路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

 路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

【主張】:「嫡出推定」の見直し ■子どもの利益を守る視点こそ

2021-03-05 04:15:30 | 【法務省・法制審議会・検察庁・地検・保護司・刑法・刑罰・死刑制度】

【主張】:「嫡出推定」の見直し ■子どもの利益を守る視点こそ

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【主張】:「嫡出推定」の見直し ■子どもの利益を守る視点こそ 

 法制審議会(法相の諮問機関)の部会が2月9日、親子法制に関する民法改正の中間試案をとりまとめました。子どもの父親を決める現行の「嫡出推定」制度が無戸籍者を生む要因になっていることについて、その解消を図るための検討内容が盛り込まれています。4月26日まで意見公募を行い、議論をさらに深め最終案を答申します。来年の国会にも改正案が出される見込みです。

 ◆無戸籍者の解決のために

 「嫡出推定」は子の父親を早期に確定し養育や相続など子の利益を確保する目的で設けたとされます。しかし、この民法規定が逆に子の利益を害する場合があります。

 現行規定では、離婚後300日以内に生まれた子は前夫の子と推定されます。婚姻が破たんしても離婚ができず、ようやく離婚が成立した直後に新しいパートナーとの子どもが生まれた場合も、前夫が父親と推定されてしまいます。

 父子関係を否定する「嫡出否認」の手続きも、いまは父親側からしかできません。このため、前夫の暴力から逃げている場合などには協力が得られず、接触を避ける意味からも出生届を出せず、その結果、子どもが無戸籍になる例が生まれています。

 法務省がつかんでいる今年1月時点の無戸籍者は901人です。うち7割超が「(前)夫の嫡出推定を避けるため」と回答しています。支援団体からは、実際には無戸籍者は最低1万人にのぼるとの見積もりが示されています。

 戸籍がないと住民票取得などが困難で、就学、就職、結婚などの際に壁にぶつかります。2006年には、無戸籍のため修学旅行で使うパスポートがとれなかった高校生の事例が社会問題になりました。すでに15年が経過しており、一刻も早い解決が必要です。

 今回の見直し案は、離婚後300日以内に生まれた子でも、その間に母が再婚した場合は例外的に再婚後の夫の子とみなすこととし、離婚後の再婚を女性に限って100日禁止する規定を撤廃するとしています。「嫡出否認」の訴えを、子どもや母親からも起こせるようにし、申立期間も「出生を知った時から1年以内」を、知った時・出生から「3年」または「5年」に延長する案が示されました。

 この見直しでも、無戸籍問題は消えないと指摘されます。「離婚後300日」規定自体は維持されるため、再婚しなければ前夫が父と推定されるからです。「300日」に科学的根拠もありません。部会では規定撤廃の声が出ましたが、「法律上の父が確保されず、子の利益に反する」という意見もあり、引き続き検討するとされました。

 婚姻が破たんして離婚したにもかかわらず、前夫を父と推定することが子どもの本当の利益にかなうでしょうか。法改正にあたっては、子どもの福祉と権利を守るという視点が貫かれるべきです。

 ◆ジェンダー視点で議論を

 部会では、「離婚・再婚の増加、懐胎を契機に婚姻する夫婦の増加などの社会の変化」を踏まえ、無戸籍者の解消以外の観点からも制度見直しが必要との意見が出ています。差別的な意味合いを持つ「嫡出」概念や、法律婚かどうかで家族関係に差を持ち込む現行制度のあり方などについても、ジェンダー平等や多様な生き方の観点から、議論を深めることが望まれます。

 元稿:しんぶん赤旗 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【主張】 2021年03月05日  04:15:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

 【きょうの潮流】:野村萬斎演出・主演の舞台「子午線の祀(まつ)り」。

2021-03-05 04:15:20 | 【災害・地震・津波・台風・竜巻・噴火・落雷・豪雪・大雪・暴風・土石流・気象状況】

【きょうの潮流】:野村萬斎演出・主演の舞台「子午線の祀(まつ)り」。

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【きょうの潮流】:野村萬斎演出・主演の舞台「子午線の祀(まつ)り」。

 戦後を代表した劇作家・木下順二の「平家物語」にもとづく大作です。今月下旬の東京公演まで全国5劇場をめぐっています▼平家一門は源義経に追われ、いよいよ壇ノ浦の合戦に。その前夜、総大将の平知盛(とももり)に、巫女(みこ)の影身が静かに語ります。「大自然の動きは非情でございます……非情なものに、新中納言さま、どうぞしかと眼(め)をお据えくださいませ」▼壇ノ浦の合戦は月の引力による潮の干満が勝敗に影響しました。木下順二は「自然の法則または歴史の必然、その非情の動きのなかで、いったい生きるというのはどういうことか」を考えたかったと語っています▼いま世界は非情な大自然の逆襲に大きく揺さぶられています。新型コロナによる死者は250万人を超えました。温暖化による異常気象も頻発しています。ウイルスの感染拡大だけでなく、温暖化の影響も身近なところに現れています▼風水害などに備える住宅保険の保険料が今年跳ね上がりました。わが家は1・8倍にも。大きな要因は近年の被害の深刻化です。関西を襲った台風の影響もあり、2018年に支払われた保険金は1兆5700億円。その前年までの5年間平均の9倍です▼疫病や災害に祈るしかなかった時代と比べ、はるかに科学が進んだ現代。問題は、人類の知恵と力を社会や政治に生かすかどうか。PCR検査を増やさず、石炭火力発電所を増やすような政治は「非情なもの」から目をそらしつづけています。

 元稿:しんぶん赤旗 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【きょうの潮流】 2021年03月05日  04:15:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【2021年03月05日 今日は?】:ベン・ジョンソンがドーピング違反再犯

2021-03-05 00:00:10 | 【社説・解説・論説・コラム・連載・世論調査】:

【2021年03月05日 今日は?】:ベン・ジョンソンがドーピング違反再犯

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【2021年03月05日 今日は?】:ベン・ジョンソンがドーピング違反再犯

 ◆3月5日=今日はどんな日

  東京に初の空襲警報発令(1942)

 ◆出来事

  ▼羽田発香港行き旅客機が富士山上空で空中分解、乗客乗員124人全員死亡(1966)▼カナダの陸上選手ベン・ジョンソンがドーピング違反再犯で競技会から永久追放(1993)

1992年8月7日 バルセロナ五輪ベン・ジョンソンのスタート1992年8月7日 バルセロナ五輪ベン・ジョンソンのスタート

 ◆誕生日

  ▼湯原昌幸(47年=歌手)▼原西孝幸(71年=FUJIWARA)▼熊川哲也(72年=バレエ)▼忍成修吾(81年=俳優)▼松山ケンイチ(85年=俳優)▼今田美奈(97年=HKT48)▼鈴木絢音(99年=乃木坂46)▼杉山愛佳(02年=SKE48)

松山ケンイチ(2020年1月11日撮影)松山ケンイチ(2020年1月11日撮影)

 

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【話題・今日は?】  2021年03月05日  00:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする