン州で警官が黒人男性に背後から7回発砲した事件への抗議が広がっている。男性は下半身まひに陥った。米国では5月に警官による黒人男性暴行死事件が起きたばかりだ。
 黒人差別への怒りで米プロスポーツの試合ボイコットが相次ぎ、テニスの大坂なおみ選手が一時、大会を棄権する意思を示すなど反発が高まっている。日本にも波及し、抗議の声が上がっている。
 日本にとっても決して対岸の火事ではない。日本でも中国や韓国の国籍や出自を有する人々や外国人労働者、アイヌの人々への差別的言動が後を絶たない。多様な人々と共生する社会の実現に向け、日本でも差別に抗議する声を、もっと上げていくべきだ。
 米国で抗議が広がった背景には、人種差別を容認するようなトランプ大統領の言動や対応がある。発砲事件から3日後、ツイッターで「略奪や無法化を見過ごさない。法と秩序を回復する!」と書き込み、派兵を表明した。これまで同様、デモを力で押さえ付ける姿勢を貫く構えだ。
 8月28日に首都ワシントンに数千人の人々が集まり、トランプ政権に抗議の声を上げた。米公民権運動の黒人指導者である故マーチン・ルーサー・キング牧師が多様な人々の共生を目指し「私には夢がある」と演説したワシントン大行進から57年の日だ。
 参加者らはキング牧師が演説したリンカーン記念堂を舞台に、差別根絶を改めて呼び掛けた。抗議は全米に広がり、デモや集会の参加者とトランプ大統領支持者が衝突、米大統領選の選挙運動の高まりも相まって、米国では分断が深まっている。
 ただ人種差別問題を米大統領選の争点や米国内の分断の問題だけに矮小化してはいけない。世界ではトランプ氏のように自国中心主義を掲げ、出自で人々を排外する言動や暴力が流布している。こうした動きは、人類が長年、多大な犠牲を払って築き上げてきた自由や平等、共生といった普遍的価値への危険な挑戦だ。
 そう位置付けて身近な差別に目を向け、差別を根絶するために声を上げて行動することが今、求められている。
 沖縄も差別の標的にされてきた。名護市辺野古の新基地建設に反対する人々へのヘイトは後を絶たない。7月の東京都知事選では候補者の1人が中国大使館前で中国の蔑称「支那」を連呼し、玉城デニー知事を「支那の工作員」と発言した。本来、日本でも抗議運動が高まってもおかしくない状況だ。
 世界は今、新型コロナウイルスという目に見えない強大な敵と対峙(たいじ)している。感染予防や治療、経済の立て直しなどを含めて団結して対応すべき時だ。そんな大事な局面で差別による分断を持ち込む発言や行動は一層たちが悪い。

 元稿:琉球新報社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2020年09月01日  06:01:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【社説】:広がる人種差別抗議 共生社会へ意思を示そう

2020-09-01 06:01:20 | 【人権・生存権・同性婚・人種差別・アイヌ民族・被差別部落・ハンセン病患者】

【社説】:広がる人種差別抗議 共生社会へ意思を示そう

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説】:広がる人種差別抗議 共生社会へ意思を示そう 

 出自で人に優劣を付けることは許されない。そんな当然なことが揺らいでいる。

 米中西部ウィスコンシン州で警官が黒人男性に背後から7回発砲した事件への抗議が広がっている。男性は下半身まひに陥った。米国では5月に警官による黒人男性暴行死事件が起きたばかりだ。
 黒人差別への怒りで米プロスポーツの試合ボイコットが相次ぎ、テニスの大坂なおみ選手が一時、大会を棄権する意思を示すなど反発が高まっている。日本にも波及し、抗議の声が上がっている。
 日本にとっても決して対岸の火事ではない。日本でも中国や韓国の国籍や出自を有する人々や外国人労働者、アイヌの人々への差別的言動が後を絶たない。多様な人々と共生する社会の実現に向け、日本でも差別に抗議する声を、もっと上げていくべきだ。
 米国で抗議が広がった背景には、人種差別を容認するようなトランプ大統領の言動や対応がある。発砲事件から3日後、ツイッターで「略奪や無法化を見過ごさない。法と秩序を回復する!」と書き込み、派兵を表明した。これまで同様、デモを力で押さえ付ける姿勢を貫く構えだ。
 8月28日に首都ワシントンに数千人の人々が集まり、トランプ政権に抗議の声を上げた。米公民権運動の黒人指導者である故マーチン・ルーサー・キング牧師が多様な人々の共生を目指し「私には夢がある」と演説したワシントン大行進から57年の日だ。
 参加者らはキング牧師が演説したリンカーン記念堂を舞台に、差別根絶を改めて呼び掛けた。抗議は全米に広がり、デモや集会の参加者とトランプ大統領支持者が衝突、米大統領選の選挙運動の高まりも相まって、米国では分断が深まっている。
 ただ人種差別問題を米大統領選の争点や米国内の分断の問題だけに矮小化してはいけない。世界ではトランプ氏のように自国中心主義を掲げ、出自で人々を排外する言動や暴力が流布している。こうした動きは、人類が長年、多大な犠牲を払って築き上げてきた自由や平等、共生といった普遍的価値への危険な挑戦だ。
 そう位置付けて身近な差別に目を向け、差別を根絶するために声を上げて行動することが今、求められている。
 沖縄も差別の標的にされてきた。名護市辺野古の新基地建設に反対する人々へのヘイトは後を絶たない。7月の東京都知事選では候補者の1人が中国大使館前で中国の蔑称「支那」を連呼し、玉城デニー知事を「支那の工作員」と発言した。本来、日本でも抗議運動が高まってもおかしくない状況だ。
 世界は今、新型コロナウイルスという目に見えない強大な敵と対峙(たいじ)している。感染予防や治療、経済の立て直しなどを含めて団結して対応すべき時だ。そんな大事な局面で差別による分断を持ち込む発言や行動は一層たちが悪い。

 元稿:琉球新報社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2020年09月01日  06:01:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【2020年08月30日 今日は?】:松本潤、NAOTOら誕生日

2020-09-01 00:04:10 | 【社説・解説・論説・コラム・連載・世論調査】:

【2020年08月30日 今日は?】:松本潤、NAOTOら誕生日

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【2020年08月30日 今日は?】:松本潤、NAOTOら誕生日

  ◆8月30日=今日はどんな日

  米国のホワイトハウスとソ連のクレムリンを結ぶ直通回線「ホットライン」開通(1963)

 ◆出来事

  ▼連合国軍最高司令官マッカーサー元帥が厚木到着(1945)▼衆院選で民主党が308議席を獲得し圧勝。政権交代確定(2009)

 ◆誕生日

  ▼井上陽水(48年=シンガー・ソングライター)▼神野美伽(65年=歌手)▼吉沢悠(78年=俳優)▼岡村仁美(82年=TBSアナウンサー)▼松本潤(83年=嵐)▼NAOTO(83年=EXILE)▼歌広場淳(85年=ゴールデンボンバー)

  元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【話題・今日は?】  2020年08月30日  00:02:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする