路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

 路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

【室井佑月の「嗚呼、仰ってますが。」・05.03】:パパ活常習の宮沢博行元議員は紐パン好き「今日も穿いてますよ」…ひゃ~、やめてくれっ。

2024-05-03 07:43:50 | 【国会(衆議院・参議院・議運 ・両院予算委員会他・議員定数・「1票の格差」...

【室井佑月の「嗚呼、仰ってますが。」・05.03】:パパ活常習の宮沢博行元議員は紐パン好き「今日も穿いてますよ」…ひゃ~、やめてくれっ。

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【室井佑月の「嗚呼、仰ってますが。」・05.03】:パパ活常習の宮沢博行元議員は紐パン好き「今日も穿いてますよ」…ひゃ~、やめてくれっ。

 『そこまで聞きました? 今日も穿いてますよ』(宮沢博行・元衆議院議員・前防衛副大臣・自民党

 これは、女性問題で辞職した宮沢さんが週刊文春の記者にインタビューされ、

 「紐パンを穿いているとのことですが?」

 そう聞かれ、答えたもの。詳しくは、4月24日付の週刊文春電子版『《“切腹辞職”全真相》宮沢博行・裏金前副大臣はパパ活&デリヘル常習!』という記事を読んでくれ。

<picture>裏金問題だけでなくいろいろぶっちゃけた宮沢博行氏(C)日刊ゲンダイ</picture>

 裏金問題だけでなくいろいろぶっちゃけた宮沢博行氏(C)日刊ゲンダイ

 宮沢さんといえば、裏金を「派閥から記載しなくていいと指示があった」とぶっちゃけた人。

 今回は文春に、一ヶ月ほど同棲不倫していた彼女のことと、東京のマンションにデリヘルを呼んでいたことをスクープされた。

 そしていろいろ調べられ、パパ活界隈に詳しい女性から、宮沢氏が男性経験のない処女を探していたことや、テカテカの素材で面積も小さい紐パンを穿いていたことを暴露された。

 そして記者の質問に、冒頭の答え。思わず「エッ!?」と記者が驚くと、宮沢氏は『股間をまさぐり出し、破顔して饒舌になった』という。

 「理由があります。ステテコを直穿きしてるんですよ。フフッ、これ記録してよ、金玉がすご~く垂れちゃってぇ~。股ズレするんですよぉ~。何とかならないかなと金玉のパンツを探して探して。今、見せます?」

 ひゃ~、やめてくれっ。オヤジのステテコの中の、テカる三角形にびっしり収められているだらしないふぐりを想像しちゃったじゃないか! 文春もなに本人の意向に沿って記録してんだか?

 それにしても、これまでの宮沢氏の発言の中で、紐パンの宣伝がいちばん頭に残ったわ。

 次の仕事は、ネット通販で紐パン売ったらいいと思う。動画CMでは「安心してください、穿いてますよ」と、紐パンをチラ見せする。案外これで、制御できなかった性欲も満たされるやもしれん。

 室井佑月

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 ■室井佑月 作家

 1970年、青森県生まれ。銀座ホステス、モデル、レースクイーンなどを経て97年に作家デビュー。TBS系「ひるおび!」木曜レギュラーほか各局の情報番組に出演中。著書に「ママの神様」(講談社)、「ラブ ファイアー」(集英社文庫)など。

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 元稿:日刊ゲンダイ DIGITA 主要ニュース 政治・社会 【政治ニュース・連載・「室井佑月の「嗚呼、仰ってますが。」】  2024年05月03日  06:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【室井佑月の「嗚呼、仰ってますが。」・04.12】:林真理子日大理事長の入学式祝辞 意地悪な人たちも返す言葉がないんじゃない?

2024-05-03 07:43:20 | 【大学「国公立・私学・大学院・医学系・工学部系」、大学ファンド=優秀な研究成果】

【室井佑月の「嗚呼、仰ってますが。」・04.12】:林真理子日大理事長の入学式祝辞 意地悪な人たちも返す言葉がないんじゃない?

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【室井佑月の「嗚呼、仰ってますが。」・04.12】:林真理子日大理事長の入学式祝辞 意地悪な人たちも返す言葉がないんじゃない?

 『我が日本大学は昨年、大きな不祥事を起こしました。日本大学を信じ、期待してご入学された皆さんには心から感謝しています』(林真理子・作家・日本大学理事長)

 これは4月8日、日大入学式での新入生へ向けた林理事長の祝辞である。

 やっぱり作家さんだわ。入学生がいわれたい言葉、うるさいマスコミたちを黙らせる言葉がわかってる。

 不祥事についてもちゃんと言及し、その上、それを知った上で日大を選んだ子たちに対し、「心から感謝しています」だって。

 意地悪な人たちも、返す言葉がないんじゃない? だいたい、マスコミを騒がせた数々の不祥事のほとんどは、林さんがまだ理事長じゃなかったときのものだしさ(アメフト覚せい剤事件があったけど)。

<picture>世耕弘成前参院幹事長は自分の問題に触れた方がよいのでは?(C)日刊ゲンダイ</picture>

 世耕弘成前参院幹事長は自分の問題に触れた方がよいのでは?(C)日刊ゲンダイ

 ■近畿大学理事長の世耕氏は…

 これに対し、裏金事件で自民党から離党した、世耕弘成・前党参院幹事長・近畿大学理事長は、下手くそだ。

 6日、近畿大学の入学式に出席し、祝辞としてこんなことを述べたらしい。

 「変化の激しい社会で自分の立ち位置をしっかりと把握してもらい、立派な社会人として近畿大を巣立っていただきたい」

 こうじゃない、こうじゃないのよ~。

 まず、世間を騒がせている自分の問題に、軽く触れた方がえがった。政治資金収支報告書の不記載よ。

 あたしだったらどういうかな~?

「変化の激しい社会、自分の立ち位置は大事です。しかし、時に人は流され、判断を間違うこともある。ええ、私にもありました」

 から~の、

 「成人したばかりで近畿大に入学されたみなさんも、間違いを認め一から出直そうと考えている61歳の私も、今、人生のスタートラインに立っております。お互いに立派な社会人とし、再会できることを切に願います」

 で、「おめでとうございます」ってつけたらどう? しくじったくせに偉そうなとこが鼻について、ムカつくんじゃ。

 室井佑月

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 1970年、青森県生まれ。銀座ホステス、モデル、レースクイーンなどを経て97年に作家デビュー。TBS系「ひるおび!」木曜レギュラーほか各局の情報番組に出演中。著書に「ママの神様」(講談社)、「ラブ ファイアー」(集英社文庫)など。

 元稿:日刊ゲンダイ DIGITA 主要ニュース 政治・社会 【政治ニュース・連載・「室井佑月の「嗚呼、仰ってますが。」】  2024年04月12日  06:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【室井佑月の「嗚呼、仰ってますが。」・04.05】:二階俊博氏から「バカヤロウ」と言われた記者は田崎スシローを目指しとるんかい?

2024-05-03 07:43:10 | 【新聞社・報道・公共放送NHKの功罪・マスコミ・雑誌・世論調査】

【室井佑月の「嗚呼、仰ってますが。」・04.05】:二階俊博氏から「バカヤロウ」と言われた記者は田崎スシローを目指しとるんかい?

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【室井佑月の「嗚呼、仰ってますが。」・04.05】:二階俊博氏から「バカヤロウ」と言われた記者は田崎スシローを目指しとるんかい?

 『ただ残念だったのは、本質的な疑問点が解消されないまま、記者会見が終わってしまったことだ』(大八木友之 MBS 東京報道部 記者兼解説委員)

                    ◇  ◇  ◇

 これは3月30日のMBS NEWS、『二階俊博元幹事長から「バカヤロウ」と言われた地元記者 自民党重鎮議員の“不出馬”会見で「裏金問題の政治的責任か、それとも年齢の問題か」を質問したワケ』という、大八木記者が書いた記事(?)の中の一文だ。

<picture>二階元幹事長(C)日刊ゲンダイ</picture>
二階元幹事長(C)日刊ゲンダイ

 う~ん、あたしにはよくわからないのだが、本質的な疑問点が解消されなかったのであれば、二階さんへインタビューを申し込み、断られたら、朝がけ夜がけをして、記者として本質を聞いてくればいいじゃない?

 この記事は、東京へ異動して8か月の大八木さんが、政界の妖怪、二階さんに最後の暴言を吐かれた記録である。最後の暴言吐かれた栄誉に酔うような。プチ自慢の。

 最近の記者ってこういう感じなの? とあたしはびっくらした。が、瞬間的に、ネットニュースでこの記事が1位になっておった。

 大八木記者はこんなことも書いていた。

 『政治取材は、政治家の懐に入り、どう本音を引き出すかとかが難しく、距離感とタイミングをはかり質問を繰り出すのが一つの醍醐味なんだろうと思う。(中略)ほかの取材と少し異なる独特の世界でもある』

 いいえ、違います。二階氏は裏金派閥の長。ご自分も裏金にまみれていた。政治家を引退することで問題の幕引きを考えているのか、そうだと首相も含めて考えているのか、それが一般人の知りたいところ。罪の行き所と。おまえは田崎スシローを目指しとるんかい?

 そして、最後にこう綴る。

 『権力者や政治家から誉めそやされるよりは、怒られるほうがマシだ』

 いやいやいや、あなたが二階氏から「バカヤロウ」といわれたのは、権力者が嫌がる質問をしたからじゃないじゃんか。御託はいいから、朝がけ夜がけをし、靴の底を減らしてこい。頑張れよ~!

 室井佑月

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 元稿:日刊ゲンダイ DIGITA 主要ニュース 政治・社会 【政治ニュース・連載・「室井佑月の「嗚呼、仰ってますが。」】  2024年04月05日  06:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【室井佑月の「嗚呼、仰ってますが。」・03.29】:「首相自身が衆院選を無所属で戦わなければならない」だから?それでいいのではないの?

2024-05-03 07:43:00 | 【選挙・衆院選、参院選、補選・都道府県市町村長・地方議会・公職選挙法・買収事件】

【室井佑月の「嗚呼、仰ってますが。」・03.29】:「首相自身が衆院選を無所属で戦わなければならない」だから?それでいいのではないの?

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【室井佑月の「嗚呼、仰ってますが。」・03.29】:「首相自身が衆院選を無所属で戦わなければならない」だから?それでいいのではないの?

 『そんなレベルだったら、世論が「ふざけるな」と噴きまくる。だいたい、誰が総理に注意するんだ? 鏡を見て「コラッ!」というのか』(自民党・茂木派の中堅)

 3月22日の朝日新聞、『裏金処分 首相自身も焦点に』という記事に出てきた茂木派の言葉。

 自民党の派閥の裏金事件、岸田首相は4月の上旬に、関係議員を処分するっていったけど、首相の派閥も関与していたからね。さて、どうなる?

<picture>岸田首相の処分は…?(C)日刊ゲンダイ</picture>

      岸田首相の処分は…?(C)日刊ゲンダイ

 冒頭の『そんなレベルだったら』というのは、『戒告』『党則の順守勧告』。党から叱られるってだけの。

 つまり、茂木中堅がいうように、首相が『鏡を見て「コラッ!」というのか』という、まさにそのとおりになるわけ。

 記事はこうつづく。

『かといって「党の役職停止」では総裁の資格を失うし、「選挙における非公認」では、首相自身が衆院選を無所属で戦わなければならない。』

 だから? それでいいのではないの? 

 首相として解散をする。そして、処分を受け、無所属で戦う。それでいいやんけ。

 ■処分にならない処分なんて

 処分というからには、物事に対し罰を与えて、けじめをつけるということだ。処分にならない処分なんて、冒頭の茂木中堅発言のとおり『世論が「ふざけるな」と噴きまくる』。

 個人的にあたしは、裏金に関わった議員はバッジを一回外せと思うけど。

 だって、国会議員の大きな仕事は、予算の配分を決めること。信用して血税を納めているのに、その金に対する部分がゆるゆるで、脱税みたいなことしてたっていうなら、あたしたちに対する酷い裏切りじゃないの?

 そこを正してまた信用してもらいたいっていうなら、一旦、バッジを置いてから、そう訴えて選挙に挑めばいい。受かるやつも落ちるやつもいるだろう。が、それはあたしたちの知ったこっちゃない。信用を取り戻すため必死になるのは、裏切った方だろがい。

 ま、最低でも幹部連中は、そうするべきよね。

 室井佑月

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 ■室井佑月 作家

 1970年、青森県生まれ。銀座ホステス、モデル、レースクイーンなどを経て97年に作家デビュー。TBS系「ひるおび!」木曜レギュラーほか各局の情報番組に出演中。著書に「ママの神様」(講談社)、「ラブ ファイアー」(集英社文庫)など。

 元稿:日刊ゲンダイ DIGITA 主要ニュース 政治・社会 【政治ニュース・連載・「室井佑月の「嗚呼、仰ってますが。」】  2024年03月29日  06:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【政界地獄耳・04.25】:まだ危機感がわかっていない自民 後半国会は今まで以上に厳しいせめぎあいに

2024-05-03 07:40:00 | 【社説・解説・論説・コラム・連載】

【政界地獄耳・04.25】:まだ危機感がわかっていない自民 後半国会は今まで以上に厳しいせめぎあいに

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【政界地獄耳・04.25】:まだ危機感がわかっていない自民 後半国会は今まで以上に厳しいせめぎあいに 

 ★自民党は裏金事件の党内処分も大甘だったが、政治刷新本部を見ていると、これからの再発防止を本気で考える気もないようだ。23日午後、党から離党勧告処分を受けていた比例東海ブロック選出で静岡8区の前安倍派座長・塩谷立が離党届を提出した。勧告を受けた後、不服として再審査を請求したものの、党から「相当の理由が認められない」として却下され、25日までに離党届を提出しなければ除名される予定だった。同日には同じ比例東海ブロック選出で静岡3区の元安倍派で前防衛副大臣の宮沢博行が女性問題の発覚などで辞表を衆院議長に提出した。25日の本会議で許可される見通しだ。

           自民党は、すべての所属議員を対象に16日「政治刷新本部」の会合を開きました。

 ★そんな旧安倍派のドタバタの最中に政治刷新本部作業チームの全体会合が開かれた。派閥の裏金事件を受けた政治資金規正法改正の具体案をまとめたというものの、既に各党はそれぞれ改正案を出しているが、大筋は厳しく襟を正そうとしている。本来この改正は自民党の後を絶たない政治とカネの問題を是正するための議論だが、当の自民党の議論があまりにも後ろ向きで、やる気が感じられない。ことに政治資金パーティーの在り方、企業団体献金の禁止、政策活動費の公開、「調査研究広報滞在費」(旧・文書通信交通滞在費)の公開などの扱い、国会議員関係政治団体などの透明性確保、外部監査などの導入の是非などいずれも、検討という名で手を付ける気がない。

 ★ここまでひどいと今後の国会の委員会は荒れるのは必至。いやが応でも自・公対野党の構図がはっきりする。「改革案のお粗末さは野党だけでなく、国民もあきれるレベル。一体誰のためにやっているのか。改革どころか刷新にも程遠い。この程度で国民が納得するはずもなく、このまま解散に追い込むしかない」とは鼻息荒い野党幹部の話だが、まだ自民党はこの危機感がわかっていないようだ。塩谷や宮沢はしくじったとか、へまをやったと思ってるなら勘違いも甚だしい。後半国会は今まで以上に厳しいせめぎあいになる。(K)※敬称略

 政界地獄耳

 政治の世界では日々どんなことが起きているのでしょう。表面だけではわからない政界の裏の裏まで情報を集めて、問題点に切り込む文字通り「地獄耳」のコラム。けして一般紙では読むことができません。きょうも話題騒然です。(文中は敬称略)

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【コラム・政界地獄耳】  2024年04月25日  08:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【政治資金規正法改正案】:パーティー券公開基準引き下げ、自民が容認へ…補選惨敗受け「改革に消極的とみられるのは避けるべき」

2024-05-03 07:30:40 | 【政治とカネ・政党交付金・「企業・団体献金」・政治資金・議員歳費・賄賂・後援会

【政治資金規正法改正案】:パーティー券公開基準引き下げ、自民が容認へ…補選惨敗受け「改革に消極的とみられるのは避けるべき」

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【政治資金規正法改正案】:パーティー券公開基準引き下げ、自民が容認へ…補選惨敗受け「改革に消極的とみられるのは避けるべき」

 自民党は政治資金規正法改正を巡り、現在「20万円超」となっている政治資金パーティー券購入者の公開基準の引き下げを容認する方向で調整に入った。国会議員に対して歳費とは別に月額100万円支給される調査研究広報滞在費(旧文書通信交通滞在費)の使途公開も検討する。衆院3補欠選挙の惨敗を受け、信頼回復に向けて、政治資金の透明化を進める必要があると判断した。複数の自民関係者が1日、明らかにした。

 ■立民への追い風、閣僚経験者「微風程度だ」…泉体制に渦巻く不満

自由民主党本部
自由民主党本部

 ◆旧文通費使途公開も

 パーティー券の公開基準を巡っては、公明が現行の購入額「20万円超」から「5万円超」に引き下げるよう求めているのに対し、自民は「検討項目」とするにとどめ、方向性を示していなかった。公開基準を引き下げることで、名前の公表を嫌がる企業・団体や個人が購入を控え、資金集めが苦しくなるとの懸念が党内で根強いためだ。

 ただ、自民以外の各党が政治資金規正法改正に向けて、パーティー券購入者の公開基準の引き下げやパーティー開催の全面禁止を打ち出す中、自民だけが政治改革に消極的だとみられるような対応は避けるべきだとの判断に傾いた。

 自民、公明両党は連休明けに与党協議を再開し、規正法改正の与党案取りまとめを目指しており、引き下げ幅などが焦点になる。公明は、政党が所属議員に支給する政策活動費(政活費)の使途公開も訴えており、自民内には、政活費についても公明案に歩み寄るべきだとする意見がある。

 旧文通費を巡っては、自民は元々、自由な政治活動に支障が出るとして使途公開に慎重な立場で、各党との議論が停滞していた。だが、政治不信の高まりを受けて重い腰を上げざるを得なくなり、岸田首相(自民総裁)が4月22日の衆院予算委員会で、「(党に)議論再開を指示した」と表明していた。

 自民は国会法や歳費法の改正を念頭に、各党との議論を進める考えだ。公開対象とする使途の項目が焦点となる。

 ■「政治資金問題」最新ニュース

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 元稿:讀賣新聞社 主要ニュース 政治 【政策・自民党・政治資金規正法改正】  2024年05月02日  08:07:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【政局】:立民への追い風、閣僚経験者「微風程度だ」…泉体制に渦巻く不満

2024-05-03 07:30:30 | 【社説・解説・論説・コラム・連載】

【政局】:立民への追い風、閣僚経験者「微風程度だ」…泉体制に渦巻く不満

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【政局】:立民への追い風、閣僚経験者「微風程度だ」…泉体制に渦巻く不満

 ◆[全敗ショック 衆院3補選]<下>

 「3連勝おめでとう」

 ■パーティー券公開基準引き下げ、自民が容認へ…補選惨敗受け「改革に消極的とみられるのは避けるべき」

 立憲民主党代表の泉健太(49)は1日、札幌市内で全道メーデー大会のパレード参加者から衆院3補欠選挙についてこう声をかけられると、はじけるような笑顔を見せた。

 大会の会場では、「まだ通過点だと思っている。全国の仲間たちと頑張っていく」と意欲を示した。

 泉には補選前から、自民党派閥の政治資金規正法違反事件を受け、立民に追い風が吹き始めているという感触があった。

 3月にひそかに実施した次期衆院選の情勢調査では、小選挙区で当時の58議席から倍増以上の約120議席に伸びるとの分析が出ていた。比例選を含めれば、泉が与党過半数割れを目指し、掲げてきた「立民単独での150議席獲得」を上回る計算になる。

  これを受け、幹事長の岡田克也(70)は「比例候補のさらなる擁立を急いでほしい」と指示を飛ばした。政権交代につながった2009年の衆院選では、民主党の比例近畿ブロックの名簿登載者が不足し、2枠分が他党に回った経験を踏まえたものだ。

 ◆大政局

 泉は後半国会で内閣不信任決議案が最大の武器になると考えている。

 立民国会対策委員長の安住淳(62)は4月28日夜、3補選の結果を見て、「自民への批判は半端ではない。内閣不信任案で大政局が起きるかもしれない」と周囲に漏らした。

 焦点の規正法改正を巡り、与党案は生ぬるいとして反対し、内閣不信任案を提出すれば、首相の岸田文雄(66)に批判的な自民の一部は賛成に回るのではないか――。立民内にはこうした期待感がある。

 1993年の宮沢内閣では、選挙制度改革を柱とする政治改革を巡り、自民執行部は意見集約に失敗して法案成立を断念した。野党が出した内閣不信任案は当時、自民の実力者だった小沢一郎(81)らの造反で可決された。

 ◆交代論

 もっとも、立民の閣僚経験者は「民主党による政権交代前夜のような熱気は全く感じない。微風が吹いてきた程度だ」と指摘する。

 09年衆院選直前の読売新聞社の全国世論調査では、民主党の支持率は32・2%で自民の26・7%を突き放していた。一方、今年4月の調査では立民は5%にとどまり、自民の24%にはまだほど遠い。

 立民内では、今回が衆参補選で初勝利だった泉に対し、力量不足だとして交代を求める意見が根強い。

 代表の任期満了は9月で、元首相の野田佳彦(66)や前代表の枝野幸男(59)を推す声がある。中堅衆院議員の重徳和彦(53)も代表選出馬に意欲を示している。

 現在は立民衆院議員である小沢は4月23日、自身のグループの会合で「政権交代のためには、野党をまとめられる執行部じゃなきゃダメだ」と語り、泉をけん制した。

 ◆現実路線

 小沢は、各選挙区で一定の固定票が見込める共産党との協力を重視している。今回の補選でも、与野党対決となった島根1区を含め、共産が候補者擁立を見送ったことが3勝を後押しした。

 ただ、憲法や外交、安全保障などの基本政策が異なる共産との関係構築は、穏健保守や無党派など幅広い層の受け皿を目指すうえで難しい。

 「現実的な政策判断をしなければならない」

 政調会長の長妻昭(63)は3月6日、国会内で開いた連合との会合でこう述べ、経済安全保障分野の重要情報に触れる資格者について、政府が認定する「セキュリティー・クリアランス(適性評価)制度」の創設法案に賛成する考えを表明した。

 賛成への慎重論もあったが、法案に反対した共産などと一線を画すため、押し切った格好だ。ただ、立民内からは「共産の選挙協力をあてにする現状そのものを変えなければ、『立憲共産党』として政権担当能力を疑われてしまう」との懸念が出ている。(敬称略)

 (この連載は、海谷道隆、森藤千恵、中田征志、前田毅郎が担当しました)

 ■「政治資金問題」最新ニュース

 元稿:讀賣新聞社 主要ニュース 政治 【政局・岸田政権】  2024年05月02日  06:42:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【政局】:「内輪もめ」批判懸念、動けない「ポスト岸田」…「国会閉じてからが勝負」

2024-05-03 07:30:20 | 【社説・解説・論説・コラム・連載】

【政局】:「内輪もめ」批判懸念、動けない「ポスト岸田」…「国会閉じてからが勝負」

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【政局】:「内輪もめ」批判懸念、動けない「ポスト岸田」…「国会閉じてからが勝負」

 ◆[全敗ショック 衆院3補選]<中>

 岸田内閣の支持率低迷を受け、「ポスト岸田」を巡る動きは水面下で勢いを増している。

 ■不記載の自民議員ら巡りやまぬ告発、高額議員は「検審」判断が焦点…決着に「数か月から一年超」の見方も

 「押しかけて悪いね」

 3月12日夜、幹事長の茂木敏充(68)は東京・赤坂の衆院議員宿舎の自室を出ると、こう言って別室に姿を見せた。

 部屋では安倍派の中堅・若手5人ほどの飲み会が行われていた。茂木はノンアルコールビールとウイスキーを手土産に飛び入り参加し、衆院選を心配する声には「6月に解散なんかさせないよ」と上機嫌で応じた。

 茂木は首相で総裁の岸田文雄(66)を支えつつ、総裁選出馬への機会をうかがっている。最近は安倍派議員との会食を増やし、今月には自身を顧問とする「GX(グリーントランスフォーメーション)促進議員連盟」を設立した。

 ◆ぐらつく足元

 茂木の基本戦略は副総裁の麻生太郎(83)との連携を土台に置くものだ。麻生も23日、ニューヨークでの米前大統領ドナルド・トランプ(77)との会談前、「日本には茂木もいると伝える」と茂木に電話をかけるなど、後押ししている。

 ただ、茂木の足元はぐらついている。茂木派は退会者が相次ぎ、つなぎ留めのために緩やかな政策集団へ移行させたが、有力メンバーである元官房長官の加藤勝信(68)は「もう全員が無派閥だ」と周囲に語るなど、結束が乱れている。茂木が安倍派議員らに接触していることについて、自民内には「派閥をまとめられない焦りの表れだ」と冷ややかな声もある。

 ◆「自殺行為」

 前首相の菅義偉(75)と、元幹事長の二階俊博(85)は岸田政権で非主流派に甘んじてきた。自民内では、総裁選で2人が岸田との対立軸を形成するとみる向きが多い。

 菅と、二階派の元総務相の武田良太(56)、元幹事長代理の林幹雄(77)は衆院3補欠選挙期間中の21日夜、東京都内の日本料理店で、気脈を通じる総務会長の森山裕(79)を交えて歓談した。会食中は、次々と運ばれる天ぷらに箸をつけながら、「早期の衆院解散なんてできない。自殺行為だ」などと政局について意見を交わした。

 菅は自民が次期衆院選で苦戦するとみて、「総裁は負け幅をなるべく減らせる人がいい」と周囲に語っている。念頭にあるのは、いずれも知名度が高い元環境相の小泉進次郎(43)、元幹事長の石破茂(67)、デジタル相の河野太郎(61)の「小石河」だ。

 小泉は菅と党改革でそろって「派閥解消」を主張してきた。政策面でも、個人が自家用車で乗客を運ぶ「ライドシェア」導入の発信で歩調を合わせ、菅は期待を強めている。

 石破は2月に自身を中心とした勉強会を再始動させ、総裁選への準備を進めた。政治資金規正法違反事件を巡り、衆院選不出馬を表明した二階を慰労するため、武田と林も含めた計4人で会食し、距離を縮めている。

 派閥解消の流れが進む中、麻生派にとどまっている河野は菅との連携は難しく、「2人の距離は広がっている」との見方もある。

 ◆首相も動けず

 自民内では、3補選全敗を受け、茂木や菅らが岸田に対抗した動きに出るのではないかとの臆測が出た。

 ただ、党へのあまりの逆風の強さに、「内輪もめ」はさらなる批判を招くとみて自重を余儀なくされているようだ。

 「勝負は国会が閉じてからだ」

 「ポスト岸田」候補の一人は周辺にこう漏らした。

 動けないのは岸田も同じだ。岸田は前回2021年の総裁選で戦った河野と経済安全保障相の高市早苗(63)を閣内に入れてライバルの「封じ込め」を図ってきた。

 今回も党役員人事や内閣改造を行って茂木を切り、小泉や石破を取り込んで政権浮揚を図る案が党内で取りざたされたが、首相周辺には「もし打診を断られれば、政権が本当に立っていられなくなる」との警戒感が強い。(敬称略)

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 元稿:讀賣新聞社 主要ニュース 政治 【政局・岸田政権】  2024年05月01日  07:30:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【政局】:岸田離れ加速、自民若手「衆院解散されれば討ち死にだ」…公明も距離「どういうお考えなのか」

2024-05-03 07:30:10 | 【社説・解説・論説・コラム・連載】

【政局】:岸田離れ加速、自民若手「衆院解散されれば討ち死にだ」…公明も距離「どういうお考えなのか」

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【政局】:岸田離れ加速、自民若手「衆院解散されれば討ち死にだ」…公明も距離「どういうお考えなのか」

 ◆[全敗ショック 衆院3補選]<上>

 衆院3補欠選挙の投開票日前日の27日午後、岡山市で開かれた自民党の「政治刷新車座対話」は緊張感に包まれた。

 ■自民全敗で政権交代の恐れ現実に、与党に広がる「岸田では戦えない」…縛られる首相の解散権行使

 「トップが辞めなければいけない」

 出席した自民政調会長の渡海紀三朗(76)が自民派閥の政治資金規正法違反事件を踏まえ、党の立て直しについて意見を求めたところ、県連関係者から首相の岸田文雄(66)の退陣要求が噴き出したのだ。

 補選の敗北を受け、選挙基盤の弱い党の中堅・若手からは、「衆院を解散されれば、討ち死にだ」との悲鳴が上がっている。党四役の一人は「岸田政権の間は何をやっても支持率は上がらない気がする」と表情を曇らせた。

 ◆あきらめ

 岸田の求心力低下で、党執行部内では不穏な空気が流れている。

 補選期間中には、岸田と距離のある幹事長の茂木敏充(68)が28日夜の開票後に辞任を表明するとのうわさが飛び交った。「補選の責任を取ることを口実に、次期総裁選へ出馬する準備を始めるのではないか」との見方からだ。

 実際には、茂木は選挙対策委員長の小渕優子(50)とともに、「党の信頼回復に努めていく」と記者団に強調し、辞任に言及することはなかった。

 ただ、自民の閣僚経験者は「今は誰がやっても風向きは厳しいというあきらめから、『反岸田』の動きが顕在化していないだけだ」と指摘した。

 ◆ぎこちない会話

 自民と連立政権を組む公明党は岸田と距離を置き始めている。

 

 補選告示を翌日に控えた15日昼。首相官邸で開かれた岸田と公明代表の山口那津男(71)とのぎこちない会話は、両党の微妙な関係を象徴するものだった。

 「推薦のお願いが出ていないが、どういうお考えなのか」

 山口は岸田にこう問いただした。衆院島根1区の自民候補への推薦依頼は書類で出されていたものの、茂木から正式な要請がなかったためだ。 

 岸田は「お願いします」と頭を下げたが、山口は政治資金規正法改正の自民案が示されていないことにも苦言を呈し、「早く出さないと世論が持ちませんよ」と迫った。公明の推薦は15日午後になってようやく決定された。

不記載の自民議員ら巡りやまぬ告発、高額議員は「検審」判断が焦点…決着に「数か月から一年超」の見方も

 規正法違反事件で自民党処分の対象となった議員は推薦しない――。公明内では、首相が早期解散に踏み切った場合の対応策として、こんな案も取りざたされている。

 公明関係者は「自民と一体とみなされないための選択肢として検討に値する。早期解散を抑止するためのカードにもなり得る」と明かした。

 公明幹事長の石井啓一(66)はテレビ番組で衆院選について、「(自民総裁選後の)秋が一番可能性が高い」と述べて波紋を広げたが、公明内では「首相の顔を替えなければならないという我々の本音を代弁してくれた」との評価が出た。

 ◆狭まる選択肢

 岸田は与党内の厳しい雰囲気を認識しつつ、「鈍感でなければ、首相なんてやってられない」と周囲に語っている。

 もっとも、岸田が慎重論を押し切って解散を検討する場合も、6~7月はイタリアでの先進7か国(G7)首脳会議などの外交日程が目白押しとなっており、スケジュールは窮屈だ。

 自民幹部は「選挙の先送りを求める声が増えていることと合わせ、総裁選前の解散の選択肢は非常に狭まっている」と指摘した。(敬称略)

                         ◇

 衆院3補選の全敗で、岸田首相の政権運営は大きな打撃を受けた。衆院解散や「ポスト岸田」、立憲民主党などを巡る動きを追う。

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 元稿:讀賣新聞社 朝刊 主要ニュース 政治 【政局・岸田政権】  2024年04月30日  05:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【讀賣世論調査】:憲法改正「賛成」63%、9条2項「改正」は最多の53%

2024-05-03 05:15:30 | 【憲法問題「護憲・改憲・違憲論争・緊急事態条項・九条の改正、自主憲法制定論議他】

【讀賣世論調査】:憲法改正「賛成」63%、9条2項「改正」は最多の53%

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【讀賣世論調査】:憲法改正「賛成」63%、9条2項「改正」は最多の53% 

 読売新聞社は憲法に関する全国世論調査(郵送方式)を実施し、憲法を「改正する方がよい」との回答が63%(前回昨年3~4月調査61%)と、3年連続で6割台となった。憲法を「改正しない方がよい」は35%(前回33%)だった。

 改正賛成派の割合は、調査が郵送方式となった2015年以降で最も高かった。調査方法が異なるため単純な比較はできないが、面接方式だった04年調査の65%に次いで2番目に高かった。

 戦争放棄を定めた9条1項を改正する必要は「ない」とした人が75%(前回75%)だった。一方、戦力の不保持などを定めた9条2項を改正する必要が「ある」が53%(同51%)で過去最多となり、「ない」の43%(同44%)を上回った。憲法に自衛隊の根拠規定を追加する自民党案について、「賛成」は56%(同54%)、「反対」は40%(同38%)だった。

 憲法改正賛成派が増えた背景には、日本を取り巻く安全保障環境の変化があるとみられる。中国の軍備増強や日本の領海への侵入が安全保障上の脅威だと「感じる」との回答は、「大いに」59%、「多少は」34%を合わせて93%に上った。

 9条を今後どうすればよいと思うかを尋ねると、「解釈や運用で対応するのは限界なので改正する」が44%(前回43%)で、「これまで通り解釈や運用で対応する」が38%(同37%)、「厳密に守り、解釈や運用では対応しない」が14%(同15%)と続いた。

 国会で憲法に関する議論を進める際、AI(人工知能)などデジタル技術の発展をふまえるべきだと「思う」は58%で、「思わない」の39%を上回った。

 調査は3月12日~4月18日、全国の有権者3000人を対象に実施し、2002人から回答を得た(回答率67%)。

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【社説①】:進む円安 投機的な動きは容認できぬ

2024-05-03 05:01:20 | 【金融・金融庁・日銀・株式・為替・投資・投機・FRB・「ドル円」・マーケット】

【社説①】:進む円安 投機的な動きは容認できぬ

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説①】:進む円安 投機的な動きは容認できぬ

 円安が一段と進んで、日本経済を揺さぶっている。為替市場の過度な変動は悪影響が大きい。政府・日本銀行は、投機的な動きを容認しない強い姿勢を示すことが重要だ。 

 4月29日の外国為替市場で、円相場は乱高下した。午前中に、1990年4月以来、約34年ぶりとなる1ドル=160円台へと急落したが、午後に入ると、一転して、154円台にまで急騰した。

 為替介入の効果が高くなると判断された場合、介入の有無を即座に公表しない「覆面介入」の形が取られることがある。

 財務省の神田真人財務官は30日、「介入について申し上げることはない」と明言を避け続けたが、金融市場では、政府・日銀が、円買い・ドル売りの為替介入を行ったとの見方が広がっている。

 政府・日銀は、投機的な動きが強いと判断したならば、 毅然きぜん とした措置で対応してもらいたい。

 160円台は、今年初めに比べ20円近い円安・ドル高となる。相場の変動が大きすぎると、企業が事業計画を立てにくくなるなどマイナスの影響が懸念される。

 神田財務官は、「投機による激しい、異常とも言える変動が、国民経済にもたらす悪影響は看過しがたい」とも指摘した。

 行き過ぎた円安は、日本経済にとって弊害が多い。

 物価高に賃上げが追い付かず、実質賃金は、今年2月まで2年近くマイナスが続いてきた。

 今春闘では、33年ぶりとなる高い賃上げ回答が相次いだが、円安が、輸入価格の上昇による物価高を招けば、実質賃金のプラス転換は難しくなりかねない。消費が落ち込めば、経済の好循環の実現は遠のいてしまうだろう。

 円安・ドル高の主因は、日米の金利差が大きく、ドルでの資金運用が有利なことにある。

 日銀は先週、政策金利を0~0・1%程度に据え置いた。一方、米連邦準備制度理事会(FRB)は、今週、5・25~5・50%を維持するとみられ、円安圧力は続く見通しだ。政府・日銀は、市場動向に警戒を強める必要がある。

 日銀は、3月にマイナス金利政策の解除を決めたが、物価上昇率の基調が2%に至っていないとして、金融緩和を継続する方針を示した。その点を強調しすぎるあまり円安を助長してはいないか。

 円安は、物価の基調を押し上げる側面もある。日銀は、円安が経済や物価の動向に与える影響を丹念に分析して、今後の政策運営に生かしてほしい。

 元稿:讀賣新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2024年05月01日  05:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説②】:米中会談 衝突回避が両大国の責務だ

2024-05-03 05:01:10 | 【外交・外務省・国際情勢・地政学・国連・安保理・ICC・サミット(G20、】

【社説②】:米中会談 衝突回避が両大国の責務だ

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説②】:米中会談 衝突回避が両大国の責務だ

 米中間の溝は深いとはいえ、意思疎通の重要性を確認したことは評価できよう。対話を続けて衝突を回避し、国際社会を少しでも安定させることが両大国に課せられた責務だ。 

 米国のブリンケン国務長官が訪中し、習近平国家主席、王毅共産党政治局員兼外相と会談した。

 習氏は会談の冒頭、米中関係について、「対話を強化し、意見の相違をコントロールすることは両国民の願いであり、国際社会も期待している」と述べた。

 ブリンケン氏は「米中間の誤解を避け、相違点に対処するため、意思疎通の窓口を維持し、強化することに取り組む」と応じた。

 中国は、感染症を完全に抑え込もうとした「ゼロコロナ」政策や不動産不況の影響で、成長の鈍化が指摘されている。習氏がブリンケン氏との対話に臨んだのは、対米関係をこれ以上悪化させたくないという判断からではないか。

 もっとも、両国間の懸案が解決へと前進したわけではない。

 ブリンケン氏は、中国が、ウクライナ侵略を続けるロシアに軍事転用可能な半導体などを輸出しているとして問題視し、習、王両氏に対し、制裁もちらつかせて支援停止を強く迫った。

 中露間の昨年の貿易総額は、前年比26%増の2401億ドルと過去最高を更新した。中国はロシアからの原油輸入も増やしている。中国がロシアの侵略戦争を支えているとの指摘が多い。

 中国が「責任ある大国」を自任するなら、ロシアに即時停戦と占領地からの撤退を求めていくのが筋だ。ロシアに寄り添い続けているようでは、中国の国際社会での信頼は損なわれるだろう。

 王氏は会談で、台湾情勢について「米中関係の越えてはならないレッドラインだ」と述べ、台湾問題への米国の関与を認めないという従来の主張を繰り返した。

 南シナ海を巡っては、中国とフィリピンが領有権を争い、中国海警船がフィリピン船に放水を繰り返すなど緊張が高まっている。

 これについて懸念を示したブリンケン氏に対し、王氏は「排他的な小グループを放棄することを望む」と反発した。日米比が安全保障面で連携を強化しようとしていることを 牽制けんせい したようだ。

 だが、3か国の協力が進んでいるのは、中国が、南シナ海のほぼ全域の権益を根拠もなしに主張し、威圧的な行動に出ていることが最大の要因だ。中国が米中関係の安定を望むのなら、覇権的な行動を改めることが先決だろう。

 元稿:讀賣新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2024年05月01日  05:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【2024年05月01日 今日は?】:第126代・徳仁天皇が即位され、令和元号年がスタート

2024-05-03 00:00:40 | 【社説・解説・論説・コラム・連載】

【2024年05月01日 今日は?】:第126代・徳仁天皇が即位され、令和元号年がスタート

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【2024年05月01日 今日は?】:第126代・徳仁天皇が即位され、令和元号年がスタート

 ◆5月01日=今日はどんな日

  メーデー

 ◆出来事

  ▼本四連絡橋の尾道~今治ルートが開通し、全ルートが完成(1999)▼日本の海上における事件、事故の緊急通報用電話番号として「118番」の運用が開始(2000)▼第126代・徳仁天皇が即位され、令和元号年がスタート(2019)

【写真】しまなみ海道の歴史:しまなみ海道など本州と四国は橋で繋がっている

             しまなみ海道など本州と四国は橋で繋がっている

【イラスト】しまなみ海道の歴史:しまなみ海道の島々に1970年代に運航されていた航路図

            橋が架かる前、1970年代に存在した航路を抜粋

 ◆誕生日

  ▼にわのまこと(64年=漫画家)▼今別府直之(72年=芸人)▼本上まなみ(75年=女優)▼原沙知絵(78年=女優)▼坂本美雨(80年=歌手)▼小山慶一郎(84年=NEWS)▼細山田隆人(85年=俳優)▼吉川友(92年=歌手)

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【話題・今日は?】  2024年05月01日  00:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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