路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

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《社説①》:岸田首相と政倫審 何のために出て来たのか

2024-03-03 02:03:50 | 【国会(衆議院・参議院・議運 ・両院予算委員会他・議員定数・「1票の格差」...

《社説①》:岸田首相と政倫審 何のために出て来たのか

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:《社説①》:岸田首相と政倫審 何のために出て来たのか

 裏金づくりの実態を解明し、失われた政治への信頼を回復しようという意思が感じられない。

 自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件を巡り、衆院の政治倫理審査会が開かれ、岸田文雄首相が出席した。自ら申し出たもので全面公開された。開催は15年ぶりで、現職首相の出席は初めてだ。

衆院政治倫理審査会の冒頭、自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件について陳謝する岸田文雄首相=国会内で2024年2月29日午後2時8分(代表撮影)

 冒頭、首相は党総裁としておわびし「説明責任を果たす」と語った。だが、予算委員会でのこれまでの答弁や、党の聞き取り調査の結果をなぞる姿勢に終始した。

 調査はあくまでも再発防止の観点を重視したもので、裏金づくりが続いてきた経緯については「確認できなかった」と弁明した。

 政倫審は、疑惑が浮上した時、政治的・道義的な責任の有無を審査するのが目的だ。新しい事実や今後の取り組みについて、何一つ具体的に明らかにしないのでは、何のためにわざわざ出席したのかわからない。

 岸田派についても、政治資金収支報告書の不記載額が約3000万円に上ったのは「転記ミスなど事務処理上の疎漏によるもの」と従来の説明を繰り返した。

 首相が大規模な政治資金パーティーを2022年だけで7回も開いたことは「勉強会」と言うばかりだった。追及されてようやく、今後、首相在任中は開催しないことを、渋々受け入れた。

 二階派事務総長の武田良太元総務相は「経理だけは事務局長にすべて任せていた」と説明した。

 自身も派閥会長の二階俊博元幹事長も、虚偽記載は全く知らなかったというが、二階氏らに直接、聞かなければ真相究明にはつながらない。

 政倫審を巡っては、安倍派幹部らが非公開を求めて調整が難航し、首相が自ら出席を唐突に申し出るという窮余の策で、何とか開催にこぎつけた。だが、首相の姿勢は、来年度予算案の年度内成立を確実にするための道具として、政倫審を扱ったと見られても仕方がない。

 元稿:毎日新聞社 東京朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2024年03月01日  02:00:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。


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