「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

「朝日新聞」の無責任な有害な記事

2007-04-18 05:55:54 | Weblog
「朝日新聞」の記事にはときどき無責任な、わが国にとって有害な
記事がある、と僕は思う。4月15日の”慰安婦、強制を示す調書、
東京裁判に各国検察提出、研究者確認”(東京版)もその一つだ。
首都圏の私大の教授が東京大学社研図書館で東京極東裁判で証
拠として採用された資料を発見、これを昨日、東京の日本特派員協
会で公表するという記事だ。

19年前、僕はこの教授の同じようなおかしな記事が「朝日新聞」に
載っていたのを想いだした。1988年2月27日の同紙の紙面に”日本
軍マレー華人虐殺ー生存者が証言 資料集”という記事があった。
記事には”歴史教科書に”侵略”ではなく”進出”に書き換えた教科
書問題をきっかけにマレーシアの華人が・・・”と書いてある。
”侵略”ではなく”進出”と「朝日」が誤報したのは1982年6月26日で
同年8月19日には当時の社会部長が”誤報だった意味の謝罪をして
いる。にもかかわらず当時でも記者の中には”誤報”の認識がなかった
みたいだ。

今回の東大図書館の資料が”新発見”であるかどうかは知らないが、19
年前のときは防衛庁(当時)図書館の一般公開資料を自分で勝手に自分
のよいように解釈して「朝日」に持ち込んでいる。資料は第五師団の”共産
匪賊掃滅”の陣中日記に過ぎなかった。つまり戦闘行為なのである。

東京極東裁判は戦争指導者の”平和に対する罪”を裁き”殺人と通例の
戦争行為”は各連合国ごとに、いわゆるBC級裁判を行い、すでに数十年
前に結審している。いまさら新資料が出ても意味がない。米国下院の慰安
婦審議に役だつかもしれないが。教授はそれを狙ったものと思うが、「朝日」
がなぜその尻馬にのるのか。自分の国を害するだけだ。ちなみに、この教授
は”天皇有罪”判決を出した例の「国際女性戦犯法廷」の支持者で、マレー
で日本兵が赤ん坊を空に投げ上げ、刀で切ったという架空の話を英語の教科
書に載せようとしたグループの一人である。