【政界地獄耳・05.22】:小泉政権「同窓会」断った上川陽子と受けた石破茂 自民政局はいまだOBに主導権
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【政界地獄耳・05.22】:小泉政権「同窓会」断った上川陽子と受けた石破茂 自民政局はいまだOBに主導権
★読売新聞グループ本社代表取締役主筆・渡辺恒雄(ナベツネ)が主宰し、ホテルオークラの料亭「山里」で定期的に行われていた会合を「山里会」と呼んだ。ここにはナベツネの目にかなったベテラン政治評論家や重鎮政治家が名を連ね、時の政治家を呼んで話を聞くという建前の「器かどうかの値踏み」のような色彩があり、呼ばれた政治家の誰もが声がかかった喜びとともに緊張したという。この会合が開かれなくなって久しいが、今それに代わるのが定期的に開催されている小泉政権メンバーによる「同窓会」。元自民党副総裁・山崎拓、元幹事長・武部勤らが常連メンバーで、そこに現役の政治家が入るのが通例。過去には幹事長時代の二階俊博、都知事・小池百合子などがゲストとして呼ばれた。
小泉元首相らとの会食後、店を後にする自民党の石破茂元幹事長(2024年5月14日撮影)
★14日に開かれたその会には元幹事長・石破茂が呼ばれた。石破は小泉政権で防衛庁長官を務め、同窓会メンバーでもある。党内で人気のないとされる石破だが、元首相・安倍晋三・麻生太郎・菅義偉らはライバルとして石破を脅威に思っただろうが、その世代より下の議員たちに石破アレルギーはない。幹事長・茂木敏充よりも選挙の応援弁士に石破に来てほしいという若手議員は多い。そもそも地元の後援会や地元有権者も石破さんが来るなら話を聞きたいという声は多い。総裁候補の中で政治改革についてものを言っているのは石破だけ。ポスト岸田の世論調査でも石破の声が多いのは無視できない(自民党ベテラン議員)と本音を漏らす。
★別の議員が言う。「実はこの同窓会のゲストスピーカーに当初声をかけたのは、外相・上川陽子だったが、上川はこんなOBにこねくり回されるのを嫌がったのか断った」。上川の政治センスというか政局観のなさを疑う。その分、石破の株が爆上がり。そんな話も聞こえてきた。尾ひれのついた話かもしれないが、総選挙、総裁選とあわただしくなってきた自民党政局はいまだOBに主導権がありそうだ。(K)※敬称略
◆政界地獄耳
政治の世界では日々どんなことが起きているのでしょう。表面だけではわからない政界の裏の裏まで情報を集めて、問題点に切り込む文字通り「地獄耳」のコラム。けして一般紙では読むことができません。きょうも話題騒然です。(文中は敬称略)
元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【コラム・政界地獄耳】 2024年05月22日 08:00:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。