《滝野隆浩の掃苔記・01.05》:「弔われない人」なくせ
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:《滝野隆浩の掃苔記・01.05》:「弔われない人」なくせ
<滝野隆浩の掃苔記(そうたいき)>
引き取り手のない遺体・遺骨に各自治体がどう対応しているのか。全国調査の結果が昨年12月、相次いで公表された。急増しているのに統一した決まりがないため、現場は混乱している。この問題に早くから取り組んでいる日本総研の岡元真希子・副主任研究員に話を聞いた。
頼る人がいない1人暮らしの人が急死したら、市区町村の職員はまず身寄り捜しに苦労する。ようやく捜し当てても遺体引き取りを断られることも多い。最後は自治体が火葬や埋葬をするのだが、統一ルールはない。その実態が12月21日、国立歴史民俗博物館(歴博)主催のシンポジウムで公表された。また雑誌「日経グローカル」(12月16日発行)は「『無縁死社会』 増す自治体負担」という特集で全国自治体調査の結果を報告している。
見えてきたのは遺骨の保管期間も場所も、残された金品の処理手順もバラバラな現況だった。供養をするかどうかも自治体判断だが、「歴博調査」では6割以上は「儀礼なし」と回答。その人の生前の情報がないと、職員は供養すらできないのだ。
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元稿:毎日新聞社 東京朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【滝野隆浩の掃苔記】 2025年01月05日 02:01:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。
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